| 2009年12月30日(水)19:15開演 幕張メッセ EARTH STAGE(国際展示場 展示ホール1・2) 椎名林檎(vox)、伊澤一葉(key)、浮雲(guitar)、亀田誠治(bass)、刄田綴色(drums) 座席:フリー |
シングル「能動的三分間」を12月2日にリリースして活動を再開した東京事変が、年末のライヴイベント「COUNTDOWN JAPAN 09/10」に出演しました。東京事変が「COUNTDOWN JAPAN」に出演したのは、「COUNTDOWN JAPAN 06/07-WEST-」以来、3年ぶり。このところ椎名林檎のソロでのステージが多かったので、東京事変でのライヴはひさしぶりで、2008年8月の「SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2」以来、実に1年4ヶ月ぶりです。
「COUNTDOWN JAPAN 09/10」は、12月28日(月)から12月31日(木)までの4日間、幕張メッセで行われました。一方、2006年からインテックス大阪でも同時開催されていた「COUNTDOWN JAPAN -WEST-」は、今回(2009年)から中止されました。3年間続きましたが、アーティストの確保と採算性の問題が理由のようです。関西人としては残念。
チケット確保
10月2日に第2弾出演アーティストとして、東京事変の出演が発表され、あわせて出演日(12月30日)も発表されました。同日から開始された「第3弾チケット郵便振替先行受付」は、抽選ではなく先着順に受け付けられるようで、郵便局備え付けの「払込取扱票」に必要事項を記入して、「12/30 1日券」(10,000円+発送手数料600円)を申し込み。しばらくすると、申し込み受付完了のハガキが届きました。これでめでたく参加決定です。なお、タイムテーブルは11月18日に発表されました。
チケットは、12月12日に佐川急便で届きました。受け取りは家族の代理は不可で、必ず本人が受け取らないとダメとのこと。やたら厳重な扱いです。黄色い封筒の中には、「チケット」とガイドブック「PASSPORT」が入っていました。ガイドブック「PASSPORT」は先行受付で購入したのみ届けられるとのこと。
ちなみに、12月12日の一般発売では、12/30と12/31のチケットは即日完売になりました。早めに出演を発表してくれたので、先行受付でチケットが確保できました。うれしいです。
幕張メッセへ
12:00開場、13:00開演。12:10頃に最寄りのJR京葉線の海浜幕張駅に着きました。駅を降りたところから、「チケット譲って」という紙を持った人がたくさん列をなして並んでいました。チケットが買えなかった人がこんなに多いとはびっくり。同じ日に「幕張メッセ 国際展示場9・10・11ホール」で行われる「GLAY ARENA TOUR 2009 THE GREAT VACATION」のチケットを求める人もいました。
入場
2階の中央エントランスから入場。持ち物検査はないので、すぐに入場できました。チケットと引き換えに、リストバンドとタイムスケジュールが載っている「SCHEDULE CARD」をもらいました。リストバンドは自分で手首につけます。「SCHEDULE CARD」は首からかけられるようにネットスクラップがついているので便利です。
グッズ購入
「COUNTDOWN JAPAN 09/10」のために、東京事変の特殊開発グッズ for COUNTDOWN JAPAN 09/10が販売されました。「抜き差しTシャツ ペパーミント(3,000円)」「紐オカピTシャツ オートミールorチャコール(3,000円)」「無限てぐすタオル 白シロ×黒クロ(2000円)」の3種類。また、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」のグッズ「ユースカルチャーセット(1,000円)」(バッチとリボン)も販売されました。
