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| ２００９年５月２日（土）18:00開演 ２００９年５月３日（日）17:30開演 日本武道館 椎名林檎、亀田誠治(総指揮・Bass)、斉藤有太(Key)、小倉博和(Gt)、名越由貴夫(Gt)、皆川真人(Key)、河村"カースケ"智康(Dr)、金原千恵子(Vn) 座席：立見 ２階 南東 １６番 （５月２日） ＜５月２日（土）＞ ＜５月３日（日）＞ |
東京事変でベースを務める亀田誠治が、ライヴイベント「亀の恩返し」を開催しました。亀田誠治がアレンジャーとして編曲を手がけたアーティストが２日間にわたって出演しました。ライヴの開催が発表されたのは２月中旬でしたが、スケジュールが空いていたのでもちろん参戦です。
第49回日本レコード大賞（2007年）で亀田誠治が編曲賞を受賞したことが、このイベントを開催する契機になったのかもしれません。「亀の恩返し」というイベント名が示すように、亀田誠治の音楽を聴いている多くの人々への恩返しの気持ちを込めて開催されたようです。亀田誠治は直筆メッセージで「今こそ自分を育ててくれた音楽への「ありがとう」をカタチにしなきゃ！」と記しています。
亀田誠治が編曲を担当しているアーティストは、椎名林檎以外ではスピッツと平井堅くらいは知っていましたが、こんなに多くのアーティストを手がけていたとは知りませんでした。椎名林檎ももちろん出演しました。「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」に続いて、椎名林檎ソロ名義での出演です。このところ、東京事変での活動よりもソロ活動が続いていますが、椎名林檎にとっては、「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」に出演してくれた亀田誠治への恩返しという意味合いがあるでしょう。
５月２日（土）と３日（日）の２日間、会場は日本武道館です。椎名林檎は５月２日（土）のみ出演しました。椎名林檎にとっては「雙六エクスタシー」（2003.9.27）と「東京事変 DOMESTIC! Virgin LINE」（2006.2.19）に続いて、３年ぶり３回目の武道館公演です。私にとっては、初めての武道館となりました。
チケット確保
チケットは、指定（8000円）と立見（7500円）の２種類です。今回のライヴは椎名林檎の主催ではないため、林檎班会員を対象とした先行予約はありませんでした。主催者の「読売新聞yorimo」の会員を対象に先行予約がありましたがハズレ。その後も、イープラスやチケットぴあの先行予約に申し込みましたが、すべて落選しました。椎名林檎以外にも人気アーティストが出演するため、さすがにチケットの競争率が高いようでした。
３月１４日（土）の一般発売でも、椎名林檎が出演する５月２日（土）の公演は発売後数分で完売してしまいました。日本武道館は１万人以上を収容できますが、こんなに早く売り切れるとは予想外でした。いやー、すごい。２日（土）しか出演しない平井堅と椎名林檎のファンが殺到したようです。そのまま引き下がるのもくやしいので、３日（日）の公演は空席があったので、椎名林檎のサプライズ出演を期待して、指定席を購入しました。その後、２日（土）の公演は立見席が空席ありになったので、購入しました。これで２日間とも参戦です。めでたしめでたし。
ハウスバンド
アーティストの伴奏を務めるハウスバンドのメンバーが事前に発表されました。ベースはもちろん亀田誠治、ギターの名越由貴夫とドラムの河村"カースケ"智康は、「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」でも共演しました。キーボードの皆川真人は、下剋上エクスタシーなどで共演しました。椎名林檎との共演はひさびさでしょう。キーボードの斉藤有太は「ギブス」や「本能」でピアノを担当。ヴァイオリンの金原千恵子もおなじみ。その他、ギターに小倉博和を加えたメンバーです。
日本武道館へ
日本武道館の最寄り駅は、地下鉄九段下駅です。２日（土）は16:45頃に到着。田安門から北の丸公園に入ります。 
グッズ購入
グッズ販売について何も告知されていなかったので、グッズが用意されていないのだろうと思いきや、武道館前の特設テントでグッズが販売されていました。主催の読売新聞の紙上で、案内されていたようです。２日（土）は開演時間が近づいていたので素通り。３日（日）に購入することにしました。
３日（日）は、15:30頃に到着。開演２時間前なのに、すでにかなりの行列ができていました。ゴールデンウィークなのにお互いヒマですなぁ。
グッズのラインナップは「パンフレット」「亀Ｔシャツ（黒・桃）」「亀田の子たわしストラップ」「亀の玉手箱」の４種類です。「亀の玉手箱」の中身は、パンフレット、亀田の子たわしストラップに加えて、亀田つながりで「ハッピーターン（亀田製菓）」と「亀田の海老のりあられ（亀田製菓）」のお菓子が入っています。
