東京事変 Live Tour 2011 Discovery


							
							
							
						
						
						
<神戸公演>
 2011年11月3日(祝・木)18:30開演 神戸国際会館こくさいホール 1階8列23番
<大阪公演2日目>
 2011年11月23日(祝・水)18:00開演 グランキューブ大阪 メインホール 1階Bb列41番

椎名林檎(vox)、伊澤一葉(key)、浮雲(guitar)、亀田誠治(bass)、刄田綴色(drums)


東京事変が今年もライヴツアーを行ないました。名付けて「東京事変 Live Tour 2011 Discovery」。6月29日にリリースされた5枚目のアルバム「大発見」と対になるツアータイトルです。今回のツアーは、北は札幌から南は鹿児島まで、17都市で22公演。9月下旬から始まりましたが、その後、東京追加公演(12/6、12/7)、青森(12/24)・いわき(12/26)追加公演が発表されて、19都市で26公演、足掛け3ヶ月間に及ぶ長いツアーとなりました。このライヴツアーが始まる1週間前に開催された「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」に出演して、ツアーの肩慣らしが行われました。
近畿圏では神戸公演(11/3、神戸国際会館こくさいホール)と大阪公演(11/22&11/23、グランキューブ大阪メインホール)で行われました。3日間のうち、祝日が2日もありました。

チケット確保
チケットは全席指定で6600円。席種のランクはありません。林檎班会員先行ツアーチケット予約が、4月20日(水)12:00〜4月25日(月)16:00の間で行なわれました。抽選の結果、11月3日(祝・木) 神戸公演と11月23日(祝・木) 大阪公演2日目に当選しました。11月22日(火) 大阪公演1日目は落選でしたが、2回も行けるので上等です。
チケットは、開催の2週間前に郵送で届きました。チケットのデザインは、孔雀マークと「INCIDENTS TOKYO LIVE TOUR 2011 DISCOVERY」のツアーロゴが、金箔で印字されていました(上部の画像を参照)。
なお、大阪公演では追加チケット情報が11月21日(月)に配信された「林檎班 貴賓革命速報 第百二十七報」でアナウンスされました。「機材席の開放につき、若干数席(10枚程度)の空きが出ることとなりました。」とのことで、林檎班会員限定で抽選によって販売されました。これは珍しいです。

発見時報
前回の「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」の「メルマガポケット・ツアースペシャル」に続いて、SR猫柳本線ポケット会員には、毎回のライヴ終了後に「メルマガポケット特別版「発見時報」」のメールが携帯電話に届きました。その夜のライヴレポートが短くまとめられています。前回の「メルマガポケット・ツアースペシャル」はメールで全文が読めてしまう難点がありましたが、今回の「メルマガポケット特別版「発見時報」」は、前半部分のみメールに書かれて、続きはSR猫柳本線ポケットの特設ページに掲載されました。ライヴに行く前にネタバレしてしまう恐れはなくなりましたが、「今晩のディスカバリー」は期間限定コンテンツで、今振り返ろうとしても読むことができません。もう少し長い間、例えばライヴDVDが発売されるまではコンテンツを残してほしいです。

グッズ購入
開場前にグッズの先行販売が行なわれました。今回のツアーも大量の特殊開発グッズが製作されました。
グッズは神戸公演で購入しました。SR猫柳本線によると「開場前販売は開場時間の約2時間半前から」とのことでしたが、15:00頃に着いた時にはすでに行列ができていました。2階のこくさいホール入口(エントランス)で販売されましたが、行列の最後尾はペデストリアンデッキを超えて伸びていました。15:15頃に行列に並んで、16:00頃に購入できました。相変わらずすごい人気です。
神戸国際会館(神戸花時計から望む) こくさいホール入口