グッズ販売所は、ホール8にありました。出演するアーティスト別にブースが設けられていますが、東京事変のブースだけかなりの行列。「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」とほぼ同じ状況です。12:30頃に並びましたが、まもなくTシャツが完売。そして12:40頃にすべてのグッズが完売してしまいました。あと30人くらい前に並んでいれば「ユースカルチャーセット」が買えましたが残念。こんなに早く売り切れるとは予想外でした。アーティストグッズは出演日のみの販売で、当日11:00から販売開始されたようなので、わずか1時間半で完売したことになります。熱心なファンが多いですね。在庫数も少なかったのではないでしょうか。会場で買えた人は神でしょう。
なお、2010年1月15日から「林檎班」の好事家ストア、「SR猫柳本線」「SR猫柳本線ポケット」の猫キヲスクで、通信販売が行われました。「COUNTDOWN JAPAN 09/10」の会場で発売されていない「抜き差しTシャツ パープル(3,000円)」が、「林檎班」の好事家ストアでは販売されたので、このタイミングで購入しました。めでたしめでたし。紫色の生地の中央に大きなトロフィーが描かれていて、その下に「INCIDENTS TOKYO」の文字。右にはマラソンランナーが2人描かれています。
「COUNTDOWN JAPAN 09/10」のオフィシャルグッズは、それ以上の長蛇の行列でした。会場外の特設ブースとホール8の2ヶ所に販売ブースがありましたが、どちらも大行列。30分以上はかかりそうでした。「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」のように、ホームページから先行予約販売できれば並ばなくて済むのでうれしいですが。
クローク
グッズ売り場と同じホール8にクロークが設置されました。約12,000個収容可能とのことで、バカデカイ。大きなビニール袋に入れて、1日1,000円で出し入れ自由。袋がかなり大きいので、2〜3人でも1枚で利用できるでしょう。開場直後は申込用紙を記入したり、荷物を袋に詰める人が廊下まであふれていましたが、14:00頃に行くと空いていました。荷物とジャンパーを袋に詰めました。なお、荷物を受け取るときに、名前と電話番号で本人確認がされます。複数人で利用する場合は要注意。
ステージ
ステージは全部で5つあります。ステージによっては、モニターが設置されていました。
・EARTH STAGE(約30,000人収容) 展示ホール1・2 (モニター2台)
・GALAXY STAGE(約10,000人収容) 展示ホール4 (モニター1台)
・COSMO STAGE(約5,000人収容) 展示ホール6
・MOON STAGE(約5,000人収容) 展示ホール7
・DJ BOOTH(約6,000人収容) イベントホール (モニター2台)
開演
<東京事変> 19:15〜 EARTH STAGE
※2010年2月17日に林檎班「好事家ストア」で先行発売されたDVD「東京事変 Spa & Treatment」の「特典映像」に、「能動的三分間」と「透明人間」が収録されました。ライヴの2ヶ月後にDVD化とは超スピードリリースです。DVDを見て補筆しました。
「the HIATUS」のステージが終わっても、フロントエリアは人が減りません。かなりの人気です。フロントエリアの少し後ろで見ました。
電子音の後、椎名林檎の息を吸い込む音に続いて、いきなり1曲目「閃光少女」を歌いだし。椎名林檎は超短髪。11月17日から放送されている江崎グリコ「ウォータリング キスミントガム」のテレビCMに出演したときよりも髪が短いです。衣装は白と黒の横線ストライプのワンピーススカートでした。伊澤一葉は黒い帽子に黒い服、浮雲と亀田誠治は白い服、刄田綴色は赤い蛍光色の髪でした。DVDで見ると、4人は椎名林檎の衣装と同じ白と黒のストライプのタオル?を首に巻いています。メンバーの配置は、左から、伊澤一葉(key)、浮雲(guitar)、亀田誠治(bass)、刄田綴色(drums)の順で、これまでの「SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2」と比べると、亀田誠治がセンターの位置に。浮雲が前に来て亀田誠治の右前に、椎名林檎は浮雲の左隣で歌います。浮雲と椎名林檎が横に並んだことで、ツインボーカルという感じの配置です。