時間が経つにつれて、売り切れるグッズが続出。１時間後に私が買えたときにはもう「パンフレット」（1000円）しか残っていませんでした。残念。用意された部数が少ないのではないでしょうか。
「パンフレット」は赤色のハードカバーの立派な装丁です。内容は、「クリエイティヴディレクター」を務めた大宮エリー作（脚本）の「亀の恩返し」が、ほとんどのページを占めています。写真か絵と文章全文が掲載されています。本番中にスクリーンに映し出された映像とほぼ同じです。後述するように、亀田誠治にちなんで亀の話かと思いきや、３話とも犬の話です。ナレーションでは速くてストーリーがよく分かりませんでしたが、文字にすると分かります。ただ、これだけ多くのページを割いて、本にして残すほどおもしろい話だとは思いません。
巻末に掲載された亀田誠治へのインタビューでは、自らを「天性の裏方」と表現し、40歳を越えて自分が作った作品が聴かれることに感謝の気持ちが芽生えてきたこと、５月２日と３日のさまざまなスケジュール調整が大変だったことなどが語られています。椎名林檎についても語っていて、「僕にチャンスを与えてくれた第１号のアーティスト」「まさに運命の出会いだった」「林檎嬢とは僕のやりたかったことが初めて実現した」「椎名林檎は「私は絶対にブレイクします。打倒、小室！」と言っていた」「椎名林檎の「ギブス」は自分の棺桶に入れたい曲の１曲」「林檎ちゃんとは一昨年の東京事変のメンバーチェンジがあった時に初めてふたりだけで飯を食った」「東京事変はひと回り下の連中と音楽力、人間力で時を紡いでいるという実感が凄くある」と多く語っています。
ちなみに椎名林檎は、「今、この時代に、音楽は何を果たすべきだと思いますか？」の質問に対して、「三大欲求を助長することです。食べたくさせて眠たくさせてヤリたくさせて戴きたいの。もっと、もっと、もっと。」というぶっ飛んだ回答をしています。さすが。 
入場
入場は、アリーナ席、１階席、２階席で入口が異なります。２階席の入口は南側にありました。指定席も立見も同じ入口です。
２日（土）の立見席は「当日は整理番号順のご入場です」とチケットに書かれていましたが、立見用に日本武道館にもともと設定されているスペースがありました。立見は２階席の最上部ですが、ステージとあまり距離感はありません。前方の手すりに番号が書かれていますが、「ＳＥ‐立見‐１６」というように英語で表記されているので、少し混乱しました。また、立見は観客が総立ちになるとステージが見えなくなるので、あまりいい場所ではないでしょう。３日（日）の指定席は、ちょうどハウスバンドの後方です。
チラシなどが入った袋が、座席に置いてありました（立見の客にはスタッフが巡回して配布）。グッズ販売の案内のほかに、２日（土）の封入物には、５月２７日（水）に発売される椎名林檎のニューシングル「ありあまる富」のビラが入っていました。
ステージセット
アリーナに組まれたステージセットが変わっています。ステージのデザインは、ライヴアーキテクト・チーム「spray」が担当しました。白色の四角形のステージが３つ（北・中央・南）並べられています。３つのうち中央のステージは長四角で匚の字のような形をしています。匚の欠けている部分には、ピアノと弦楽アンサンブル奏者のイスが置かれています。両サイド（北・南）のステージは正方形で、中央のステージに向かって傾いています。客席からの見やすさを重視したためでしょうが、ステージの床が傾いているのでアーティストは演奏しにくいかもしれません。ステージを挟んで両サイド（東西）にはアリーナ席のイスが並んでいます。ステージの占める面積が多いので、アリーナ席の客席の数は少なめです。パンフレットには多くの議論を経てこの完成型に至るまでの過程が、模型の写真入りで掲載されています。
また、天井からスクリーンが吊られています。２日（土）の南東ブロックからは角度的によく見えませんでしたが、３日（日）の席からは、２日（土）よりもスクリーンがよく見えました。さらに、３日（日）の座席からは、ステージの床のあちこちにアーティスト用のテレビモニターが設置してあるのが見えました。本番中も演奏にあわせて、歌詞やコードなどがモニターに映し出されていました。ホールやライヴハウスでのライヴでは見ることができない舞台装置の裏側がのぞけておもしろかったです。
開演まで、洋楽のＢＧＭが流れていました。t.A.T.u.（タトゥー）の「All The Things She Said」が懐かしかったです。また、女性のアナウンスで、公演の途中で休憩がないことが放送されました。「おトイレは今のうちに行っといれ」などとギャグを交えたアナウンスで、場内がザワザワしました。このナレーションを務めた女性は、秀島史香。FM「J-WAVE」でDJを担当しているようです。１階席で生ＭＣをしているとのことですが、私の席のちょうど下なので姿は見えませんでした。また、廊下にはお菓子を買い求める行列ができていました。音楽ホールとは異なって、日本武道館は飲食ＯＫのようです。 