以下の5つのグッズを買いました。今回も「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」同様にレシート(商品お買上明細票)が発行されました。下部に「発見を妨げる最大の障害は、無知ではなく、グッズを知っていると錯覚することである。」というメッセージが印字されました。グッズからいろいろな意味を読み取れということでしょうか。
・パンフレット ピルグリム(3000円):36ページからなります。LPレコードサイズで、ハードカバーの表紙です。内容は文字はほとんどなく、メンバーの写真が大半です。パンフレットというよりも、大きなサイズの写真集という表現がふさわしいでしょう。5人で顕微鏡をのぞいている写真、ジャングルでピストルを持っている写真、宇宙服のヘルメットを着ている写真が掲載されています。男性メンバーはどの状況でもずっとスーツを着て写っています。巻末には「大発見ジェネレーション'80,'90,'00」というコーナーがあり、最近30年間の歴史で名に残る世界で起きた事件や出来事を列挙した年表が掲載されています。続いて「年代別の大発見は何か」では、メンバー5人が一言で各時代を振り返ります。椎名林檎は1980年代が「OKASHIMI」、1990年代「IKIDOHRI」(何に対しての憤りでしょうか)、2000年〜は「SABISHIMI」(離婚のこと?)と答えています。最後のページにはツアースタッフの名簿が載っています。
このグッズの欠点は、サイズがとても大きいこと。カバンに入らないので、大きな袋を持ってこなかった人は持ち運びが大変で、ライヴの前に買ったことを後悔するでしょう。もしかしたら「コットンバッグ 随行者」(800円)を買わせようという狙いでしょうか。
・手旗ミツケ(300円):「手旗ドメス」(東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE)、「手旗エキス」(椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜)、「手旗パクス」(東京事変 live tour 2010 ウルトラC)に続いて、4作目の旗です。すっかり定着したようで、開演前のホールでも売り子が販売していました。緑色の生地に、白で孔雀マークが描かれています。「ミツケ」の意味は、SR猫柳本線に「どうぞ誰かに"ミツケ"られるよう、激しく振ってください。」と説明されていました。
・クリアファイルセット ネイチャー(1000円):A4・A5・A6サイズが各3枚の全9枚セット。「INCIDENTS TOKYO LIVE TOUR 2011 DISCOVERY」のツアーロゴのほか、Tシャツ「砂の惑星」「表ファー家/裏ファー家」「ユングのワルツ」「アストロ星団」と共通のデザインとなっています。
・ステッカー 発見Gメン(500円):孔雀マークのデザインや「INCIDENTS TOKYO LIVE TOUR 2011 DISCOVERY」のツアーロゴなど、パンフレットと共通するデザインです。形も長方形や円形など、大きさもバラエティに富んでいます。
・オブジェ 鉛の羽毛(1200円):金色の孔雀マークの文鎮(ペーパーウェイト)です。紙を押さえるのに十分重いです。裏面には「INCIDENTS TOKYO DISCOVERY」の文字が浮かんでいます。黒い箱に入っています。
なお、完全受注販売で「メガネフレーム 光学式男女」と「眼鏡ケース」が販売されました。

事変好みの発見スタンピード
前回の「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」の「ご当地観光スタンプ」が好評だったのか、今回も同様の企画が用意されました。名付けて「事変好みの発見スタンピード」。各回の公演で異なるスタンプを押すことができます。スタンプは切手のようなデザインで、正方形の四辺は目打ちでかたどられています。
スタンプを押す用紙は横長の台紙で、前回の「事変好みの観光スタンピード」よりもサイズが小さい。台紙中央に「これにてスタンプ落着」と薄く印字された正方形の枠にスタンプを押します。台紙の裏面には、日本地図に今回のツアーの開催場所と開催日時が示されています。記載されているのは12月7日の東京追加公演までで、青森・いわき追加公演は含まれていませんでした。
<神戸公演> 黒色のインク。上部に「INCIDENTS TOKYO DISCOVERY KOBE」の文字。右下に「3 Nov.2011」。デザインはホッキョクグマと孔雀マークの旗を手にした男性です。北極点に到達したというデザインのようです。ホッキョクグマは神戸市立王子動物園で飼われていますが、関係があるのかどうかは分かりません。なお、台紙は開場後に渡されるので、グッズ購入の段階では「手旗ミツケ」と「パンフレット ピルグリム」に押しました。
<大阪公演2日目> 朱色のインク。上部に「INCIDENTS TOKYO DISCOVERY」の文字。右下に「OSAKA」、左下に「23 Nov.2011」。描かれているデザインは、人力ヘリコプター。男が足で車輪をこいで、頭上のプロペラが回って空を飛べるというかなり古典的な構造です。周囲には鳥が描かれています。松下電器(Panasonic)と関係があるのかどうかは分かりません。
なお、このスタンプは、12月末に林檎班会員を対象に行なわれた「歳末ジャンボプレゼント大会!」の商品となりました。5300件を超える応募があったようで、残念ながら私は当選しませんでした。