演奏が始まってから前に行こうとする人で、オーディエンスが押し合いへし合いで大変でした。私の周りは将棋倒し寸前でかなり危険でした。人口密度が高すぎて、ステージで歌う椎名林檎もあまり見えませんでした。かなり暑くて汗だくでした。
2曲目は「OSCA」。椎名林檎は拡声器で歌いました。オーディエンスは大盛り上がり。
3曲目は、「能動的三分間」。12月2日にリリースされた最新シングルで、ライヴ初披露です。亀田誠治のベースがいい。DVDを見ると、浮雲と伊澤一葉の男声コーラスはあまり声が出ていなくて音程もそろっていません。刄田綴色はヘッドフォンを着けて叩いています。なお、DVDの映像は、この日の他の曲の演奏映像が挿入されます。照明も追加して加工されています。椎名林檎は、ギターを弾いたり、拡声器を持って歌ったり、タンバリンをたたいたり。椎名林檎が歌っている姿は絵になりますが、純粋に収録した映像がよかったです。
休みなく、4曲目は「我慢」。シングル「能動的三分間」のカップリングで、この曲もライヴ初披露です。椎名林檎がギターを弾きました。個々人のプレイがよく聴き取れます。ビートがすごい。
5曲目は、「ありあまる富」。この曲のみ椎名林檎名義の曲です。2009年5月にリリースされました。ライヴ初披露です。CDとはアレンジが違って、伊澤一葉のピアノソロから始まったので、最初は何の曲か分かりませんでしたが、名曲ですね。広いホールのオーディエンスを静まり返らせる圧倒的な歌唱でした。椎名林檎は途中からタンバリンを叩きました。
刄田綴色が「次の曲は新曲やります」という短いMC。ライヴ初披露の新曲2曲を演奏しました。6曲目は「勝ち戦」。2010年2月24日にリリースされる東京事変4枚目のアルバム「スポーツ」に収録されます。歌詞は英語でした。椎名林檎はギターを弾きながら歌いました。
休みなしに、7曲目も新曲「FOUL」。アップテンポ。椎名林檎は拡声器で歌いました。歌詞はよく聴き取れませんでしたが、日本語だったのでしょうか。新曲は「COUNTDOWN JAPAN 06/07-WEST-」でも「花魁」を披露しましたが、今回も盛り上がりはいまひとつでした。
8曲目は「キラーチューン」。休みなしで、9曲目は「黒猫道」。笛とエアホーン(パフ)もいつも通り。
10曲目は「透明人間」。亀田誠治の「いくよ、最後の曲さ」という短いMCに続いて前奏開始。オーディエンスの手拍子が会場内に響き渡りました。DVDでは、椎名林檎は前曲の「黒猫道」で使った赤いストラップ付きの笛が首からかけられています。また、白い布を左右に振ります。刄田綴色は勢いあるプレイ。楽しそうに叩きます。亀田誠治も満面の笑顔で弾いています。オーディエンスの盛り上がりぶりに、途中から椎名林檎の目に涙が浮かびます。最後の「さようなら」の声の伸びがすばらしい。椎名林檎は歌い終わると「ありがとう」と話して、退場しました。椎名林檎のMCはこの一言だけでした。20:00に終了。
「SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2」以来、1年4ヶ月のステージでしたが、まったくブランクを感じさせませんでした。むしろ進化しました。サウンドがものすごく整えられていて、完成度が高い。個々人の音が混濁することなく、はっきり聴こえます。「きれいだった」と話している人をいましたが、まさに的を得ています。椎名林檎を「林檎さん」と呼ぶ若い20歳代のファンも増えました。
ライヴで盛り上がる曲を選曲していました。「閃光少女」「OSCA」「キラーチューン」「黒猫道」「透明人間」はライヴの定番ですね。
MCが極めて短いのも特徴です。刄田綴色と亀田誠治と椎名林檎が本当に一言話しただけ。浮雲と伊澤一葉はMCがありませんでした。
なお、2月17日から先行予約受付が開始されたDVD「Spa&Treatment」の「特典映像1」に、このライヴの「能動的三分間」と「透明人間」の映像が収録される予定です。DVDの発売を楽しみにしたいと思います。