開演
お目当ての椎名林檎を冒頭に記して、その他は出演順に掲載します。○の中の数字が出演順です。
＜椎名林檎＞ ２日（土）��
アーティストの登場順は事前に明かされませんでした。椎名林檎は２日（土）のトリで登場。トリは意外でした。開演から椎名林檎が出てくるまでの前座が長すぎました。天井から吊られたスクリーンに映し出された幕間映像「第３章 調教師」が終わると、椎名林檎が登場。ハウスバンドが位置する南側のステージで歌いました。亀田誠治の隣で歌いたいということでしょう。私の場所からはちょうど後側で椎名林檎の背中を見るような位置でした。髪は短くパーマ。白い服を着ていましたが、鹿野淳が記した「ライヴ・ドキュメント・ブログ」によると、「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」で亀田誠治が着ていた衣装と同じようです。さすがに遠くからはそこまで分かりませんでした。
１曲目は「茜さす 帰路照らされど…」。ファーストアルバム「無罪モラトリアム」に収録されていますが、ライヴでは初めて聴きました。ハウスバンドの演奏が他のアーティストよりも一体感があって表情豊かです。上述したように、さすがに共演歴が長いだけあります。椎名林檎の声は本当によく響きました。
２曲目は「more」。カヴァーアルバム「唄ひ手冥利〜其ノ壱〜」の「亀パクトディスク」に収録されています。「亀パクトディスク」で亀田誠治が全曲の編曲を手がけた功績を評しての選曲でしょう。ひさびさに聴きます。冒頭に亀田誠治のソロがあったように思いましたが詳しくは忘れてしまいました。
３曲目は「ギブス」。「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」でも歌いましたが、「雙六エクスタシー」（2003.9.27 日本武道館）でも歌っているということで選曲されたのでしょうか。椎名林檎はギターを弾きながら歌いました。
続いて、椎名林檎の前に登場した平井堅とのコラボレーション。４曲目は「閃光少女」。この曲のみ東京事変名義の曲です。亀田誠治が作曲しているので選曲されたのでしょう。歌詞が英語でびっくり。英語版は本邦初公開ではないでしょうか。英語の歌詞を初めて聴きましたが、鹿野の「ライヴ・ドキュメント・ブログ」によると「put your camera down」という曲名があるようです。弦楽アンサンブルの伴奏で、ゆっくりしたテンポで歌いました。平井堅がメロディー担当で、椎名林檎はハモリ担当でした。後半からテンポアップして、日本語歌詞による本来の「閃光少女」。今度は椎名林檎がメロディーを歌って平井堅がハモリ役。椎名林檎は途中で白い服を脱いで、黒色のキャミソールとスカートになりました。
平井堅が退場して、椎名林檎のＭＣ。「おひさしぶりです」と言ったのは「雙六エクスタシー」（2003.9.27）以来５年半ぶりとなる日本武道館に向けての挨拶でしょうか。「今日はいいお祭りで。みなさんにお会いできてうれしいです」と話しました。「最後の１曲。またライヴします」と言って、５曲目は「丸の内サディスティック」。中盤に亀田誠治のソロがあるから選曲されたのでしょうか。冒頭で椎名林檎はピアニカを演奏。その後は３つのステージを歩きながら歌いました。丸サステップも披露。中盤では「師匠」亀田誠治のソロ。亀田誠治も中央のステージに出てきて演奏しました。この曲はライヴで何回も聴いていますが、東京のど真ん中で聴くとまた格別です。
他のアーティストと同じく５曲で終了。あっという間に終わってしまいました。５曲では短すぎてじっくり楽しめませんでした。椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」に比べると曲数も少なかったので、感動には至りませんでした。発売間近の「ありあまる富」などの新曲の披露もありませんでした。亀田誠治とかかわりが深い作品を中心に選曲されたようです。なお、予告どおり３日（日）の公演には椎名林檎は出演しませんでした。
1.茜さす 帰路照らされど… （作詞・作曲：椎名林檎）
2.more （作詞：マルチェロ・チョチョリーニ／ノーマン・ニューエル 作曲：リズ・オルトラーニ／ニーノ・オリヴェイロ）
3.ギブス （作詞・作曲：椎名林檎）
4.put your camera down〜閃光少女 （作詞：椎名林檎 作曲：亀田誠治）
5.丸の内サディスティック （作詞・作曲：椎名林檎）
＜スピッツ＞ ２日（土）� Γ各�（日）��
ピアノと弦楽アンサンブル奏者が中央のステージに登場。場内の照明が一気に落ちて開演。天井から吊られたスクリーンに、「亀の恩返し」と書かれた亀のかわいい絵が映し出されました。鶴田真由が白い服でスクリーンに現れ、「亀も鶴も出てきません。これは昔話ではありません。みなさんと作る今現在の物語です。音楽でみんなの心を震わすことができたら。亀田がみなさんに恩返しします」と話しました。
