東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage


   
      
<大阪公演2日目>
 2012年2月22日(水)19:00開演 大阪城ホール アリーナ 14列49番

ライブシネマ「東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」
<東京公演2日目>
 2012年2月29日(水)19:00開演 TOHOシネマズ二条 SCREEN 10 G列6番

椎名林檎(vox,guitar,key&drums)、伊澤一葉(key,guitar&vox)、浮雲(guitar&vox)、亀田誠治(bass&vox)、刄田綴色(drums,guitar&vox)
中山信彦(manipulator)、斎藤ネコ(conductor&violin)


東京事変が2012年1月11日に突如解散を発表しました。あまりにも突然にエンドマークが来たのでびっくり。「林檎班 貴賓革命速報 第百三十一報」のメールで知ったときにはしばらく固まってしまいました。残念の一言です。

解散と同時に発表されたのが、ラストツアー「東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」です。2011年12月に終わった「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」とほとんど間隔が空いていません。ツアータイトルは「ドメスティック ボンボヤージュ」と読みます。「Bon Voyage」はフランス語で「よい旅を」という意味。東京事変第2期のお披露目となった「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」と関連性のあるツアータイトルです。「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」が飛行機と関連付けていたのに対して、今回の「Domestique Bon Voyage」は船に関連付けていました。
ツアーは3ヶ所6公演。2月14日(火)と15日(水)が横浜アリーナ、2月21日(火)と22日(水)が大阪城ホール、2月28日(火)と29日(水)が日本武道館。すべて平日です。この間に「EMI ROCKS 2012」(2012.2.19 さいたまスーパーアリーナ)にも出演しました。東京事変は、椎名林檎ソロ時代の「椎名林檎 実演ツアー 雙六エクスタシー」のために結成され、2003年9月27日に日本武道館で初めてお披露目されました(この公演は椎名林檎にとっても初めての武道館でした)。さらに東京事変第2期は「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」の日本武道館公演でスタートしました。そして今回の解散公演も武道館ということで、まさに武道館から始まって武道館で終わることになりました。
平日の夜でしたが、仕事の都合をつけて、大阪公演に参戦です。東京事変が大阪城ホールで演奏するのも「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」以来でした。

チケット確保
ライヴ開催までの日時が短いためか、今回はプレイガイドでの販売はなく、オフィシャルサイトを通じて申し込む販売方法でした。全席指定で8888円。いずれも先着順ではなく、抽選でした。席種もすべて抽選で決まりました。いくつかの販売方法がありましたがいずれも受付期間は1月23日(月)12:00までで、先行予約はありませんでした。チケットが取れるかどうかは一発勝負でした。「オフィシャルファンクラブ「林檎班」会員受付」「モバイルサイト「SR猫柳本線ポケット」のぞみ会員受付」「「color bars」CD購入者受付」「オフィシャルPCサイト「SR猫柳本線」一般受付」の4つの応募方法で、それぞれ大阪公演2公演を申し込みました。
2月1日に抽選結果が発表されましたが、当選したのは「オフィシャルファンクラブ「林檎班」会員受付」で申し込んだ22日(水)の公演のみ。8本申し込んだのに、当選確率が1/8の高倍率でびっくり。報道によると、66万枚もの応募があったようです。当選しただけでも幸運でしょう。2月17日(金)から、セブンイレブンで発券できました。
また、29日(水)の東京公演2日目が「ライブシネマ 東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」として、全国の映画館で生中継されました(詳細は後述します)。

ボンボヤージュ日誌
東京事変 live tour 2010 ウルトラC」での「メルマガポケット・ツアースペシャル」、「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」での「メルマガポケット特別版「発見時報」」に続いて、今回もSR猫柳本線ポケット会員には、毎回のライヴ終了後に「メルマガポケット特別編「ボンボヤージュ日誌」」のメールが携帯電話に届きました。その夜のライヴレポートが短くまとめられています。「メルマガポケット特別版「発見時報」」同様に、レポートの前半部分のみメールに書かれて、続きはSR猫柳本線ポケットの特設ページ「今宵の旅路」に掲載されました。

グッズ購入
開場前にグッズの先行販売が行なわれました。今回のツアーも大量の特殊開発グッズが製作されました。15:30頃に大阪城ホールに着いたところ、目を疑うほどの長蛇の行列ができていました。平日の昼間にこんなに多くの人が集まれるとはまったく予想外でした。
グッズ販売は13:00から始まったようです。大阪城ホール入口の屋外テントで販売されましたが、最後尾は大阪城ホール下の第二寝屋川沿いまで伸びていました。6年前の「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」では待たずにすぐに買えたので、6年間で東京事変の人気が大きく拡大したということでしょう。スタッフがハンドマイクで売り切れ情報を随時連絡していました。17:00頃に買えましたが、多くのグッズがすでに売れ切れてしまって、数種類しか残っていませんでした。
大阪城ホール(大阪城新橋から望む) 公演案内 グッズ購入行列 グッズ購入テント(15:30頃) グッズ購入テント(17:00頃) グッズ売り切れ情報(17:00頃)