3月からは「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」が18都市22公演の規模で開催されます。会場は「東京事変 live tour 2007 Spa & Treatment」のようなライヴハウスではなく、大きめのホールです。もう少しじっくり聴かせる選曲になるかもしれません。
1.閃光少女 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
2.OSCA (作詞・作曲:浮雲)
3.能動的三分間 (作詞・作曲:椎名林檎)
4.我慢 (作詞:椎名林檎、作曲:伊澤一葉)
5.ありあまる富 (作詞・作曲:椎名林檎)
6.勝ち戦 (作詞・作曲:椎名林檎)
7.FOUL (作詞・作曲:浮雲)
8.キラーチューン (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
9.黒猫道 (作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉)
10.透明人間 (作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治)
<SOIL & "PIMP" SESSIONS> 13:00〜 COSMO STAGE
SOIL & "PIMP" SESSIONSが、この日のCOSMO STAGEのオープニングを務めました。椎名林檎とは「カリソメ乙女(DEATH JAZZ ver.)」やアルバム「三文ゴシップ」で共演しています。トップバッターということで、オーディエンスもまだ体力を温存しているのか盛り上がりがいまひとつ。社長が「お前らは今日ここに騒ぎに来たんだよな、踊りに来たんだよな」「おれらは出し切るからな」と煽りましたが、オーディエンスのノリがちょっと悪い。ラストの「SATSURIKU ニューウェイヴ」は盛り上がりましたが、「SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2」のほうが圧倒的に盛り上がりました。社長が歌ったり、電子音がすごかったりしましたが、ヴォーカルがないため、サウンドがワンパターン気味。6曲、30分ほどであっさり終了して、やや消化不良気味でした。
ちなみに、同じ時間帯で、フジファブリックがEARTH STAGEに出演する予定でしたが、 志村正彦氏が12月24日に逝去されたため、出演がキャンセルになりました。「代替アーティストの出演はなし」と事前に案内されていましたが、かなりの人が集まっていました。「COUNTDOWN JAPAN 09/10 QUICK REPORT」によると、総合プロデューサーの渋谷陽一が挨拶し、参加者全員で黙祷を捧げた後、当初予定されていたセットリストを過去のライヴ映像で上映したようです。
1.Paraiso
2.閃く刃
3.Fuller Love
4.QUARTZ AND CHRONOMETER
5.POP KORN
6.SATSURIKU ニューウェイヴ
<GOING UNDER GROUND> 14:05〜 GALAXY STAGE
初めて聴きました。正統派のバンドで、メンバーは私とほぼ同じ年齢のようですが、もっとおっさんのように見えました。キーボード奏者は紙で作られたお面をつけていました。サポート・メンバーのケイタイモ(BEAT CRUSADERS)らしいですが、名前を紹介されたのに覆面している意味はあるのでしょうか。
驚いたのは、途中からbloodthirsty butchersの田渕ひさ子がゲストギターで参加したこと。田渕ひさ子は、椎名林檎と結成したバンド「発育ステータス」でギターを務めていました。アインザッツで前に踏み込んで弾くのがいい。ただ、GOING UNDER GROUNDとは音楽性が違うようで、田渕ひさ子の高音での対旋律や荒々しいソロは浮いているように感じました。いずれにせよ田淵のプレイが見れてよかったです。