映像が終わると、場内が明るくなって、ライヴ本編が開始。オープニングはスピッツでした。北側のステージにサポートメンバーを含めて６名登場しました。私がいる南側の客席からはけっこう離れています。スピッツはライヴでは初めて聴きます。
ヴォーカルの草野マサムネは北側のステージの一番西側に立って南側を向いて歌いました。普段は草野は真ん中で歌っているようなので、草野が少しでも客席から見えやすいように配慮したのかもしれません。１曲目は「春の歌」。観客は手拍子をしながら聴きます。日本武道館は天井が高いせいか、ボワンとした音響です。１曲目が終わると草野マサムネのＭＣ。２日（土）は「びっくりしたんじゃないでしょうか。このステージデザインに」、３日（日）は「ゴールデンウィークどうすか。すてきな思い出になるように」と話しました。２曲目は「チェリー」。なつかしい。３曲目は「メモリーズ」。弦楽アンサンブルの前奏から始まりますが、スピッツらしくない速いビートの曲で照明も派手。観客の一部は立ち上がって腕を左右に振りました。４曲目は「水色の街」。終わると再び草野のＭＣ。２日（土）は「トップバッターいいのかななんて思いましたけど」「生のストリングとやるの初めて」「ミュージシャンやってきてよかったな」など、とても素直なＭＣでした。３日（日）は「ステージの形、びっくりしたんじゃない？」と前日に続いてステージについて触れました。草野はステージについて「ユニーク」と表現しました。北側のステージで演奏していることについて「たまにはセンターじゃないところで。ここ（草野が立っている場所）がセンターだと思っていたのになー」と話しました。「いい夢が本当の夢になるように」と話して、５曲目は「正夢」。ＭＣで触れたストリングはほとんど聴こえませんでした。演奏が終わると退場。５曲で終わったことに、観客からはがっかりしたような悲鳴が聴こえました。
1.春の歌
2.チェリー
3.メモリーズ
4.水色の街
5.正夢
＜秦基博＞ ２日（土）��
スピッツが終わると、スクリーンに幕間映像「第１章 未亡人と犬」が映し出されました。藤井保の写真と大宮エリーの脚本で、鶴田真由と西島秀俊のナレーションで進行します。グッズの項で上述したように、パンフレットには写真と脚本がすべて掲載されています。この映像はライヴの内容とはまったく関係がなく、また亀でもなく犬の話だったので、客席の反応はいまひとつでした。
幕間映像が終わると、秦基博が登場。アコースティックギター１本で、１曲目「朝が来る前に」を歌いました。中央のステージに立って南側を向いて歌ったので、私の場所からはよく見えました。１曲目が終わると、南側のステージにハウスバンドが登場しました。２曲目「フォーエバーソング」は、秦もハウスバンドがいる南側のステージに移動して、北側を向いて歌ったので、私の場所からは背中しか見えなくなってしまいました。アーティストの後ろで聴くのは変な感じです。２曲目が終わるとＭＣ。「（亀田誠治に）恩返しされに来たんですか」と客席に聞きましたが、反応が薄かったため「（お客さんは）きょとんとしています」と自分で状況を話しました。３曲目「シンクロ」が終わると、観客から「結婚おめでとうございます」と声が飛んで、大きな拍手が巻き起こりました。秦は「ありがとうございます」と小さく話しました。４曲目「新しい歌」は弦楽アンサンブル入りのバラード。５曲目の前にＭＣ。「亀田さんと始まりになった曲」「音楽を通して出会えて幸せ」と話しました。ここで、秦の隣に立っている亀田誠治にスポットライトが当たりました。亀田はジーパンに、Ｔシャツ、黒のジャケットという衣装でした。「前半戦はおとなしくしてようと思ったのに」と話しながら、「僕と秦君が初めて一緒に作った曲」と紹介して５曲目「鱗（うろこ）」を演奏しました。
1.朝が来る前に
2.フォーエバーソング
3.シンクロ
4.新しい歌
5.鱗（うろこ）
＜Chara＞ ３日（日）��
３日（日）も幕間映像「第１章 未亡人と犬」は同じです。幕間映像が終わると、Charaが登場。黒い服に赤い上着を着ていました。中央のステージに立って西側を向いて歌いました。ハウスバンドも同時に登場して、１曲目は「Tomorrow」。ミュージカル「アニー」のカバーです。CharaのＭＣ。「亀田さんかわいいですねー。大好きです」と話しました。亀田はCharaのことを「チャラオくん」と呼んでいるとのこと。２曲目「Cherry Cherry」からは、女性のサポートコーラスが加わりました。３曲目「o-ri-on」は、Charaの声質の変化がすごい。かがんで歌うなど視覚的にも見せました。ハウスバンドも重厚なサウンド。途中で亀田誠治のソロがありました。「亀田さんにプロデュースしてもらった曲、歌っていいですか」と話して、４曲目は「FANTASY」。ハウスバンドの音量が大きすぎて、Charaの声が聴こえないのが残念。５曲目「あたしなんで抱きしめたいんだろう？」は、亀田誠治が中央のステージに。最後はジャンプして終わりました。