開場
<神戸公演> 神戸国際会館こくさいホールのキャパシティは、2112席。星夜のジルヴェスター・ガラ・コンサートで来たことがあります。座席は1階席中央の前方、前から8列目というベストポジションで、双眼鏡がいらないくらい近くで観れました。
神戸国際会館(国際会館前交差点から望む) 神戸公演 公演案内

<大阪公演2日目> グランキューブ大阪メインホールは、前回の「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」に続いて2回目です。17:30頃に着きました。1階のエントランスホールに、女優の尾野真千子と柳生みゆが並んで立っていました。椎名林檎が主題歌を提供しているNHK連続テレビ小説「カーネーション」の撮影の間を縫って、東京事変のライヴを観に来たのでしょう。誰かと待ち合わせをしていたようです。多くの人が素通りしていたので、気付いた人は少なかったようです。後で確認したところ、尾野真千子は自身のツイッターに、開演前に1階の電光掲示板を撮影した写真とともに「来ちゃった(ハートマーク)」と投稿しています。それに、亀田誠治が「いらっしゃいませ( ^ ^ )」と返信しています。
エレベーターで5階へ。座席は1階席中央の右端の席。神戸公演と比べるとステージからは距離がありました。端の席なので、ステージ袖の裏方スタッフの様子が見えました。
大阪公演 電光掲示板

両公演ともチケットをもぎられた後、入口で透明の袋を渡されました。袋の中には、「事変好みの発見スタンピード」(=スタンプ台紙)、「特殊開発グッズのご案内」、「椎名林檎 NEW SINGLE カーネーションのチラシ」などが入っていました。