リクライニングエリア(展示ホール3)でしばらく休憩。リクライニングチェアが約2,000個置かれています。ただ、EARTH STAGE(展示ホール1・2)と隣接しているため、音漏れが激しく、「凜として時雨」の爆音がうるさく感じました。時雨どころか暴風雨でした。「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」と同じく、会場内にもう少し静かな場所が欲しいですね。
1.video killed the radio star
2.グラフティー
3.Holiday
4.summer's gone
5.Don't want to be alone
6.STAND BY ME
7.トワイライト
<トータス松本> 15:30〜 EARTH STAGE
紫色のスーツとシルクハットのトータス松本が登場。2009年8月に活動休止したウルフルズですが、MCでは「トータス松本とジュークボックス」として演奏していると紹介されました。また、年末のイベントは今回初めて参加したようです。ハーモニカを吹いたり、タンバリンを叩いたり、アコースティックギターを弾いたり、楽器も演奏。白Tシャツになったり、帽子を脱いだり、衣装も頻繁に着替えました。
「バンザイ 〜好きでよかった〜」などのウルフルズ時代の曲はなく、ソロの曲が多かったようです。ビートが聴いた演奏でしたが、メッセージ性のある歌詞で聴かせる曲が多く、前のめりになって踊れる曲はありませんでした。歌詞が英語の曲もありました。最後の曲「夢ならさめないで」を歌い終わると退場しましたが、後奏でかぶりものを変えて再登場。サビを歌って退場しましたが、後奏でまた登場。これが5回くらい繰り返され、なかなか終わりません。最後に笑わせてくれました。45分間のステージでした。
飲食ブース(ホール4〜6)で夕食。出店はどこも10人くらい並んでいました。上海風焼きそばと豚まん3個を食べました。飲食ブースには約4000人の座席(テーブルとベンチ)が用意されているようで、空席があったので待つことなく座れました。
1.I'M YOUR HOOCHIE COOCHIE MAN
2.HARD TO HANDLE
3.エビデイ
4.ミュージック
5.明星
6.夢ならさめないで
<TEAM紅卍(松尾スズキ・河井克夫)> 17:00〜 DJ BOOTH
作家、俳優、映画監督として活躍する松尾スズキがゲストDJを務めるというので、興味本位で行きました。会場のDJ BOOTH(ASTRO ARENA)は、イベントホールのアリーナに設営されていました。白い幕で屋根が張られていて、テントのようでした。イベントホールは年末のミュージックステーションスーパーライブでも使用されていますが、思っていたほど広くありませんでした。
DJ席に立った河井が「Perfumeのかしゆかがゲスト」と紹介して、「チョコレイト・ディスコ」が流れました。最初はPerfumeのかしゆか(樫野有香)だと思いましたが、本当はかつらをつけた松尾スズキ。かなりがんばって踊っていましたが、だんだんバテてきたので本人ではないと分かりました(ちなみに、Perfumeは初日(28日)にEARTH STAGEに出演しました)。続いて、河井が洋楽(レディー・ガガ)を1曲。歌詞が書かれた紙を読みながらへたくそに歌っていて笑えました。また、間奏では「小沢一郎が…」と政治絡みの難しい話を始めたと思ったら、ちょうどいいタイミングで間奏が終わって、何事もなかったように続きを歌いはじめました。場内は大爆笑。続いて、松尾がマイケル・ジャクソンの格好をして再登場。「「Beat It」をやろうかと思っていたが、CDを持ってくるのを忘れた」ということで、代わりにオーディエンスに伴奏を歌わせました。場内にいるオーディエンスが左右に分けられて、前奏の「デレレレレレ」と「デーレレッレ」をそれぞれ歌いました。うまいことつながって、オーディエンスにも一体感が生まれて面白かった。