1.Tomorrow
2.Cherry Cherry
3.o-ri-on
4.FANTASY
5.あたしなんで抱きしめたいんだろう？
＜KREVA＞ ２日（土）��・３日（日）��
幕間映像「第１章 未亡人と犬」の続きがスクリーンに流れました。終わると、明るい照明の中、KREVAが白いスーツで登場。KREVAは亀田誠治が編曲を手がけたアーティストではありません。布袋寅泰と亀田誠治の３人で結成した期間限定ユニット「The THREE」で共演したので、今回のイベントに呼ばれたようです。また、KREVAの他に、北側のステージにDJ（ディスコミキサー）が登場しました。
KREVAは他のアーティストと音楽性が異なります。バリバリのラップです。繰り返しが多くワンパターンの音楽ですが、ファンの一部は立ち上がって腕を上下に振っていました。初めて聴いたときは激しい拒否反応を起こしましたが、２日間聴くとなんだか愛着が出てくるので不思議です。何回も聴くと洗脳されそうです。KREVAは滑舌がものすごくよくて、歌詞がはっきり聞き取れます。ラップの命は歌詞ということでしょう。声はあまり好きになれませんが。３つのステージをくまなく歩きながら歌いました。
１曲目は「成功」。歌詞に「成功」という言葉が何度でも出てきます。歌い終わるとかけていたサングラスを外しました。客席からどっと拍手。２曲目も「アグレッシブ」を連呼しましたが、そのまま曲名だとは知りませんでした。
KREVAのＭＣ。「アグレッシブにする。もっとスペシャルにできる」と話して、スピッツの草野マサムネが再登場。なぜ草野が登場するのか分かりませんでしたが、KREVAのアルバムに草野が出演したことがあるようです。客席は大歓声で迎えました。３曲目「くればいいのに」をデュエットしました。草野の甘い声がいい。なかなかいい曲ですが、この曲もKREVAが作曲しているようです。別人のように、曲調がやわらかくなりました。「もっとスペシャルに」「もう１曲歌ってくれるそうです」というKREVAのＭＣで、もう１曲デュエット。４曲目は「生まれてきてありがとう」。本来はKREVAとさかいゆうがデュエットで歌っているようです。草野が歌う「トゥットゥルットゥ… 時を超えて 君と僕は出会えたのさ」が印象に残りました。最後はKREVAが「生まれてきてありがとう」と小声でささやきました。
４曲目が終わるとＭＣ。２日（土）は「こんばんわ。水嶋ヒロです。いやKREVAです」と絢香の夫となった水嶋ヒロをネタにボケました。ハイテンションなＭＣで、草野マサムネとデュエットするのは想定内だったと思うが、「しかーし、規格内の奴と思われたら心外」と熱く話しました。亀田誠治が「今日のこのイベントがすばらしかったといろんな人に伝えてほしい」と話すと、KREVAが「なかでも亀田誠治がよかったと言ってもらえれば最高」と話しました。３日（日）は「いやー、スペシャルだったねー」と話し、「かっこいい」という客席からの歓声に「知ってる知ってる。よく言われる」と返しました。また、今回のライヴのために「オレと亀田さんで新曲を作ってきました。亀田さんえらい。お釣りが来るぐらいがんばる」と話し、５曲目は「恩返し」。曲名もこのライヴにぴったりです。亀田誠治が中央のステージに出てきて、ベースを弾きました。この曲のリリース予定はないようです。再びＭＣ。「ストリングスの人たち、手拍子してくれるの。場所は離れてるけど、１つのバンド。これが亀の恩返し」と感激していました。６曲目は「あかさたなはまやらわをん」。曲名もすごいですが、歌詞はもっとすごい。「猫はニャー 犬ならワン 象はパオーン ライオン ガオーッ 僕たちは 人間だもん あかさたなはまやらわをん」とか。聴いているにはまだいいですが、文字にするとなんだか恥ずかしくなります。客席に「オーッ」という掛け声をあおっていました。
1.成功
2.アグレッシ部
3.くればいいのに
4.生まれてきてありがとう
5.恩返し
6.あかさたなはまやらわをん
＜JUJU＞ ２日（土）��
亀田誠治のＭＣ。「こんなお祭りが武道館でできて幸せ」「（ライヴの開催に）少しナイーヴになってた。石橋を叩いてしかも渡らないところがある」「アーティストとみなさんのおかげです」と話しました。
また、「いいなあと思っていたら、彼女のほうから作りたいというお話があった」と話し、「JUJUちゃん」と呼びました。JUJUが黒いファッションモデルのような衣装で登場。パンフレットによると、JUJUにとっては今回が初めての武道館、初めての亀田との共演となったようです。おしとやかな印象を受けましたが、亀田は「いつもスタジオでは大笑いしている」と話しました。１年ほど前から亀田が携わっているようです。中央のステージに立って、西側を向いて歌いました。よく通る声ですが、ハウスバンドの伴奏が大きくて声がよく聴こえませんでした。２曲目「素直になれたら」は、「抱きしめてほしいよ」から始まるメロディーが美しい。JUJUのＭＣ。亀田誠治について「あこがれの方でした」「いつかお仕事したいと思っていたら」と話しました。「初めてご一緒させていただいた曲」と紹介して、３曲目「やさしさで溢れるように」を歌うと退場しました。３曲と少なめだったので、もう少し聴きたかったです。