以下の3つのグッズを買いました。「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」や「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」と同じく、レシート(商品お買上明細票)が発行されました。下部に「安全な港に泊まっているグッズは安全である。しかし、グッズはそのために作られたのではない」というメッセージが印字されました。
・ステッカー 亜大陸(500円):11枚セットのシール。孔雀マーク、碇、羅針盤、カラーバー、「Le 7eme Continent Le paradis ou l'enfer?」(第7の大陸は天国か地獄か)と書かれたシールがありました。
・レターセット キャビンにて(1500円):カードと封筒が各12枚。ともに白い紙で、カードは横長で、表の右下に孔雀マークと「INCIDENTS TOKYO」の文字。裏面の右下に「INCIDENTS TOKYO」。封筒も横長で、封をするベロの部分に孔雀マークと「INCIDENTS TOKYO」の文字が型押しされています。世界地図が描かれた長方形の箱に入っています。レターセットなのに、便箋は入っていません。
・手旗シルベ(300円):「手旗ドメス」(東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE)、「手旗エキス」(椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜)、「手旗パクス」(東京事変 live tour 2010 ウルトラC)、「手旗ミツケ」(東京事変 Live Tour 2011 Discovery)に続いて、5作目の旗です。もはやライヴの定番となりました。今回は水色の生地に中央が白丸。白丸の上部に孔雀マークが描かれ、下部にはカラフルな客船のデザインが描かれています。「シルベ」とは道標(みちしるべ)のことでしょう。SR猫柳本線では「手旗シリーズが辿り着いた到達点。カラフルな客船と、その上の事変クジャクは、私たちの視野を広める指標となるに違いありません。」と説明されていました。
各会場でグッズが完売状態になったようで、3月16日(金)17:00から、林檎班の「好事家ストア」とSR猫柳本線の「猫キヲスク」で通販が開始されました。非常にアクセスが集中してやきもきしましたが、なんとか以下の4点を買うことができました。
・オブジェ しろがね孔雀(2800円):「レターセット キャビンにて」と同じデザインの箱に入っています。亜鉛製で銀色のオブジェで、孔雀の形をしています。「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」の「オブジェ 鉛の羽毛」よりも大きくて、とても重い。「お取り扱い時のご注意」という用紙が封入されていて、「とても重厚でかつ鋭利なつくりです。お取り扱いによっては、お手を怪我されたりする場合もございます。」と書かれています。たしかに尖っている部分があるので、うっかり指を切るかもしれません。
・マスキングテープ パナマックス(600円):粘着テープ。「Incidents Tokyo」「Bon Voyage」「孔雀マーク」などが印刷されたカラフルなデザインです。なお「パナマックス」とは、パナマ運河を通過できる船の最大の大きさのこと。
・マスキングテープ ぺからず(300円):同じく粘着テープ。こちらは白テープに黒字で「東京事変」「Domestique Bon Voyage」「孔雀マーク」が印刷されています。
・トランプ gala party(2800円):ケースは黒地に金箔。表面は「INCIDENTS TOKYO」「VON VOYAGE(BON VOYAGEの誤記か?)」「Gala party」の文字。側面には「LUCKY At Cards, UNLUCKY IN LOVE.」(トランプではついていても、恋愛には運がない)の文字。裏面には地図と「Le 7eme Continent Le paradis ou l'enfer?」(第7の大陸は天国か地獄か)の文字が見えます。トランプカードのデザインは、裏面は方位磁石で、N、E、W、Sの文字と、中央には孔雀マークが描かれています。表面は、ハート、クローバー、ダイヤ、スペードのそれぞれマークのなかに孔雀が描かれています。J(ジャック)、Q(クイーン)、K(キング)、JOKERには、東京事変のメンバーが描かれています。ただし、西洋風のデザインなので顔は似ていません。Q(クイーン)は椎名林檎。それぞれ、拡声器(ハート)、手旗シルベ(クローバー)、タンバリン(ダイヤ)、アコースティックギター(スペード)を持っています。J(ジャック)とK(キング)は残るメンバー4人が描かれています。ハートは、アコースティックギターを持っている浮雲。クローバーは、ウッドベースを弾いている亀田誠治。ダイヤは、胸に大太鼓を装着している刄田綴色。スペードは、小さなアコーディオンを弾いている伊澤一葉。JOKERは2枚あって、ともに「BON VOYAGE」「INCIDENTS TOKYO」の文字と、アコースティックギターを弾いている男性が描かれています。モデルは誰でしょうか。カードの断面は銀箔で、トランプを持つと銀箔が指につきます。立派な装丁で高級感があるので、このトランプで遊ぶのはためらいます。なお、このグッズは9月になってようやく届きました。6月にハガキとメールで連絡がありました。それによると「カード側面の銀箔加工が職人さんによる手作業のため、制作にお時間がかかる商品であることに加え、予想をはるかに上回るご注文をいただいたため生産が追いつかず、当初の発送時期に間に合わない状況となっております。」とのこと。
ライブシネマ会場限定グッズ「ライブシネマ特製パンフ ポートオブコール」は後述します。

特製チケットホルダー
SR猫柳本線ポケット会員を対象に、「特製チケットホルダー」が先着順に無料で贈呈されました。16:00から特設テント(モバイルブース)で配布開始。すでに行列ができていました。多くの人が並んでいましたが、意外にSR猫柳本線ポケット会員が多いんですね。雨が降るなか傘をさして並んで、16:10頃に無事にゲット。モバイルサイトの会員認証画面を提示することでもらえました。前述したグッズ販売よりも先に並んだのですが、この間にグッズが売り切れてしまったので、こちらに先に並んだのは失敗だったようです。
チケットホルダーは、厚ボール紙で作られています。茶色の皮カバンの絵柄で、中央に東京事変の孔雀マークと「Domestique Bon Voyage」、左上に「SR NEKOYANAGI-LINE」と路面電車のイラスト、右下に「客船のデザイン」が描かれています。裏面にチケットがはさめます。チケットをカバンに入れて持ち歩くような感覚ですね。サイズが大きいので、あまり汎用性があるアイテムではありません。
モバイルブース SR猫柳本線ポケット案内

事変好みの水先スタンピード
東京事変 live tour 2010 ウルトラC」の「ご当地観光スタンプ」や「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」の「事変好みの発見スタンピード」が好評だったのか、今回も同様の企画が用意されました。名付けて「事変好みの水先スタンピード」。各回の公演で異なるスタンプを押すことができます。今回は台紙ではなくパスポート仕様でした。ピンク色で、表には「東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」の文字と孔雀マークと客船のデザインが金色で縁取られています。裏面には「彼らの旅の無事を祈り、東京事変を永久に刻んでください。会場内のスタンプブースでの営為です。」と書かれています。スタンプを押す部分には「ボンボヤージュ!」と薄く印字されていました。
スタンプは横長の長方形でした。大阪公演2日目のスタンプは 青色のインクで、「Domestique Bon Voyage」「OSAKA-JO HALL FEB.22.2012」「Incidents Tokyo Live Tour 2012」の文字が書かれています。中央には港の風景のような絵が描かれていますが、小さくてよく分かりません。いつものように台紙は開場後に渡されるので、グッズ購入の段階では「手旗シルベ」に押しました。

開場
17:30から入場列が作られて、18:00に開場。ホール内の配置はアリーナの西端にステージがあるオーソドックスなセッティングでした。私の席はアリーナ席前方2ブロック目のやや右でした。いい席です。
いつも入口で渡される透明の袋は、今回は座席に置いてありました。袋の中には、「事変好みの水先スタンピード」(=スタンプ台紙)、「特殊開発グッズのご案内」、「大発見オフィシャル・スコア・ブックのチラシ」「アルバム「東京コレクション」・DVD「DISCOVERY」・シングル「color bars」のチラシ」などが入っていました。
開場前