松尾と河井以外にも、松尾スズキが主宰している劇団「大人計画」のメンバー数人も登場。極めつけは、酒井法子。白い耳をつけた女性が「碧いうさぎ」を手話つきで歌いました(実際は口パク)。女性の名はラストのMCで「もとつまこ」と紹介されましたが、「松尾スズキの離婚した元妻子」という意味のようです。サイバーのりピーのマネをしていたら、警察官の服装を着た男性(星野源)が乱入。星野が岡村靖幸の曲を口パク。岡村靖幸はクスリつながりの選曲でしょうか。さらに、X JAPANの「X」は、サビの部分で手をXに交差させてジャンプ。前方に設置された2台のモニターには、「X」の文字が赤く表示されました。この辺で、手品も披露しました。元妻子が再登場して、相対性理論の「LOVEずっきゅん」。最後は郷ひろみ「2億4千万の瞳」。松尾スズキがスーツをパタパタさせていて笑えました。「億千万」をオーディエンスで大合唱。
最後に出演者全員が一列に並んで一言ずつMC。松尾スズキは「民主党でいいのか?」と呼びかけていました。元妻子は「素人なのにすいません」とか話していました。
あっという間の50分間でした。ネタ披露大会というか、小演劇というか、仮装ステージのようでした。マイクを持って歌うマネをしているだけで、実際には歌っていません。すべて口パクでした。話題性のあるネタで盛り上げてくれましたが、TVなどでは絶対に放送できないでしょう。会場に居合わせた人だけが知ることができる門外不出のネタでした。話題性がある曲が選ばれていて、1年を締めくくるイベントとしてふさわしいでしょう。ゲストDJの趣旨と掛け離れているようで、MCなしでずっと踊っていたい人には煙たがられたかもしれませんが、松尾スズキの芸の幅に広さに驚きました。
18:25からZAZEN BOYSがありましたが、東京事変とかぶってしまいました。しかも、GALAXY STAGE(ZAZEN BOYS)とEARTH STAGE(東京事変)は、会場内を端から端まで移動する必要があるので断念しました。またの機会にしましょう。
1.チョコレイト・ディスコ (Perfume)
2.Poker Face (レディー・ガガ)
3.Beat It (マイケル・ジャクソン)
4.碧いうさぎ (酒井法子)
5.どぉなっちゃってんだよ (岡村靖幸)
6.だいすき (岡村靖幸)
7.X (X JAPAN)
8.LOVEずっきゅん (相対性理論)
9.2億4千万の瞳 (郷ひろみ)
<グループ魂> 20:30〜 EARTH STAGE
東京事変に引き続き、EARTH STAGEでグループ魂。劇団「大人計画」の俳優が結成したバンドとのこと。破壊(阿部サダヲ)がボーカル、暴動(宮藤官九郎)がギターを担当。宮藤官九郎は作詞・作曲もしています。副業として一時的に結成したのかと思いきや、1995年に結成されていて、2005年にはNHK紅白歌合戦にも出場したとのこと。意外にキャリアが長くて、びっくり。
スーパーハイテンションなステージでした。熱狂的ファンが多くいるようで、盛り上がりもすごかった。初めて聴いた曲ばかりでしたが歌詞が分かりやすくノリやすい。、突然MCが始まったり、MCから突然曲が始まったり、なかなか展開の速いステージでした。
MCはほとんどトークショーと言っていいほど。サイバーのりピーなど時事ネタでフリートーク。阿部サダヲは「酒井法子と(とんねるずの)食わず嫌いで負けた」と話していました。「(体調不良のオーディエンスが)1人運び出されていく」「子供を肩に乗せない」など、オーディエンスとの絡みもあり、アドリブが冴えています。トレードマークらしい青いゴムスリッパを客席に投げたりしました。宮藤官九郎もMCで「YouTubeしか見ていない」と話して、最近見たYouTubeの話ばかりしていました。客席からのレスポンスがすごい。「喜びの酒」と話すと「松竹梅」、「正解は?」と聞くと「越後製菓!」と返ってきてびっくり。阿部は「返さなくっていいて言っているのに」。
赤いスーツを着た港カヲル(皆川猿時)が1人で登場。マイケル・ジャクソンのマネをして、ムーンウォークをしましたが、ほとんど足踏みで全然サマになっていません。「夜のTHIS IS IT!」と話し、「おしまいケル」とマイケルのマネをして終わり。「幕張のおっぱい元気?」と聞かれたら、「元気元気、元気があれば元気があれば乳首と乳首で赤外線通信もできる、DOCOMOですかー?AUですかー?」という長いレスポンス。なんのこっちゃ?