1.I can be free
2.素直になれたら
3.やさしさで溢れるように
＜平井堅＞ ２日（土）��
幕間映像「第２章 グミとさちこさん」がスクリーンに流れました。今度は荒井良二の絵が映し出されました。終わると、平井堅が南側のステージに登場。紫色のスーツに、黒のシルクハットの衣装でした。さすがにファンが多いようで、客席は総立ちになりました。１曲目は「瞳を閉じて」。左手にマイクを持って、右手を上下に動かします。ときおり右足を上げて、上げた足を右手で振り払うような動作を見せました。平井堅は軽々と声を出します。２曲目は「哀歌（エレジー）」が終わると、「武道館ボーイズ＆ガールズ」と客席に呼びかけました。「座ります」と言って、白いイスに座りました。座ってＭＣ。「亀田さんとの出会いは「大きな古時計」が初めて」「作る曲に魔法をかけてくださいました」と話しました。唐突に「僕の亀も元気です」という下ネタまで披露。「水飲んでいいですか」とか、なかなか自由奔放なトークでした。３曲目「思いがかさなるその前に…」は座って歌いました。立ってＭＣ。「次の曲は亀田誠治からのリクエスト」「亀田さんの手が加わっていない曲」「預金通帳の０の桁数が変わった曲」と話し、４曲目は「楽園」。今回は亀田誠治がアレンジしたようで、ピアノソロがありました。「平井堅でしたー」と言って、５曲目は「POP STAR」。大いに盛り上がりました。上述したように、椎名林檎の「閃光少女」で再登場しました。
1.瞳を閉じて
2.哀歌（エレジー）
3.思いがかさなるその前に…
4.楽園
5.POP STAR
＜コラボレーション＞ ２日（土）��
椎名林檎が終わると、亀田誠治が「この調子でもう少しやります。もうこっからはお祭りだよ」と話して、この日の出演者が再登場して、コラボレーションステージがスタート。１曲目は「みんなの知っている曲」と言って、スピッツの「空も飛べるはず」。スピッツと秦基博とハウスバンドの共演です。１番は秦基博が歌って、草野マサムネがハモリ。２番は交替しました。
亀田誠治が「スピッツと一緒にもう１曲やります。JUJUおいでおいで」と言って、JUJUが手拍子にうながされて再登場。２曲目は同じくスピッツの「魔法のコトバ」。なかなか名曲です。亀田誠治が「また会いましょう」と言って終わりました。
1.空も飛べるはず ＜スピッツ＋秦基博＞
2.魔法のコトバ ＜スピッツ＋JUJU＞
＜Do As Infinity＞ ３日（日）��
幕間映像「第２章 グミとさちこさん」に続いて、Do As Infinity（ドゥ・アズ・インフィニティ）が登場。伴都美子と大渡亮の２人組で、2005年に解散しましたが、2008年に再結成されたとのこと。歌うのは伴都美子のみで、大渡亮はギターに専念しています。ハウスバンドの伴奏は気合いが入っていますが、伴はよく通る声で声量があるので、強めの伴奏でも負けていません。伴が「デビューしてすぐからお世話になって感謝の一言に尽きます。今年で10周年。途中で中抜けありましたけど。（亀田誠治と）一緒に初めてライヴできてうれしい」と話すと、亀田誠治は「ベースで恩返しします」と話しました。
1.空想旅団
2.遠くまで
3.遠雷
4.冒険者たち
5.陽のあたる坂道
＜絢香＞ ３日（日）��
亀田誠治のＭＣ。「今日のお客さん温かくてやってて楽しい」と話しました。「衝撃の出会いがあって」「キラキラしている女性」というコメントとともに、絢香が登場。青い柄のノースリーヴに白いロングスカートでした。中央のステージに立って「（南側のステージにいる亀田誠治との）この距離感がすごく緊張します」と話しました。スクリーンに映し出された顔を見ると少し太ったように見えました。
１曲目は「おかえり」。中央のステージで西側を向いて歌います。うまい。歌声が安定していて、同じ女性ヴォーカルでもDo As Infinityの伴都美子よりも歌い方が丁寧です。声もきれいで存在感があります。２曲目は新曲「夢を味方に」。絢香のＭＣ。「雑誌で亀田さんが私のアルバムのことを書いていて、むちゃくちゃ怖い人だと思っていた。会ったらもうこんな感じで」と話しました。関西弁でよくしゃべります。亀田も関西弁で答えていました。絢香が「（亀田誠治と）一緒に曲を作りました。去年の元旦に。ずっと眠っていましたが、今日初めて歌わせていただきます。初めて歌うので、ドキドキしています」と話し、３曲目は未発表曲の「ありがとう。」。このイベントにぴったりの曲名です。高音が魅力的で、いい曲です。歌い終わると、「いやー、緊張しました」と話しました。「次の曲で最後です」と話しましたが、客席から反応がなかったので「ここで「えー！」って言葉を待ってたんですけど」と残念そうに話すと、客席から大きな「えー！」の声が起こりました。客を乗せるのもうまいです。「ありがとう。」の音域が「すごく高くて、歌うのしんどい」と漏らしながら、４曲目は「三日月」。「君がいない夜だって」から始まるサビで最高。