開演! (全体の感想は後述します)
開演前のBGMは今回もクラシックでした。「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」ではラヴェルでしたが、今回はリヒャルト・シュトラウス作曲/交響詩「英雄の生涯」。格調が高いです。
BGMが終わると、ピアノをレコードで聴いているような音が流れ出し、ゆっくり場内の照明が暗くなりました。いつの間にか開演するという趣向は、これまでにない演出です。このピアノ曲は、エリック・サティ作曲/「グノシエンヌ」第1番とのこと。「天国へようこそ」を主題歌としていたドラマ「熱海の捜査官」の劇中曲だったようです。ステージ前方に白い幕が降りていて、バンドの配置などはうかがい知れません。1曲目でスクリーンが使われたのは、「東京事変 “DOMESTIC!” Just can't help it.」の「雪国」以来です。
1曲目は「天国へようこそ For The Disc」。アルバム「大発見」の1曲目から始まりました。白い幕の後ろで、メンバー5人が演奏しました。スポットライトが当たりますが、メンバーの衣装まではよく見えません。刄田綴色のバチが時々ピカッと光ります。スクリーンには、錠剤のような白い粒が水槽の中で落ちて破裂するような映像が流れました。後奏でこの曲の英語タイトルである「HERE'S HEAVEN」の文字が映し出されました。演奏後はスクリーンに天の川のような夜空が映し出されました。
2曲目「空が鳴っている」の前奏でスクリーンが上がりました。スクリーンの上げ下げは、神戸公演よりも大阪公演のほうがゆっくり動作します。これはホール設備の問題でしょうか。バンドの配置は「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」と同じですが、亀田誠治が立っていたひな壇は今回はありません。椎名林檎の衣装は、ミニスカートのワンピースに尻尾、白い長靴です。頭の上には水牛のような角が載っています。「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」の角のかぶりものを思い出しました。浮雲は長かった髪を切ったようです。刄田綴色は赤毛。伊澤一葉は白い帽子をかぶってギターを弾きました。後半でストロボを使用。後奏は「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」と同じように鐘を長く鳴らしました。その間に楽器を持ち替え。
3曲目は「風に肖って行け」。椎名林檎がアコースティックギターを弾きました。伊澤一葉が引き続きギターを弾きます。間奏で椎名林檎が短くMC。神戸公演では「こんばんは、東京事変です」。大阪公演2日目は「大阪のみなさん、こんばんは、いらっしゃいませ」。ドラムの金属音がすごい。浮雲がギターをキュインキュイン鳴らせます。
ここで、椎名林檎のMC。神戸公演では「みなさんカーネーションご覧になっていますか」と聞き、「その曲を」と話しました。大阪公演2日目では「ようこそ、おいでくださいました」と話しました。
4曲目は「カーネーション」。椎名林檎名義の曲です。シングル「カーネーション」に収録されているのは斎藤ネコの編曲ですが、今回は東京事変の編曲です。伊澤一葉はよく見えませんでしたが、電子リコーダーのような縦笛(ピアニカか?)を気持ちよさそうに吹きました。椎名林檎はギターを弾きました。意外に短い曲です。
5曲目は「海底に巣くう男」。椎名林檎がタンバリンをノリノリで叩きながら歌います。浮雲と伊澤一葉がバックコーラスを担当。ホリゾントにはトランプカードのハートのエースが大量に映されました。後奏ではハートとAの文字が降ってきます。
休みなく、6曲目は「カリソメ乙女」。椎名林檎名義の曲なので、このメンバーで演奏するのは初めてでしょう。「DEATH JAZZ ver.」を基調としたアレンジです。伊澤一葉のピアノの前奏がいい。「噫(ああ)!秋ノ空」という歌詞は、今の季節に合っています。椎名林檎が「ワンタイム、ツータイム、スリータイム」とささやきました。
7曲目は「禁じられた遊び」。アルバムと同じく、冒頭は椎名林檎の歌声にエコーがかかっています。後奏でスクリーンが下りました。スクリーンにはメンバーが演奏している姿のシルエットと雨が映されました。
8曲目は「恐るべき大人達」。スクリーンに縦書きで日本語の訳詞が表示されました。途中でスクリーンが上がりました。メンバーはこの間に着替えていました。椎名林檎は金髪で黒いワンピース。メイド服のようです。他のメンバーも黒いズボンに黒い上着を羽織ったようです。伊澤一葉は黒い帽子。椎名林檎は卵型のマラカスを振りながら歌います。訳詞はスクリーンが上がると、ホリゾントに映りました。後奏では「REJOICE, BE GLAD. REJOICE AND BE GLAD.」がタイプライターの音でホリゾントに表示されました。
9曲目は「かつては男と女」。椎名林檎が後奏でタンバリンを叩きました。伊澤一葉の即興ソロが後奏にありました。
10曲目は「ハンサム過ぎて」。前奏でホリゾントに「Too Handsome」と映りました。「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」ではモニターに訳詞が表示されましたが、今回は訳詞は出ませんでした。椎名林檎が引き続きノリノリでタンバリンを叩きました。右足を上下させました。後奏で眼つぶしの照明が点滅しました。
11曲目は「秘密 for DJ」。懐かしい。刄田綴色の連打から始まります。椎名林檎は前方の客と握手しながら歩きました。「IS YOUR GUITAR?」からラップが始まり、浮雲と伊澤一葉がマイクを持って前に出てきました。ステージ後方のホリゾントが上がると、横幅の広い階段が姿を現しました。浮雲が階段の上でソロ。階段に照明がついて、「UKIGMO」の文字が出ました(「UKIGUMO」ではなく、なぜか「UKIGMO」)。パチンコ屋並みの明るい照明です。まさかステージ奥にも仕掛けがあったとは、この演出にはやられました。
12曲目は「某都民」。この曲はライヴの定番ですね。前奏で刄田綴色を椎名林檎は「どら息子」と紹介。「日本の宮処はそう此処、東京(TOKYO)」は、階段の上部の電光掲示板に、ご丁寧に「KOBE」「OSAKA」と文字が出て、それぞれ「神戸」「大阪」とコールしました。神戸公演では、「日本一いいとこですね」と浮雲がつぶやきました。間奏では椎名林檎は「師匠ー」と呼んで、亀田誠治のソロ。終わると一礼しました。かわいい。
13曲目は「ドーパミント! BPM103」。階段には心拍数を表す波線が表示されました。椎名林檎が前奏でストロー(スライドホイッスル?)を吹きました「BPM103」と「BPM206」の歌詞の部分では、階段に「BPM103」と「BPM206」の文字が光りました。階段の照明がとても明るい。椎名林檎は落ち着いて歌いました。