続いて、白いスーツを着た阿部サダヲが「3年連続EARTH STAGEです。今年はまさかのトリです」と話して、拍手を浴びていました。「渋谷陽一さんも訳が分からなくなったようです」とコメントしました。
「アイサツはハイセツよりタイセツだ」は、「アイサツせんヤツ大キライ!!!」の連呼。「くるま売りたいな」はサビでオーディエンスが両手を左右に振ります。黄色のシャツを着た皆川猿時が手の振りを示してくれるので初心者でもノリやすい。よくそろっていて気持ちいい。「欧陽菲菲」は「オーヤンフィーフィー」、「竹内力」は、「竹内力」「哀川翔」「大杉漣」の連呼。有名人を歌にしてしまうなんてすごい。「くん兄さんVSアン姉さん」の前のMCは、「幕張のクンニ」「山田クンニ子です」のコール&レスポンス。「クンニが大好きです」を男と女に分けてレスポンスさせましたが、女性も大きな声で返していました。常識なら考えられません。「君にジュースを買ってあげる」は、「あんあんあん あんああんあん…」の合いの手が印象的。ここで、「TEAM紅卍」に登場した松尾スズキが「こども店長」として登場。「ペニスJAPAN」は曲名からもすごいですが、「Over 30 do The 魂」も「シコる オア ノットシコる」「Over 30 do The シコる」などすごい歌詞。30歳という意味なのか、オーディエンスは指を3本立てて上げていました。「就職しやがれ!」はアップテンポで絶叫。歌い終わると、退場しました。
拍手に応えて、阿部サダヲが紋付袴で再登場。歌舞伎俳優の「九代目中村屋華左衛門」と紹介されましたが、彼のキャラクターの1つのようです。舞台袖に引っ込んだ他のメンバーから「中村屋」の掛け声が飛びました。渋谷陽一から挨拶を頼まれたとのこと。メンバーが飛ばすヤジが最高に面白い。渋谷陽一にたどり着くまでに、「恵比寿陽一」とか言ってみたりしてかなり脱線していました。阿部が「整理すると」と話すとメンバーから「タンポン」、「正解は」と切り出すとオーディエンスから「越後製菓!」のレスポンスが返ってくるので、なかなか話が前に進みません。阿部が「勘定奉行に」とコールすると「おまかせあーれ」のレスポンスがきれいにそろいました。「マクドナルドのマックカフェのCM」に出演したと話していて、何のことかよく分かりませんでしたが、東京駅の広告(下の写真)を見て納得。中村勘三郎をはじめとする平成中村座のメンバーが写っていました。アンコールを1曲演奏して終了。
音楽ステージを越えたエンターテイメントでした。「大人計画」が音楽業界に殴り込んできたといった感じでしょう。放送禁止と思われる下ネタのオンパレードに加えて、芸能人を小バカにしたようなトークもありぶっ飛びぶりがすごすぎる。ライヴでしか経験できない面白さなので、機会があればぜひ行きたいです。
01.センチメンタル☆トランジスタ☆お父さんGo!Go!天国
02.アイサツはハイセツよりタイセツだ
03.くるま売りたいな
04.欧陽菲菲
05.竹内力
06.沖縄行きたい
07.くん兄さんVSアン姉さん
08.High School
09.君にジュースを買ってあげる
10.ペニスJAPAN
11.Over 30 do The 魂
12.就職しやがれ!
E1.TMC
終演
グループ魂が21:45に終了。一斉にオーディエンスが移動したので、クロークが大混雑。22:30頃に海浜幕張駅に着きましたが、駅構内が混雑のため、入口を一時閉鎖していました。
全体の感想
NHK紅白歌合戦と日程が重複するため、紅白の裏番組とも言えるでしょう。ちなみに、紅白歌合戦にも出演したアーティスト(flumpool、Perfume、木村カエラ)は、「COUNTDOWN JAPAN 09/10」は初日の28日(月)に出演しました。また、4日間は長いので、日によって当たり外れがあるでしょう。28日はPuffy、Perfume、奥田民生、木村カエラ、ゴスペラーズ、佐野元春、坂本龍一、ユニコーンなど、充実した顔触れでした。
「COUNTDOWN JAPAN 06/07-WEST-」よりも規模が大きく、ホールも広くて来場者も多かったです。「STAGE&BOOTH スタンプラリー」や「アーティストネームスタンプ」などのアイテムが用意されていて、暇つぶしにはいいかもしれませんが、並んでいる人が多いので1日で全部そろえるのは難しいでしょう。全国各地から音楽ファンが集まって来ているのかどうかは分かりませんでしたが、幕張近辺のホテルはどこも満室でした。JR京葉線で2駅の南船橋に泊まりました。1日間しか参加しませんでしたが、4日間ともフルに参加する人は本当に疲れるでしょう。体力的なことを考えれば、幕張近辺に宿泊したほうがいいでしょう。
食事には少し苦労するかもしれません。飲食ブース(ホール4〜6)に出店がありますが、並んでいる人が多いです。「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」のようにコンビニがあると便利でしょう。外出もできますが、ジャンパーをクロークに預けているので、わざわざクロークまで出しに行くのが面倒です。飲み物は自動販売機が設置されているのがうれしいですが、時間が経つと売り切れているものもありました。
2010.2.20記
2010.5.1更新