1.おかえり
2.夢を味方に
3.ありがとう。
4.三日月
＜スガシカオ＞ ３日（日）��
３日（日）のトリはスガシカオ。幕間映像「第３章 調教師」が終わると登場。黒縁のメガネに、青のジーパン、白いシャツ、黒のベストという衣装でした。「シカオちゃーん」という女性客の声がたくさん飛びました。中央のステージで東側を向いて歌いました。アイドルみたいに手足を動かしながら歌います。２曲目「真夏の夜のユメ」はアコースティックギターを弾きながら歌いました。ＭＣ。「こんばんわ、スガシカオです。何のＭＣをしていいか迷う」と話しました。「昨日、某男性ソロアーティストが「僕の股間の亀は元気です」と言って、ドン引きされたようですが。僕は上品に」と平井堅をネタにしたところ、亀田は「股間とは言っていない」とすかさずフォロー。スガが「亀田さんはカラオケが好きで、「歌舞伎町の女王」とか歌うらしいです」と話すと、亀田が「こらー」っと反応。スガが「はなわ形式で、ベース弾き語りで歌ってください」と促したので、亀田がしぶしぶ歌いました。しかし、冒頭の「蝉の声を」までで歌うのをやめました。「東京事変 “DOMESTIC!” Just can't help it.」では母校の小学校の校歌を歌いましたが、歌はあまり得意ではないようですね。また、スガが亀田の編曲について「ロックテイストじゃないと叫べないことがある」と話しました。その一方で「スガにロックはいらないという辛辣な書き込みやファンレターがあった」と話しましたが、亀田が「（スガが）いちいち報告してくる」と話し笑わせました。スガが「ロックをぶち壊そうではありませんか」と話しました。３曲目「Hop Step Dive」はエレキギターを弾きながら歌いました。４曲目「コノユビトマレ」は、スガが音が外れているように聴こえました。後半の「ララララララー」を観客とともに歌いました。
私が知っているスガシカオと比べると、ずいぶん音楽性が変わりました。亀田誠治の編曲が変えたということでしょう。４曲ともいまひとつパッとしなかったので、あまり印象に残っていません。歌詞も聴こえにくい。2005年頃から亀田誠治がプロデュースしているようですが、それ以前のスガシカオのほうが断然よかったですね。
「最後なのですが、１人で責任かぶるのいやなので、コラボレーションを」と話し、「お相手は絢香ー！」と話して、絢香が再登場。観客は大喜び。スガが「デュエット慣れしてないんですよ。今日は１人コブクロ的な」「ちょっと動悸息切れが」と話しました。絢香は「歌が好きで、カラオケで１人で練習していますが、ハードル上げないで」と話しました。５曲目は「夜空ノムコウ」。スガシカオの代名詞的な作品ですが、すばらしいデュエットでした。もう１回聴きたいです。
1.春夏秋冬
2.真夏の夜のユメ
3.Hop Step Dive
4.コノユビトマレ
5.夜空ノムコウ
＜コラボレーション＞ ３日（日）��
亀田誠治が「みなさん楽しい？」と観客に話し、「僕らも楽しいんですよ、これが。本当にうれしい」と話しました。「仲間たち集めて何曲かやりたいと思います」と話し、コラボレーションステージが始まりました。Charaが青い服で再登場。「ちょっとすごいことするからね。その答えは音楽の中にあります」と話し、スピッツとDo As Infinityも再登場。Charaの「やさしい気持ち」を歌いました。「手をつなごう 手を ずっとこうしていたいの」は観客全員で合唱。Charaがアリーナ席に何かを投げて退場しました。
亀田誠治が「もう１曲。スピッツと一緒に」「もう１回お願い、絢香」と話し、絢香が再再登場。最後の曲は、２日（土）と同じスピッツの「魔法のコトバ」。この曲は女性ヴォーカルがよく似合います。JUJUもよかったですが、絢香はさらにいい。「また会えるよ 約束しなくても」という歌詞が、このイベントを締めくくるにふさわしいでしょう。
３日（日）のステージは、絢香が大活躍でした。絢香は追加で出演が決まりましたが、ほとんど主役級の扱いでした。バセドー病のため、年内での音楽活動休止が伝えられていますが、本当にもったいないです。治療して、また歌声を聴かせてほしいです。最後は亀田誠治が客席を向いて四方八方に丁重に礼をして退場しました。
1.やさしい気持ち ＜Chara＋スピッツ＋Do As Infinity＞
2.魔法のコトバ ＜スピッツ＋絢香＞
＜エンドロール＞ ２日（土）�─Γ各�（日）��
コラボレーションステージの後、スクリーンに出演者やスタッフや協賛会社の名前が、映画のエンドクレジットのように映し出されました。「椎名林檎(生)林檎博'08 〜10周年記念祭〜」と同じ趣向ですが、亀田誠治がそれぞれに対して感謝のコメントを述べました。多くの関係者に対して、感謝している気持ちがよく伝わりました。椎名林檎に対しては「林檎ちゃんとの仕事はいつもワクワクドキドキさせられます。これからもよろしく」と話しました。アーティストの代わりに歌を歌う「Studio Guide Vocal」にも言及。裏方への感謝も忘れていませんでした。ステージデザインの「spray」には「いろいろわがまま言っちゃって」。鶴田真由には「（亀田のイベントに鶴田さんが出演するとは）何かご縁を感じませんか」。大宮エリーには「一番最初に映像の製作をお願いした」。協賛のマクドナルドには「いつも食べてます」とコメントしました。最後に「集まってくれた人々にありがとう。会場出たら誰でもいいから伝えてください。楽しかったよー」とコメントしました。
終演
約３時間半のステージでした。ホール正面の付近に、各方面から届いた花束が置かれていました。谷村新司、チャットモンチー、１７５Ｒ、エレファントカシマシなど。驚いたところではスタジオジブリの鈴木敏夫氏からも花束が届いていました。どういうご関係でしょうか。亀田誠治だけでなく、スタッフ個人宛の花束もありました。 
全体の感想
亀田誠治の音楽活動の幅の広さを実感しました。アレンジの手法が決してワンパターンにならないところもすごい。本当にオールマイティーに活動していることを実感しました。亀田誠治をベースのメンバーとして擁する東京事変（椎名林檎）はすごいですね。
亀田誠治は「総指揮」という役割でしたが、自らはあくまでも脇役に徹したいようでした。２日（土）は緊張のせいか硬かったですが、３日（日）は表情がほぐれて楽しんで演奏していました。亀田誠治の人柄のよさがよく伝わるライヴで、横柄な感じはまったくありません。その温厚な性格が多くのアーティストから声がかかる理由なのでしょう。
アーティストの暗転の間に、スクリーンに流れる大宮エリー作の幕間映像「亀の恩返し」はなくてもよかったでしょう。大宮は「感謝の気持ち。いろんな「ありがとう」をテーマにものがたりを考えた」とパンフレットに記していますが、亀の話ならまだしも犬の話が３つ続いたので、ライヴとどういう関係があるのか理解できなかった観客が多かったようです。ストーリーもそんなにおもしろくありませんでした。ステージ転換のための待ち時間を退屈させないために作ったのだと思われますが、けっこうな長さでした。せっかくのライヴの盛り上がりが、この幕間映像のせいでブチブチ切れてしまっていました。幕間映像をもう少し短くして、ライヴの時間を長くとって曲数を増やしたほうがよかったでしょう。ちなみに、音楽（ＢＧＭ）は亀田誠治が作曲したようです。なお、この幕間映像はＤＶＤで発売されるようです。パンフレットで本にまとめたものを、さらにＤＶＤ化したところでどれだけ需要があるか分かりません。亀田誠治も出ていませんし、アーティストのライヴ演奏も収録されないのに、幕間映像だけのＤＶＤを買う人はいるでしょうか。
また、変形ステージが有効だったかどうかも疑問です。スピッツ（北側）とハウスバンド（南側）と弦楽アンサンブル（中央）が同時に演奏するためと、アーティストの入れ替えの時間を短縮するために、３つのステージを作ったのでしょうが、客席からの見やすさという点では今回の試みは失敗だったのではないでしょうか。登場するアーティストは変形ステージの四方八方を向いて歌うため、客席によって見えるアーティストと見えないアーティストがいました。お目当てのアーティストが遠い場所や見えない場所で歌われると不満が残るでしょう。どの席から見ても、パフォーマンスの全貌がつかみにくいでしょう。会場全体の一体感が今ひとつでした。
私が見た南東ブロックと南ブロックはハウスバンドの後方に当たるため、ハウスバンドののメンバーの半分は隠れて見えませんでした。亀田誠治も背中しか見えませんでした。また、椎名林檎は南側のステージに立って北側を向いて歌ったので、ほとんど見えませんでした。声が聴こえるとはいえ、ライヴでは出演者の姿が見えないとおもしろくないですね。２日（土）の南東ブロックからは、天井から吊られたスクリーンも角度的によく見えませんでした。360度の方向に座席がある日本武道館の特性上仕方ないかもしれませんが、客席からアーティストを見やすくする工夫が必要でしょう。やはりステージは中央に配置するべきではないでしょうか。出演したアーティストの評判はどうだったのでしょうか。
日本武道館は天井が高く音が直接的に聴こえないので、スピッツやCharaなど声量がないアーティストは不利でした。その点、椎名林檎のステージは圧倒されました。
なお、１５日に亀の恩返し実行委員会（イープラス）から「サンクスメール」が配信されました。パンフレットのインタビューにも「第１回目の「亀の恩返し」」と書かれていましたが、「きっと次の「亀の恩返し」につながっていくのだと思います。また、その時にあいましょう！」と次回の開催も積極的に考えているようです。もし次回が開催されるなら、アンジェラ・アキの「サクラ色」を聴きたいです。
2009.6.6記
2009.7.18更新