休みなく、14曲目は「女の子は誰でも」。前奏でスタッフが椎名林檎の背後に近付いて、あっという間に黒の衣装を脱いでピンクの衣装に早着替え。椎名林檎の隣に置かれたウィンドチャイム(縦型のグロッケンシュピール?)を鳴らしながら歌います。「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」よりもいい演奏でした。ホリゾントには「INCIDENTS TOKYO」の文字が出ました。「Just two people till death do us part.」でステージ前方のクラッカーが発射して、ピンク色のテープが降ってきました。「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」でも同じ演出がありましたが、発射するタイミングが早い。
ふたたびスクリーンが降りて、スクリーンに「女の子は誰でも」のPVやロケットが発射するような映像が次々と切り替わりました。テレビのチャンネルを切り替えるような演出です。ステージの階段でカラーバーを表現。その後、一気に盛り上がって、そのまま15曲目「歌舞伎」に突入。ひさびさに聴きます。前奏中にスクリーンが上がると、また着替えていました。椎名林檎は黒髪で青白いブレザーとスカートを着ていました。階段が左右に割れて、椎名林檎は割れた間の中央に立って、拡声器で歌いました。
16曲目は「ミラーボール」。この曲もひさびさです。前奏で亀田誠治が前へ。椎名林檎がサビで手旗ミツケを左右に振りました。浮雲がバックコーラス。伊澤一葉の電子音がすごい。
階段の上に「03:00:00」の文字が現れて、休みなく17曲目は「能動的三分間」。「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」と同様に、どんどん秒数が減っていきます。浮雲と伊澤一葉がバックコーラス。椎名林檎は手旗ミツケを左右に振りました。演奏が終わると、「00:00:00」になりました。
休みなく、18曲目は「OSCA」。椎名林檎は拡声器で歌います。「OSCA」のコールの前に、階段に「OSCA」の文字が出ました。親切な演出です。メンバーも演奏に慣れてきたのか、即興的な部分が見られました。亀田誠治が前に出てきてソロ。轟音を鳴らしました。この部分は年々長くなっています。目がチカチカするような照明でした。
19曲目は「絶対値対相対値」。椎名林檎と伊澤一葉がギターを弾きました。ギター3本で迫力があります。階段上の電光掲示板に、アニメーションが流れました。アルバム「大発見」よりも演奏が力強く、椎名林檎の声が聴こえませんでした。亀田誠治のソロと伊澤一葉のギターソロがありました。後奏は浮雲のソロ。
休みなく、20曲目は「電波通信」。ストロボの照明効果が相変わらずすごい。椎名林檎は引き続きギターを弾きました。間奏では脚を広げて弾きました。
21曲目は「電気のない都市」。椎名林檎は引き続きギター。ラストで眼つぶしのバックライトが強烈。
22曲目は「21世紀宇宙の子」。椎名林檎は体を左右に揺らすようにして歌いました。
MC。神戸公演では、椎名林檎が「神戸のおしゃれな皆様、ノリは熱くて、幸せでございました。あと1曲でございます。またね」。大阪公演2日目は浮雲がMC。「昨日(大阪公演1日目)は、豹柄が多かった。いじれなくてすいません。もう終わりです」
23曲目は「閃光少女」。伊澤一葉がギターを弾き、浮雲がバックコーラス。歌い終えると椎名林檎は退場。後奏で亀田誠治と伊澤一葉が前に出ました。演奏が終わると、メンバーが退場。大阪公演2日目は刄田綴色が退場する時にステージ中央で土下座しました。不祥事の謝罪でしょう。
暗転。船の汽笛のような音が聴こえました。拍手に応えて再登場。椎名林檎は顔の周りに孔雀のような羽の装飾品をつけて、キャバ嬢のような光るワンピースを着ていました。神戸公演では椎名林檎が「新曲です。32歳の別れ」と話しました。大阪公演2日目では亀田誠治がMC。「アンコールありがとうございます。まだまだやりたいので、未発表の曲を持ってきています」と話しました。
アンコール1曲目は「三十二歳の別れ」。CD未収録の作品です。11月25日に33歳の誕生日を迎える心境を歌ったのでしょうか。ドラムがリズムを刻みました。大阪公演2日目では、椎名林檎が「三十二歳の別れという曲でした」と歌った後に紹介。
アンコール2曲目は「群青日和」。懐かしい。椎名林檎と伊澤一葉がギターを弾きました。ギター3本の完全なギターサウンドで、重厚感が半端ない。浮雲が高音でソロ。
MC。神戸公演では、椎名林檎が「どうもおおきに」と話し、「(伊澤)一葉と浮雲は初神戸」と紹介。伊澤と浮雲が「おおきに」と挨拶。「全国一エレガントと思いました」と感想を話しました。観客が「おおきに」と返事。大阪公演2日目では、椎名林檎が「大阪のみなさん、どうもありがとうございます。お疲れさまでした。おおきに」と話しました。「カーネーション観てる?」と聞いたところ、観客からは「観てる」「当たり前やんか」の声。椎名林檎が「あんないいドラマの音楽を書かせてもらえてうれしいです。みなさんとご一緒できてもっとうれしいです」と話しました。会場にいた尾野真千子は感激したのではないでしょうか。
アンコール3曲目は「新しい文明開化」。階段上に電光掲示板に「NIPPON」の文字がピンク色で表示されました。椎名林檎は階段に上がって拡声器で歌いました。途中で手旗ミツケを持って腕をまわしました。伊澤一葉がギターを弾きました。「1234, I KNOW THE SCORE 5678, HEAR WHAT I SAY」では、「1234」「5678」の文字が階段に出ました。間奏の浮雲のソロは、神戸公演では階段の上で演奏。ふたたび「UKIGMO」の文字が出ました。ラストでは、色紙の紙吹雪がステージ上から降ってきました。大阪公演2日目では、後半で刄田綴色のドラムがずれたようで、椎名林檎が焦って早く歌ってしまう事故が発生。他のメンバーがなんとかカバーして持ち直しました。これほど大きなミスが出たのは珍しい。最後は「INCIDENTS TOKYO」の文字と、孔雀マークが現れました。神戸公演では退場時に、刄田綴色がステージ中央で土下座しました。大阪公演2日目では、伊澤一葉が「ありがとう」と話して退場しました。
終演。床には「女の子は誰でも」で発射されたテープが散乱していました。終演のBGMも「英雄の生涯」でした。神戸公演ではステージから近かったので、刄田綴色のバチと亀田誠治のピックが前列まで飛んできていました。他の客に先に見つけられてしまって残念。
「事変好みの発見スタンピード」のスタンプ待ちが大行列。神戸公演では、ホール1階のメインホワイエにスタンプが置かれていましたが、行列の最後尾は2階まで続きました。関係者はなかなか撤収できなくて大変だったでしょう。大阪公演2日目ではスタンプコーナーはもはや屋外に移動。1階のプラザステージに設置されました。
大阪公演 プラザステージ

