京都市呉竹文化センターホール
阿部未来指揮／京都市ジュニアオーケストラ
モーツァルト／歌劇「魔笛」序曲
ロジャース／サウンド・オブ・ミュージック・セレクション
ベートーヴェン／交響曲第７番から第１楽章、第４楽章
座席：全席指定 １０列８番
|
|
２０２１年８月２２日（日）14:00開演 京都市呉竹文化センターホール 阿部未来指揮／京都市ジュニアオーケストラ
モーツァルト／歌劇「魔笛」序曲 座席：全席指定 １０列８番 |
京都市ジュニアオーケストラの「ミュージック・サマー・コンサート」に行きました。京都市ジュニアオーケストラの演奏を聴くのは、京都市ジュニアオーケストラ ミュージック・サマー・キャンプ＠UKYO以来です。
本公演の開催は、7月21日に京都コンサートホールのTwitter（@KCH_Kyoto）で発表されました。2019年までの「ミュージック・サマー・キャンプ」の後継の企画のようで、入場は無料でしたが、入場券が必要で、呉竹文化センターの事務室で先着順で配布されました。入場券には座席が指定されていて、座席は選べませんでした。8月18日に配布終了したので、当日券はありませんでした。
京都市ジュニアオーケストラは2005年に設立されて、現在は10歳から22歳までの約110名で活動しているとのこと。スーパーヴァイザーには広上淳一（京都市交響楽団常任指揮者兼芸術顧問）が就任しています。今年度の合奏指導者は大谷麻由美、岡本陸、小林雄太の３名です。
指揮の阿部未来は1985年生まれ。2015年度から2018年度まで神奈川フィルハーモニー管弦楽団副指揮者を務め、2021年度からセントラル愛知交響楽団のアソシエイトコンダクターに就任しました。
京都府に４回目の緊急事態宣言が8月20日から発令されましたが、本公演は予定通り開催されました。この日の京都府の新型コロナウイルスの感染者数は542人で、３日連続で500人を超えました。
呉竹文化センターに行くのはひさびさで、京都市交響楽団みんなのコンサート「サウンド・オブ・ドリーム」以来でした。神戸文化ホール中ホール（避難訓練コンサート）や京都市西文化会館ウエスティホール（ウエスティ
プログラムに掲載された出演者は68名（うちOBOGは5名）で、京都市交響楽団員のエキストラ出演はありませんでした。弦楽器と打楽器は全員マスクをつけて演奏。ステージ後列に雛壇の設置はありませんでした。阿部が登場。脚が細い。マスクはなしで指揮。
プログラム１曲目は、モーツァルト作曲／歌劇「魔笛」序曲。音色は洗練されていませんが、よく鳴ってスピード感があります。期待以上でした。阿部は指揮棒なしで指揮。細い腕をよく動かして、息を吸いながら指揮しました。メンバーの入れ替え中に、司会の京都市交響楽団の男性が曲目などを紹介しました。
プログラム２曲目は、ロジャース作曲／サウンド・オブ・ミュージック・セレクション。サウンド・オブ・ミュージック〜二人の愛〜ひとりぼっちの羊飼い〜わたしのお気に入り〜もうすぐ17歳〜さようなら、ごきげんよう〜ドレミの歌〜エーデルワイス〜ふつうのカップル〜誰にも止められない〜マリア〜すべての山へ登れ、のメドレーです。まさに名曲ぞろいで、「サウンド・オブ・ミュージック（The Sound Of Music）」「わたしのお気に入り（My Favorite Things）」「もうすぐ17歳（Sixteen, Going To Seventeen）」「すべての山に登れ (Climb Every Mountain)」は、テレビＣＭでもよく聴きます。
演奏は金管楽器がうまい。阿部は指揮棒を持って指揮。指揮台の上でステップを踏んだりジャンプしたり、師事した広上淳一仕込みと言えるでしょう。
プログラム３曲目は、ベートーヴェン作曲／交響曲第７番から第１楽章、第４楽章。第１楽章は音量バランスに調整の余地あり。コントラバスが３人しかいないのが少ないですね。反復記号もスコア通り演奏。第４楽章は、阿部がやや煽り気味の指揮で、指揮棒が譜面台に当たるほどパワフル。スピード重視で少し乱れた部分がありましたが、若者らしくエネルギッシュな演奏でした。
カーテンコールで阿部がマスクをつけて、マイクで早口であいさつ。保護者への謝辞や、「音楽の力は目には見えないけど心の栄養になる」と話しました。リハーサルも大きな声を出さないようにマイクを使用したとのこと。
アンコールは、Ｊ．シュトラウス�鏡ず邏福織肇螢奪繊Ε肇薀奪繊Ε櫂襯�。阿部は「いろばた会議をイメージして作曲された。今は人々が集まるのは難しい状況だが、音楽の中で楽しんでいただきたい」と話しました。ベートーヴェンの降り番メンバーも加わって全員で演奏。速い曲が得意なのか、16分音符のスケールも色彩感がありました。
15:00に終演。１時間のコンサートでした。時差退場が行なわれました。
新型コロナウイルスの影響で、練習や合奏が難しい状況ですが、期待以上の演奏レベルでした。次回以降の演奏会も期待が持てます。なお、次回の公演は、第17回京都市ジュニアオーケストラコンサートが、2022年1月30日(日)に京都コンサートホール大ホールで開催されます。指揮は、スーパーヴァイザーの広上淳一が務めます。