開演! (全体の感想は後述します)
※2月29日の東京公演2日目を収録したDVD「Bon Voyage」(2012年6月13日発売)を見て補筆しました。
平日夜の公演でしたが、スーツ姿の社会人は少なく、学生が多かったです。開演前のBGMは「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」と「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」ではクラシック音楽でしたが、今回はファミコンのゲーム音楽のようなピコピコした電子音が流れました。「スーパーマリオブラザーズ」や「ゴーストバスターズ」などのメロディーが確認できました。
BGMが流れる中、徐々に照明が暗くなり開演。ステージ後方にカラーバーの白黒映像が映されて、オーケストラがAの音でチューニングする音が聴こえました。1曲目は「生きる」。後方の壁が左右に割れて、椎名林檎がエレベーターに乗ってステージ下から登場しました。両耳が隠れるほど大きな花のかぶりものを頭につけていました。椎名林檎は階段を降りながら歌いました。目頭が熱くなるほどの熱唱でした。東京公演2日目では早くも涙目になっていました。DVDでは照明効果がきれい。アルバム「スポーツ」ではアカペラのコーラスでしたが、今回はオーケストラ伴奏。オーケストラの音が聴こえるのに姿が見えないのでどうなっているのかと思いましたが、ステージ後方の壁が左右に開いて、オーケストラが姿を現しました。オーケストラの楽器編成はエンドクレジットによると、フルート1、オーボエ1、クラリネット1、ホルン2、アルトサックス1、テナーサックス1、トランペット3、トロンボーン3、パーカッション2、ハープ1、ヴァイオリン14、ヴィオラ4、チェロ4、コントラバス2の編成。指揮は斎藤ネコ。両耳にヘッドホンをつけて、左手に指揮棒を持って大きく振ります。「Bon Voyage」にちなんで、オーケストラメンバーと斎藤ネコはセーラー服を着ていました。1番の間に入場した東京事変のメンバー4人も、2番から演奏に加わりました。バンドの配置は、「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」とほぼ同じで、やや後ろに下がっていて亀田誠治が、ちょうどセンターの位置で演奏しました。メンバーの衣装は、色彩豊かで異国風。刄田綴色は茶髪の短髪で、ヤンキーのようなキラキラ光るズボンでした。浮雲と伊澤一葉はサングラスをかけていました。『ROCKIN' ON JAPAN』では「トランプから飛び出してきたような色とりどりの衣装」と表現されています。
2曲目は「新しい文明開化」。ひきつづきオーケストラも加わっての演奏。椎名林檎は拡声器で歌いました。東京公演2日目では椎名林檎が「いらっしゃいませ、武道館へようこそ」と叫びました。伊澤一葉がギターを弾きました。ステージ右端に日本語の訳詞が縦書きで映されました。場内は明るい照明。大阪公演2日目では椎名林檎は間奏で「いらっしゃいませ」とあいさつ。途中で天井から色紙が降ってきました。間奏では椎名林檎の「ギター」のコールの後、浮雲のギターソロ。椎名林檎は手旗シルベを左右に振りました。最後に上部の電光掲示板に「Incidents Tokyo」の文字が出ました。
色紙が降るなか、3曲目は「今夜はから騒ぎ」。ラストアルバム「color bars」に収録されています。オーケストラの壁が閉じて、バンドのみでの演奏。椎名林檎と浮雲のツインボーカルです。椎名林檎は黒いタンバリンを叩きながら歌いました。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。伊澤一葉はサングラスを外しました。天井から今度は紙幣(壱百万事変紙幣)が降ってきました。カラー印刷で、価格は1000000(100万円)。「Bank of INCIDENTS」の発行で、記番号は「AD2012FEB14-FEB29」。細部まで凝っています。私の席にも10枚ほど降ってきました。最初からこんな派手な演出をやって最後まで持つのか心配になりました。
4曲目は「OSCA」。赤いノースリーブのワンピースを着た女性ダンサー4人が登場。4人ともショートカットの同じ髪型で、同じ顔に見えます。ステージ前で踊りました。走ったり倒れたり激しい動きです。椎名林檎は拡声器で歌いました。1番の終わりの各楽器ソロでは、伊澤一葉が「東京事変です」と叫びました。東京公演2日目ではさらに両手を広げて叫びました。客席は大歓声。中間部はいつもように亀田誠治のソロ。ステージ中央に出てきて、スポットライトを浴びました。このベースソロは数を重ねるたびに充実してきていて、今回は1分以上やりました(やりすぎ!)。左手で頭を触るなど、パフォーマンスもおもしろい。客席は大盛り上がりでした。東京公演2日目のライブシネマでは、椎名林檎が後ろで笑って見ている映像が映りました。
椎名林檎がクラクションを鳴らして、休みなく5曲目は「FOUL」。いつもよりテンポが速い。椎名林檎は引き続き拡声器で歌いました。浮雲がバックコーラス。東京公演2日目では、椎名林檎の声量が弱いのか、浮雲のコーラスのほうが大きく聴こえました(DVDでも同様)。ダンサー4人も引き続き踊ります。間奏で椎名林檎が「大阪カモーン!」(東京公演2日目では「カモーン!」)と叫びました。「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」と同じく「あなたはこのまま ブランクなフェイスでいて」は1オクターヴ上げて歌いました。
6曲目は「シーズンサヨナラ」。前奏で椎名林檎が「ネコさん」と紹介。壁が少し左右に割れて、斎藤ネコが指揮台に立ってヴァイオリンを演奏。左右の壁には青い空が映りました。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。間奏は伊澤一葉と斎藤ネコがソロ。刄田綴色のドラムが絶好調。
暗転。船の汽笛が聴こえて、電光掲示板に「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」のパンフレットの写真が映りました。「ボンボヤージュへようこそ」という男声のナレーションに続いて、メンバー紹介。『ROCKIN' ON JAPAN』によると、このナレーションは大森南朋とのこと。壁が開いて、オーケストラによるBGMで「カーネーション」が演奏されました。椎名林檎のシングル「カーネーション」でも、斎藤ネコが編曲と指揮を担当しています。左右の壁にメンバーの写真が映し出されました。アルバム「スポーツ」の写真にあった白いジャージを着て表彰台に立って金メダルを持っている写真などが映りました。ナレーションで、亀田誠治は「結成当初からその包容力も真心もまったく変わらない。師匠は師匠のままである。しかし体型のほうは近年打ち込む水泳により大きく変わった。体は絞られ健康度もイケメン度も増している。加えてフォロワー数も増すばかり」。伊澤一葉は「事変に加入当初からメンバーは彼の音楽家としての天賦を信頼しきっていた。ほどなく彼は事変にアジャスト完了するどころか、擢(ぬきん)んでた作家としてその才能が開花する」。刄田綴色は「「よろしくおねがいしまーす!」とばかりに注がれる事変への愛の深さは、やはり東京事変の申し子と呼ぶに相応しい。一方で彼の愛は部屋の猫にも惜しみなく注がれる。それだけでなくあらゆる動物に対しても。鯉(こい)!」。浮雲は「一人っ子の特性である集団においては、常にその周縁で輪の中を眺めている感じ。それかあらぬか奏でる音色(おんしょく)も書く楽曲もスパイスが効いている。今ではステージ上での大フィーチャーを受け入れつつ、依然として拘り屋の味は健在」。椎名林檎は「一夫多妻ならぬ一妻多夫か、それとも大家族を纏める母親なのか、メンバーをときに叱咤激励し東京事変を高めてきた。その大いなる愛はまさに無限大」と紹介されました。
メンバーが再入場。8曲目は「海底に巣くう男」。マイクスタンドに金髪のアフロのかつらをかぶった女性が3人立ちました。中央が椎名林檎。銀色のキラキラ光る短パンでした。両手で振付しながら歌います。『ROCKIN' ON JAPAN』では「船上キャバレーのような世界」と表現されています。男性メンバーは淡い色のジャケットとスーツに着替えました。浮雲はメガネを外しました。オーケストラを加えての演奏。バックコーラスは浮雲、伊澤一葉、亀田誠治の3人が歌いました。背景にグッズ「トランプ gala party」のアニメーションが映り、演奏しているメンバーの映像が重なって、トランプの絵柄になりました。
椎名林檎がピアノに座って、4人で前奏を演奏。9曲目は「怪ホラーダスト」。ここからラストアルバム「color bars」に収録されている曲が続きました。しばらくの間バンドのみでの演奏です。作詞・作曲の伊澤一葉がステージ中央で歌います。伊澤は茶髪で、黒いコートに紫のレースの衣装。客席をあおりながら歌いました。東京公演2日目では「行くぜ、最後だぜ」と叫びました。間奏でもシャウト。浮雲がバックコーラス。黒の衣装に着替えた女性ダンサー2人が、ステージ前でサポートギターとサポートキーボードを肩にかけて演奏しながら踊りました。
10曲目は「ほんとのところ」。作詞・作曲の刄田綴色が赤と黒の模様のコートを着て、ギターを持ってステージ中央へ。椎名林檎が今度はドラムを叩きました。「うちの猫が鷹に喰われたんだ」は、男性3人でコーラス。刄田綴色も力を込めて歌いあげます。ラストアルバム「color bars」よりも重厚に聴こえました。東京公演2日目では刄田綴色は右耳をたまに押さえていました。モニタースピーカーの役割を果たしているイヤホンの不調でしょうか。刄田綴色は途中からマイクを持ってステージを歩き回ります。ギターはほとんど弾いていません。しかも途中でギターを降ろしました。
11曲目は「sa_?_ta」。ミラーボールが3つ降りてきました。電光掲示板にメンバーの映像が白黒で映りました。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。サビで椎名林檎が手旗シルベを左右に振りました。伊澤一葉の電子音効果がおもしろく、キュインキュインさせて遊びました。DVDではよく聴きとれます。「言葉なんて裏腹で脆いもの」からは、ラストアルバム「color bars」では加工された音声でしたが、今回は椎名林檎の生声でした。東京公演2日目では椎名林檎が「ありがとう」と小さく話しました。
背景に時計の秒針が現れ「-03:00:00」と表示されて、休みなしに12曲目は「能動的三分間」。日本語の訳詞が右端に映されました。椎名林檎は手旗シルベを左右に振って歌いました。電光掲示板の秒数が減っていきます。後半の英語歌詞の訳詞は「我々は使命を果たしたと思う。しかし始まったものは終わる。決して振り返ってはいけない。任務を全うせよ。幸せな一口目が待ち構えてる。我々が死んだら電源を入れて君の再生装置で蘇らせてくれ。さらばだ!」と表示されました。椎名林檎が東京事変解散に寄せたメッセージが、この曲の訳詞だったと知って鳥肌が立ちました。最後に「00:00:00」となって、ピーの音。
休みなく13曲目は「修羅場」。浮雲はアコースティックギターを弾きました。東京公演2日目では冒頭で、背景の左上に「20:07 TOKYOLIVE」と表示されてすぐに消えました。レーザー光線の演出がすごい。サビは浮雲がバックコーラス。後奏はギターの音を録音で流して、男性メンバー4人は退場。
14曲目は「絶体絶命」。バックダンサー4人がステージに仕掛けられたエレベータで登場。椎名林檎もダンサーに囲まれて踊りながら歌いました。伴奏は中山信彦の打ち込みの電子音と、ひさびさにオーケストラ。壁が左右に開きました。これまでの東京事変のライヴではありえなかった伴奏の組み合わせが斬新。天井にカメラがあるようで、まさに「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」並みの演出です。後奏で椎名林檎は退場。
ダンサーも退場して、代わりに男性メンバー4人がステージ前のエレベーターで登場。赤い上下のジャケットと蝶ネクタイに着替えていました。15曲目は「アイスクリームのうた」。誰でも知っている童謡です。オーケストラの伴奏に乗って、4人がスタンドマイクで歌います。左から、伊澤一葉、浮雲、亀田誠治、刄田綴色の順。東京公演2日目では、亀田誠治が2番で歌い出しを忘れるハプニング。間奏ではトロンボーンソロとサックスソロがありました。最後はステージ中央で4人でポーズを決めました。男性メンバーが楽器を演奏せずに歌うだけというのは「サービス」(「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」と「東京事変 "DOMESTIC!" Just can't help it.」)以来でしょうか。
電光掲示板に「Bon Voyage」と現われ、「2P PLAY GAME」が選択されて、唐突にゲームが始まりました。オーケストラがBGMを演奏。「SCORE」が表示されましたが、キャラクターがアイスクリームを食べて成長するゲームなのでしょうか。アルバム「スポーツ」の白いジャージ(ニッポニアジャージ ホーム)を着たダンサー4人がステージ前で踊ります。最後は「GAME OVER」の表示。開演前に流れたBGMは、この予告だったのでしょうか。なお、DVDでは「ボーナスステージ(アイスクライマーより)」として、トラックが分けられています。斎藤ネコの編曲がすばらしく、何回聴いても飽きません。調べたところ「アイスクライマー」とは任天堂が発売しているゲームソフトとのこと。作曲者は中塚章人。アイスクリームつながりを意識した選曲のようです。場つなぎのための音楽なのにここまで凝るとはすごい。
椎名林檎がエレベーターに乗って登場。赤いシルクハットに、赤い長い羽根が2本付いているかわいらしい衣装です。16曲目は「おいしい季節」。バンドとオーケストラの伴奏。新曲かと思いましたが、椎名林檎が栗山千明に提供した作品で、シングル「おいしい季節/決定的三分間」でも東京事変が伴奏を務めています(椎名林檎もコーラスで参加)。東京事変のライヴでは初めて演奏されました。歌詞に「ICE, ICE, ICECREAM」が出てくるので、前座として「アイスクリームのうた」と「ボーナスステージ(アイスクライマーより)」を持ってきたのでしょうか。浮雲のバックコーラスがいい。椎名林檎が長いスカートをまくりながら歌いました。栗山千明よりも椎名林檎のほうが声質が柔らかいので、この作品に合っています。オーケストラのアレンジもすばらしい。
17曲目は「女の子は誰でも」。女性ダンサー4人が再登場して赤いレオタード姿で踊ります。椎名林檎も動きを合わせて踊りながら歌います。「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」と「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」はバンドの伴奏でしたが、今回はオーケストラとバンドの伴奏。やっぱりオーケストラ伴奏はいいですね。アレンジは、シングル「空が鳴っている/女の子は誰でも」に収録されている服部隆之の編曲とほぼ同じですが、テンポが少し速い。後半の英語歌詞は日本語の訳詞が右端に映されました。ステージがとても明るい。東京公演2日目では、椎名林檎は歌い終わると「ありがとう」と話しました。
前奏で椎名林檎がスカートを外してミニスカートになって、18曲目は「御祭騒ぎ」。バンドとオーケストラの伴奏。浮雲はアコースティックギターを弾きました。「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」でも演奏されましたが、ダンサーの阿波踊りの振付もほとんど同じ。「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」のメンバーが再結集したのかと思えるほどです。浮雲がバックコーラス。「見世物小屋の嘘」の後は、椎名林檎が「としちゃん!」とコールして、刄田綴色のドラムソロ。続いて「わっち!」とコールして伊澤一葉のピアノソロ。パウゼで椎名林檎が「大阪シティ!」とつぶやきました。東京公演2日目は「東京、ボンジュール」でした。後奏では椎名林檎が笑顔で両手を振りました。女性ダンサー4人がエレベーターで退場。
19曲目は「天国へようこそ For The Tube」。アルバム「大発見」に「Bonus Track」として収録されていますが、「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」では日本語歌詞の「For The Disc」が演奏されたので、英語歌詞の「For The Tube」は今回が初めてでしょう。バンドとオーケストラの伴奏。亀田誠治がこの曲はウッドベースを演奏。日本語の訳詞が右端に映されました。途中から床にドライアイスが出てくる演出。椎名林檎が斎藤ネコの背後まで歩いて移動し、歌い終わるとエレベーターで消えました。オーケストラの壁が少しずつ閉まって、バンドのメンバーが退場。後奏はオーケストラ伴奏が流れる中、「For The Disc」の日本語の歌詞が字幕に映りました。ただし、歌詞の順番を入れ替えていて、最後は「花へも団子へも色めき過ぎたわ」で終わりました。長い後奏でしたが、オーケストラのアレンジがすばらしい。ステージが緑のレーザー光線で照らされました。上部の電光掲示板では、ステージでの演奏やゲームの映像が高速巻き戻しで映されました。
映像が終わると、休みなく20曲目は「タイムカプセル」。メンバーは着替えていて、世界地図のように経度と緯線が入った水色の衣装でした。水色は海で、胸には黄色でユーラシア大陸が描かれています。椎名林檎は赤いハイヒールを履いていました。バンドのみの演奏ですが、ラストアルバム「color bars」はピアノとギターだけの伴奏だったので、今回は楽器が増えました。先ほどの巻き戻しの映像は、この曲につなげるための演出でしょうか。東京公演2日目では椎名林檎の声が揺れぎみで、声が少し裏返ることもありました。
21曲目は「電波通信」。椎名林檎が初めてギターを弾きました。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。後方の扉が左右に開きましたが、オーケストラはいなくなっていました。暗めの照明で、ストロボ効果が今回もすごい。
ここでMC。
<大阪公演2日目>浮雲が「みなさん泣いてないでしょうね。泣いたりしないでくださいね」と優しく話しかけました。「この会場は伊澤一葉と入ったばかりの時に来ましたね」と「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」を回想。「大阪城というTシャツを買って刄田と写真を撮った。大阪が好きなんです」と話しました。椎名林檎も「好っきやでー。あと少しですが、楽しんでください」と話しました。
<東京公演2日目>浮雲が「みなさーん雪の中どうもありがとうございます」と挨拶。東京は雪だったようです。「ボンボやってますか?」と客席に問いかけました。「Bon Voyage」を楽しんでますかという意味でしょうか。椎名林檎が「そういう動詞があるの」と彼女らしいつっこみ。伊澤一葉が「お客さんの間で「ボンボヤ」「ボンボヤ」って言ってるんで。僕も使ってみようと思って」と解説。浮雲が今度は「みんな、ボンボ、やってるかい?」と聞きました。椎名林檎が「フルボンボヤージュされた方は?」と全6公演に来場した客がいるか聞いたところ何人かいたようで「毎度あり」と答えました(このやりとりだけDVDに収録されていません)。刄田綴色は立ち上がってカメラで客席を撮影。このときの写真はDVDに収録されています。「ボンボやってます?」と客席にゆるく聞いて、「えーと、ぼくもボンボやってまーす」。椎名林檎は「ご清聴いただき長い間ありがとうございます。今頃もう終演してる感じですもんね、私たちのペースですと。今日たくさんご一緒させていただいてます。あとちょっとご用意してます」。浮雲が「じゃあ最後までボンボやりきりましょうね。みなさん。じゃああっとちょっとですが、お付き合いください。ありがとうございます」と話しました。
22曲目は「閃光少女」。伊澤一葉がギターを演奏。浮雲のバックコーラスがうまい。東京公演2日目では刄田綴色のドラムが強く聴こえました(DVDでも同じ)。後奏では亀田誠治と伊澤一葉がステージ前に出て演奏。椎名林檎が手旗シルベを振りました。
椎名林檎の「いくでー」の声(東京公演2日目は「まいりましょう」)の後、23曲目は「勝ち戦」。椎名林檎がギターを演奏。バックダンサー4人がステージに仕掛けられたエレベーターで登場。水兵のコスチュームで赤いネクタイをしています。両手に手旗シルベを振って踊ります。ステージの左右には管楽器奏者が並びました。左にトロンボーン3、サックス1。右にサックス1、トランペット3。同じく水兵のコスチュームをしています。東京公演2日目のシネマライブは会場と聴こえ方が違うのか、管楽器はあまり聴こえませんでした(DVDではよく聴こえます)。日本語の訳詞が字幕で出ました。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。最後はトランペットの高音で締めくくりました。バックダンサー4人が退場。
24曲目は「キラーチューン」。亀田誠治が左右に揺れながら弾きました。引き続き、管楽器の伴奏効果がすごい。背景にステージの映像が映りました。椎名林檎が手旗シルベを左右に振りました。間奏では笛を吹きました。演奏後は「おおきに」(東京公演2日目は「ありがとう」)と話しました。
管楽器奏者が退場して、25曲目は「空が鳴っている」。椎名林檎が前奏でMC。大阪公演2日目は「今宵は誠にありがとうございます。東京事変は幸せ者です」と話しました。東京公演2日目はライブシネマでは聴き取れませんでしたが、DVDでは「武道館にお越しのみなさん、今宵こちらでお目にかかれて光栄でした。どうもありがとうございます。最後の1曲お聞きください」と話しました。暗めの照明。伊澤一葉がギター。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。「今なら僕らが世界一幸せに違いない」「神さまお願いです、終わらせないで」の歌詞が意味深に聴こえます。歌い終わると椎名林檎がバレリーナのように深々と礼をして退場。メンバー4人も鐘が鳴るなか退場しました。
ステージの照明が消えて本編が終了。会場の拍手に応えて、メンバーが着替えて再入場。白と黒の横しまのシャツに赤い靴(椎名林檎は赤いハイヒール)で、船乗りのような衣装でした。椎名林檎は青い長ズボンに「Bon Voyage」と書かれた帽子をかぶっていました。この帽子欲しいです。浮雲は赤いスカートをはいていました。
アンコール1曲目は「丸の内サディスティック」。伊澤一葉のソロから始まります。東京公演2日目では、椎名林檎が前奏で「アンコールどうもありがとう」と話しました。浮雲のバックコーラス。椎名林檎は丸サステップも披露。DVDでは浮雲と亀田誠治も合わせて丸サステップをしています。東京公演2日目では椎名林檎が横長のステージを左右に歩いて、2階席の客と握手しました。間奏では「師匠」とコールされて、亀田誠治のソロ。後半は英語の歌詞。日本語の訳詞が字幕で出ました。
アンコール2曲目は「群青日和」。東京事変のデビュー曲でした。椎名林檎と伊澤一葉がギターを弾きました。椎名林檎は力を抜いた軽い歌い方。間奏は浮雲のソロ(東京公演2日目では椎名林檎が「ギター」とコール)。電光掲示板はカラーで5人のステージ映像が並びました。後奏では刄田以外の4人がステージ前に出てきました。
アンコール3曲目は「青春の瞬き」。椎名林檎が栗山千明に提供した作品で、シングル「月夜の肖像」のカップリングナンバーです。このCDでも斎藤ネコがStrings Arrangement、椎名林檎以外のメンバー4人が演奏を担当しています。東京事変のライヴでは初めて演奏されました。浮雲はアコースティックギターを演奏。椎名林檎にスポットライトが当たりました。「時よ止まれ 何ひとつ変わっては ならないのさ 今正に僕ら目指していた場所へ辿り着いたんだ」の歌詞が、東京事変という航海の終わりを告げていて「Bon Voyage」のコンセプトにふさわしい。まさにラストライヴにぴったりの選曲です。こんないい曲があったとは知りませんでした。後方の壁が左右に開いて、2番からはオーケストラが加わりました。栗山千明のシングルでは声が人工的に加工されているのに比べて、椎名林檎の歌声は伸びがあってすばらしい。情熱的なバラードでした。後奏の途中で椎名林檎が礼をして退場。栗山千明のシングルでは後奏の途中でバンドがフェイドアウトして弦楽器だけ残りますが、今回はバンドと弦楽器で最後まで演奏されました。演奏が終わるとメンバー4人も退場し、オーケストラの壁が閉まりました。
照明が着いたままだったので、アンコールの拍手が続き、メンバーが同じ衣装で再登場。伊澤一葉のMC。大阪公演2日目は「みんなありがとう。もう1曲おまけに聴いてください」と話しました。東京公演2日目は「ありがとう。映画館でご覧のお客様もありがとうございます。映ってるのかな?」「もうこれで最後なんだけど。でも続くから、音楽は。君たちが持ってるから。君たちの中におれたちの音楽はもう育まれてるから。だからこの先もずっと好きな時にピッとやって、足りないなーと思ったら椎名さんに連絡してください」と少し涙目で話しました。椎名林檎が笑顔で右手の親指と小指で受話器のしぐさをしました。伊澤が「そしたらね、まんざらね、まあいっかちょっと」と言葉を濁しました。また演奏する機会があるかもしれないというようなことが言いたかったのかもしれません。すかさず浮雲が「みんな仲間ですから、ぼくたちもみなさんも」と話しました。亀田誠治は最初から最後までMCで話すことはありませんでした。残念。
伊澤一葉が「じゃあ最後1曲やります、ありがとう」と話して、アンコール4曲目は「透明人間」。伊澤一葉のピアノから前奏が始まりました。東京公演2日目では前奏で椎名林檎が「すいません。感無量で何の言葉もありません。本当にありがとう。最後の曲お聴きください。透明人間」と話しました。女性ダンサーの4人がステージから客席にカラーテープを投げ込みました。船出の際に投げられる紙テープのイメージでしょう。東京公演2日目ではこれでお別れなのかと思うと泣けてきました。DVDで見ても壮観で泣けてきます。メンバー4人の映像が背景に映りました。椎名林檎は両手に手旗シルベを持って振りました。「またあなたに逢えるのを楽しみに待って さようなら」の歌詞で解散公演を締めくくるという考え抜かれた曲順で、最後に銀色のテープが発射されました。後奏で浮雲と亀田誠治がステージ前に出てきました。
演奏が終わると、メンバーが手を振って退場。東京公演2日目では、椎名林檎と伊澤一葉の目に涙が浮かんでいました。モールス信号?の音とともに、アルファベット「merci Up,up and away!」が字幕で表示されました。会場では意味が分かりませんでしたが、DVDの訳によると「毎度あり さらばだ!」の意味。ちなみに「Up,up and away!」は「能動的三分間」の歌詞にも出てきます。
波の音に続いて、エンドロール。BGMは「ハンサム過ぎて」。ステージ右端に日本語の訳詞が縦書きで表示され、レコーディング風景や楽屋でのオフショット、過去のCDジャケット写真などが映されました。エンドクレジットによると、今回のオーケストラは「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」での「林檎博記念管弦楽団」のようなネーミングはなく、ただ「orchestra」の表記でした。「はい おつかれさま これでぜんぶおしまい テレビを消して こちらへいらして」という訳詞が出て、エンドクレジットが終わると、砂嵐の映像と雑音。最後はテレビの電源が切られました。放送終了という意味でしょう。

21:20に終演。大阪公演2日目の終演後のBGMは「化粧直し」。これ以外にも東京事変の曲が流れたように聴こえました。床には「新しい文明開化」と「今夜はから騒ぎ」で天井から降ってきた色紙と紙幣(壱百万事変紙幣)が散乱していました。ただし、これらはアリーナ席に大量に降ってきましたが、スタンド席には降っていません。取れなかった客もいるので、希少価値があるかもしれません。
会場を出ると外は雨でしたが、「事変好みの水先スタンピード」のスタンプ待ちの大行列ができていました。スタンプは屋外のテントに設置されました。最後尾は第二寝屋川沿いまで続きました。雨の中お疲れ様です。スタンプは27個も設置したとのことで、意外にも早く押せました。
「事変好みの水先スタンピード」スタンプ屋外テント

ライブシネマ 東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage
大阪公演2日目から1週間後となる29日(水)の東京公演2日目の模様が、映画館で同時生中継されました。名付けて「ライブシネマ 東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」。2月29日(水)19時開演で、日本武道館からラストライヴを生中継。全国114か所の映画館と、香港、台湾、シンガポールの映画館で上映されました。京都でも「TOHOシネマズ二条」と「T・ジョイ京都」の2館で上映されました。
全席指定で3500円。2月10日(金)20:00〜2月13日(月)18:00の間で行われたオフィシャルファンクラブ「林檎班」会員先行受付で、第1希望「TOHOシネマズ二条」、第2希望「T・ジョイ京都」で申し込んだところ、第1希望「TOHOシネマズ二条」が当選。セブンイレブンで発券しました。
「TOHOシネマズ二条」は、SCREEN 10(390席)で行なわれました。館内は満席でした。私の席はスクリーン向かって左の席。このSCREEN 10は前売り券会場のようで、これとは別に当日券会場としてSCREEN 1(280席)でも行われたようですが、こちらも全席完売でした。すごい人気です。T・ジョイ京都ではなんと3スクリーンで上映されたようです。平日の夜なのによくこれだけ集まったものです。
なお、ライブシネマ会場限定グッズとして、「ライブシネマ特製パンフ ポートオブコール」(800円)が販売されましたが、映画館に着いた時にはすでに完売していました。買えなかったのは大失態。その後、上述したように、3月16日(金)17:00から通販が開始されました。しかし、アクセスが集中して、「ライブシネマ特製パンフ ポートオブコール」は、まさかのSOLD OUT。ライヴ会場では発売されなかったので、オーダーが殺到したようです。仕方がないので別の方法で入手しました。
「ライブシネマ特製パンフ ポートオブコール」はとても小さくてびっくり。表紙は「レターセット キャビンにて」と同じデザインですが、LIVECINEMAの文字と黒猫堂のロゴが加わっています。中味は11ページで、茶色の紙にメンバーの写真が多色刷りで掲載されています。期待していたメンバーからのコメントなどの文章はまったくなし。巻末にはライブシネマの上映館が列挙されています。最後のページには「Salut! Incidents Tokyo」と書かれています。「Salut」とはフランス語で「やぁ」の意味。しおり・ステッカー・ポストカードつきで、しおりは「手旗シルベ」と同じデザイン。ステッカーは5人のシルエット。ポストカードには「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」の「パンフレット ドキュメント・ファーストクラス」の集合写真が掲載されています。みんな今よりも少し若いですね。裏面は「レターセット キャビンにて」のカードと同じですが、LIVECINEMAの文字が加わっています。
18:50から中継開始。日本武道館2階席からステージを映しました。日本武道館のステージ配置は「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」と同じようで、ベーシックな配置でした。開演前のBGMは大阪公演2日目と違って、ピアノとバンド音が流れていました。19:05に開演前アナウンス。19:10頃から大阪公演2日目と同じようにゲーム音のBGMが流れ出しました。オーケストラのチューニングが始まって開演。
演奏の完成度は、東京公演2日目よりも大阪公演2日目のほうが上でした。ラストライヴということで椎名林檎の胸にこみあげてくるものがあったようで、声に詰まっているようでした。声の張りもいくぶん弱く、ベストパフォーマンスとは言えないでしょう。ときおり鼻をすすったりする映像が映りました。何かをこらえて歌っているようで、映画館で観ている方も「頑張れ」という気持ちになりました。映画館に集まった人の中には、立ち上がったり、ライブシネマ会場でも販売された「手旗シルベ」を振っている人もいました。
カメラアングルが豊富で、メンバーの顔も大きく映るなど、生中継でもDVD並みの完成度でした。たまに何を映しているか分からない映像があり、カメラワークが失敗したときもありましたが、ライブシネマとしては十分合格点でしょう。客席の様子もたまに映って、「新しい文明開化」で色紙が大量に降っている様子や手旗シルベが振られる様子などきれい。エンドロールの砂嵐の映像と雑音の後は、終演後のBGMが流れる前に、すぐに画面が切り替わってしまいました。21:33に終了しました。

衣装展示
6月13日のDVD「Bon Voyage」の発売を記念して、タワーレコードの3店舗(渋谷店、新宿店、梅田NU茶屋町店)で、ライヴで使用した衣裳&パネル展が行われました。各店舗へ展示される衣裳は全て異なるとのこと。
6月16日(土)に梅田NU茶屋町店の展示に行きました。東京事変ファンがたくさん訪れていました。梅田NU茶屋町店に展示された衣装は、1曲目「生きる」から6曲目「シーズンサヨナラ」まで使用された衣装でした。向かって左から、伊澤一葉、浮雲、椎名林檎、亀田誠治、刄田綴色の順です。パネル展は「Bon Voyage」本番中の写真が展示されました。
衣裳&パネル展 衣裳展 衣裳展 パネル展

DVD「Bon Voyage」
6月13日にライヴDVD「Bon Voyage」がリリースされました。ラストライヴとなった2月29日(水)の東京公演2日目(日本武道館)を収録しています。演奏の完成度では大阪公演2日目のほうが上でしたが、DVDに収録するとなるとやはり解散公演になるでしょう。初回生産分のみスリーブケース仕様&壱百万事変紙幣封入。壱百万事変紙幣は、ライヴ当日の「今夜はから騒ぎ」で天井から降ってきたものと同じデザインですが、紙の色が違います。DVDに封入されている方が実際の紙幣に近い色です。DVDの盤面にも「ライブシネマ特製パンフ ポートオブコール」と同じく「Salut!」と書かれています。
「完全収録」と書かれているように、MCの一部にカットがある以外は全曲を収録しています。会場で字幕が出た日本語訳詞に加えて、メンバー紹介のナレーションもDVDで表示されるようになっています。とても親切で、すばらしい。ラストライヴは「ライブシネマ 東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」でも観ましたが、ライブシネマの生中継映像とはカメラアングルが違って、新たに編集されたようです。ライブシネマでは聴こえにくかったオーケストラもDVDではよく聴こえます。天井カメラからの映像もあります。ステージの床が光る仕様になっていて、大きな孔雀や文字が光で表示されました。特典映像などのおまけはなく、ライヴの収録に専念して制作されたDVDです。

全体の感想
東京事変最後のライヴとなってしまいましたが、急にライヴの開催が決まったものの、周到に準備されたことがうかがえるパフォーマンスでした。東京事変のラストステージに、斎藤ネコとオーケストラを連れてきたのは意外でした。オーケストラ伴奏やステージ演出、日本語訳詞の字幕など、どれをとっても完成度が高い。特にオーケストラの演奏はすばらしい。文句なし。女性ダンサーの登場やエレベーターを使ったステージ演出は、「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」を思い起こさせました。また、オーケストラをステージの後ろに隠す演出は、「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」の応用でしょう。まさにこれまでの活動の集大成と言えるパフォーマンスでしたが、これで解散してしまうと思うと、充実感よりもさびしさが残りました。「Domestique Bon Voyage」のライヴのコンセプトもはっきりしていて、水兵のコスチューム、テープを投げ込むパフォーマンス、特殊開発グッズにも反映されていました。解散してしまうのが本当にもったいない。
セットリストでは、ラストアルバム「color bars」(2012年1月18日発売)に収録された5曲はすべて演奏しました。また、椎名林檎のソロ名義の作品は「カーネーション」と「丸の内サディスティック」の2曲ありました。東京事変第1期の曲が「御祭騒ぎ」と「群青日和」の2曲。椎名林檎が栗山千明に提供した2曲「おいしい季節」「青春の瞬き」をセルフカバーで初めて披露しました。「アイスクリームのうた」も披露するなど、内容盛りだくさんでした。「ボーナスステージ(アイスクライマーより)」のようなお遊びもありました。曲順もよく考えられていて、歌詞のメッセージ性が引き立てられました。
「ほんとのところ」では、刄田綴色がライヴで初めてヴォーカルを務めました。椎名林檎はピアノとドラムも演奏しました。浮雲のバックコーラスも特筆すべきでしょう。椎名林檎とこんなにきれいにハモれるなんてすばらしい。浮雲がMCをうまくまとめていたのも意外でした。
東京事変を解散した後、椎名林檎がソロに戻るのかどうか、今後の活動にも注目したいです。デビュー当初からお世話になっている亀田誠治や斎藤ネコとも離れて活動するのか注目です。なお、閏日に解散しましたが、次回の閏日は2016年2月29日(月)です。この日を目途に再結成してくれたらうれしいです。最後の伊澤一葉のMCを聞く限りでは、再結成の可能性もじゅうぶん考えられるでしょう。希望を持って待ちましょう。
なお、『ROCKIN' ON JAPAN』(2012年4月号と5月号)および『SWITCH』(2012年4月号)にツアー記事が掲載されました。

1.生きる (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
2.新しい文明開化 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉・椎名林檎)
3.今夜はから騒ぎ (作詞・作曲:椎名林檎)
4.OSCA (作詞・作曲:浮雲)
5.FOUL (作詞・作曲:浮雲)
6.シーズンサヨナラ (作詞・作曲:浮雲)
7.カーネーション (作曲:椎名林檎)
8.海底に巣くう男 (作詞・作曲:浮雲)
9.怪ホラーダスト (作詞・作曲:伊澤一葉)
10.ほんとのところ (作詞・作曲:刄田綴色)
11.sa_?_ta (作詞・作曲:浮雲)
12.能動的三分間 (作詞・作曲:椎名林檎)
13.修羅場 (作詞・作曲:椎名林檎)
14.絶体絶命 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉・椎名林檎)
15.アイスクリームのうた (作詞:さとうよしみ 作曲:服部公一)
16.おいしい季節 (作詞・作曲:椎名林檎)
17.女の子は誰でも (作詞・作曲:椎名林檎)
18.御祭騒ぎ (作詞・作曲:椎名林檎)
19.天国へようこそ For The Tube (作詞・作曲:椎名林檎)
20.タイムカプセル (作詞・作曲:亀田誠治)
21.電波通信 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
22.閃光少女 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
23.勝ち戦 (作詞・作曲:椎名林檎)
24.キラーチューン (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
25.空が鳴っている (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
<アンコール1>
EN1.丸の内サディスティック (作詞・作曲:椎名林檎)
EN2.群青日和 (作詞:椎名林檎 作曲:H是都M)
EN3.青春の瞬き (作詞・作曲:椎名林檎)
<アンコール2>
EN4.透明人間 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
<エンドクレジット> ハンサム過ぎて (作詞:児玉裕一 作曲:椎名林檎)

2013.1.6 記




東京事変 Live Tour 2011 Discovery 椎名林檎十五周年 党大会 平成二十五年神山町大会、椎名林檎十五周年 班大会 平成二十五年浜離宮大会 ライブビューイング