全体の感想
「Discovery」のタイトルにふさわしく、ステージ演出が凝っていました。椎名林檎や東京事変を知らない人でも見て楽しめるステージでしょう。スクリーンに映像を流したり、テープを発射したり、ホリゾント裏に階段を隠していたり、予想を裏切られました。
アルバム「大発見」に収録された曲は、14曲目(Bonus Track)「天国へようこそ For The Tube」を除いて、すべて演奏しました。聴き慣れた曲でも新しいアレンジで演奏され、新たな魅力を感じました。「カリソメ乙女」「秘密」「群青日和」は、ひさびさに聴けてうれしかったです。伊澤一葉がギターを弾く曲が増えました。「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」では、メンバーの出身地でスペシャル曲目が演奏されましたが、今回はなく、共通のセットリストだったようです。
曲間での暗転時の楽器交換がとても速くてスムーズ。楽器の入れ替えが途中でも曲がスタートすることがありました。約2時間でアンコールを含めて25曲も演奏しました。「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」と同じくMCは少ない。着替えは「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」ではありませんでしたが、今回はアンコールを含めて、衣装は5パターンありました。
演奏は「テレビ朝日ドリームフェスティバル2011」よりも完成度が上がって安心しました。私が聴いた公演では、大阪公演2日目よりも神戸公演のほうがよかったです。大阪公演2日目は刄田綴色がやや不安定でした。
これまでのライヴに比べると、椎名林檎の歌声が聴こえにくかったです。神戸公演では座席が前だったからかと思いましたが、大阪公演2日目でも一部の曲で感じました。伴奏の音量が大きいのでしょうか。観客は「手旗ミツケ」を振るのを忘れるくらい、聴き惚れている人が多かったです。
なお、『ROCKIN' ON JAPAN』2012年1月号(2011年11月30日発売)および2月号(2011年12月29日発売)にツアー記事が掲載されました。

1.天国へようこそ For The Disc (作詞・作曲:椎名林檎)
2.空が鳴っている (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
3.風に肖って行け (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
4.カーネーション (作詞・作曲:椎名林檎)
5.海底に巣くう男 (作詞・作曲:浮雲)
6.カリソメ乙女 (作詞・作曲:椎名林檎)
7.禁じられた遊び (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉・椎名林檎)
8.恐るべき大人達 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治・椎名林檎)
9.かつては男と女 (作詞:椎名林檎 作曲:浮雲)
10.ハンサム過ぎて (作詞:児玉裕一 作曲:椎名林檎)
11.秘密 for DJ (作詞・作曲:椎名林檎)
12.某都民 (作詞:椎名林檎 作曲:浮雲)
13.ドーパミント! BPM103 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
14.女の子は誰でも (作詞・作曲:椎名林檎)
15.歌舞伎 (作詞・作曲:椎名林檎)
16.ミラーボール (作詞・作曲:浮雲)
17.能動的三分間 (作詞・作曲:椎名林檎)
18.OSCA (作詞・作曲:浮雲)
19.絶対値対相対値 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉・椎名林檎)
20.電波通信 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
21.電気のない都市 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
22.21世紀宇宙の子 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治・伊澤一葉)
23.閃光少女 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
<アンコール>
1.三十二歳の別れ (作詞:? 作曲:?)
2.群青日和 (作詞:椎名林檎 作曲:H是都M)
3.新しい文明開化 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉・椎名林檎)

2012.1.30 記


グランキューブ大阪



テレビ朝日ドリームフェスティバル2011 東京事変 Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage