芸大生になった経緯や芸大の課題を掲載。最も芸大生らしいコンテンツ。
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3月31日で2年間の芸大生生活を終了しました。1年目は課題提出に挑戦しましたが、2年目の今年はいろいろ忙しくてほとんど何もしませんでした。去年は無料で登録を1年間延長できましたが、今回は登録料が新たに必要ということなので、費用対効果も考えて決めました。 社会人以外の「芸大生」というもうひとつの顔は、仕事とプライベートを切り分ける格好のツールになりました。仕事は仕事、遊びは遊び、という整理が自分の中でうまくつきました。大学の通信教育は、仕事以外の「副業」を見つけるのに格好の制度です。登録料もそんなに高くありませんし、自分のペースで学習できるので多くの方におすすめしたいです。映画館や美術館などに学生料金で入場できるのも魅力のひとつです。うまく利用すれば、元が取れます。 ここ数年で、一般社会人を対象にした講義・実習を受けられる大学が増えました。大阪音楽大学付属音楽院や京都精華大学では短期間の集中講座で、バラエティーに富んだ講座が提供されています。時間に余裕があれば参加してみたいです。 芸大生ではなくなりましたが、これからもこのページは「芸大生日記」のネーミングで更新していきます。映画や展覧会を見たりして感じたことを書きます。看板に偽りありですが、替わりのネーミングが思いつかないので、あしからずご了承ください。 |
2006年4月1日 |
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芸大生1年目は8単位を「優」の成績で修得しました。最大の成果は、今まで敬遠していた映画や絵画に関心を持つようになったことです。これは、映画館や美術館に学生料金で入場できる特典によるところが大きいですが、音楽と音楽以外の芸術との関連性を考えるようになり、音楽を文字化するヒントが得られたと思います。 今年度はいろいろ忙しくなりそうなので、登録はやめようと思っていたところ、芸大から未履修科目の単位を取得する目的で、科目等履修生の1年間の登録延長が可能であるという通知が届きました。しかも登録料や授業料の徴収はなし(=タダ)。新規科目の履修登録はできませんが、タダで「学生」の身分が手に入れられてもいいのでしょうか。さっそく延長願を郵送したところ、2年目の在籍確認書が届きました。でも、このシステムはよく分かりません。登録期間は1年間と説明されていましたが、登録した単位をすべて修得しないほうが2年目に継続できるので得です。また、登録延長ができると知っていたら、1年目に科目をもっとたくさん登録しておけばよかったです。課題を締切前にあわてて提出する必要もなかったわけで、惜しいことをしました。 とにかく芸大生2年目です。今年も学生料金を駆使して暴れたいと思います(目標:黒字)。 |
2005年4月18日 |
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芸大の課題を作成するにあたっての勉強方法について書こうと思います。資料収集は、図書館で本を借りました。とにかくこの1年間でものすごい数の本を読みました。テキストの参考文献など芸術分野の本から、関係のないコミュニケーション論や経営学の本まで。やっぱり読書は重要です。 勉強場所は、テレビとパソコンがある自宅では集中できないので、スターバックスコーヒー京都タワー店。もう隠れ家のような存在です。平日の仕事帰りも含めて毎日のように通っていたので、店員の勤務シフトを把握してしまったことが一時期ありました。「いつもありがとうございます」と声をかけられることがあるので、おそらく店員にも顔を覚えられてしまったでしょう。スターバックスが気に入っているのは、まず店内が禁煙というところ。コーヒーの香りを楽しんで欲しいという意図があるようですが、ドトールやマクドナルドにはない魅力です。BGMは主にクラシックでいい雰囲気。店員の対応も親切。ここで、ホットココアのトールサイズを注文して、資料に目を通したり、レポートの骨格を立てたりしていました。残念なのは、座席がすぐに満席になってしまうこと。特に20時以降は空いているほうが珍しい。 持ち帰り残業にも最適なので、京都に住んでいる間はしばらく通い続けることになるでしょう。ということで、今日も寄ってきました。私をつかまえたい方は、スタバまでどうぞ。 |
2005年3月24日 |
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音楽の聴こえかたと聴きかたについて簡単にまとめてみました。 この課題を提出する前後から『レコード芸術』に興味深い連載記事が掲載されています。井坂紘氏の「レコード・プロデューサーの視点」です。ひさびさに読みごたえのある連載記事です。 2005年1月号は「評論家との対話〜遠山一行氏を迎えて」と題した遠山一行氏とのインタビュー記事です。音楽批評のあり方について高度な議論が展開されています。遠山氏は「音楽はレコードで聴くより生で聴いた方が自然な道だろうと考えているものですから、批評の対象にはあまりしていません。」と述べています。私は演奏会批評のほうが再現性がないので難しいと思っています。 また、2月号と3月号では、「チェリビダッケと録音〜その真実」と題して、チェリビダッケがなぜ録音を拒否するようになったのか、従来とは違った逆説的な視点で考察されています。大変興味深く説得力のある内容で、チェリビダッケのインタビューを引用しながら、録音を拒否する根拠は音楽的な理由からではないと結論づけています。 →音楽批評「音楽の聴きかた〜演奏会と録音〜」(1,600字) |
2005年3月17日 |
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映画を観ることについてのなにげない疑問を文章にしてみました。私が考えるに、映画批評の基本にあるのは、エンド・クレジットを観ながら何を思ったか、にあると思います。なので、とにかく先入観を持たないことにしています。第一印象が大事だと思うので、映画の公式ホームページや予告編は事前にチェックしません。映画を観てから、パンフレットを買って読んだり、ネットでいろいろ調べます。映画に込めたメッセージや演出効果をどこまで理解できたかも映画を語る上で重要なポイントになると思います。 今月は映画月間なので続きはまた今度。 →映画批評「ヴィデオは映画研究をどう変える?」(1,600字) |
2005年3月6日 |
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課題の提出は2月初めに締め切られたので、あとは返却されてくるのを待つだけです。 ショスタコーヴィチの作品から、弦楽四重奏曲について論じてみました。約2週間で書いたので最後は時間切れになってしまい、ほとんど自説が展開できていません。テーマ設定はおもしろいと思うので、今後も継続して研究したいです。 →20世紀の音楽「ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲」(5,000字) |
2005年3月2日 |
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11月9日にオープンしたばかりのJEUGIA梅田店に行ってきました。JEUGIAが梅田に進出するとはまったく予想していませんでしたし、まさに社運を賭けた出店と言っても過言ではないでしょう。 高級ブランドビル「ハービスPLAZA ENT」の4階にあって、JR大阪駅桜橋口から歩いて数分という最高の立地です。ビル内部は海外の有名ブランドが出店していてヨーロッパ風の格調高いデザインでした。 「西日本最大級のクラシック&ジャズ売場面積と品揃え」を宣伝していた梅田店でしたが、クラシックCD枚数ではJEUGIA三条本店のほうが豊富でした。店内にはイベントスペースがあってアーティストのミニライヴも開催されるようです。試聴機も高級感がありました。また、JEUGIA三条本店におられた名バイヤー福田氏が梅田店に移られたのは大きいですね。梅田店は、クラシックとジャズでフロアの半分を占めているのでJ-POPSは少なめですが、楽器を取り扱っています。11月23日までオープニングセールをやってます。 JEUGIA梅田店のオープンで、西梅田は徒歩5分圏内に、JEUGIA梅田店、タワーレコード梅田店(大阪マルビル)、Walty堂島(大阪駅前第1ビル)の3店が密集することになりました。クラシックファンにとってはまさに至福の空間と言えるでしょう。タワーレコード梅田店とWalty堂島にも立ち寄ってみましたが、JEUGIAを明らかに意識したセールで対抗していました(Walty堂島は年中無休になりました)。大阪に行く楽しみがまたひとつ増えました。 |
2004年11月15日 |
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絵画批評に初挑戦です。私は絵を描くのがすごく苦手(下手)なので、今まで絵画作品をじっくりと観ることほとんどありませんでした。フェルメールの作品は緻密に描かれていて分かりやすいだけでなく、作品の細部に隠された主題があって、作品を描いた意図やストーリーを考えさせてくれるのが興味深いです。
→絵画批評「フェルメール《音楽の稽古》」(1,600字) |
2004年10月31日 |
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提出した課題がどんどん返ってくるので焦り気味です。新しい課題に取り組まないといけませんが、今月はいろいろ忙しいので困ったものです。 今回は、ドビュッシーとシェーンベルクがそれぞれ作曲した「ペレアスとメリザンド」の比較視聴です。大した内容ではありませんが、ご参考までに。 |
2004年10月04日 |
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ここ数年、映画館で映画を観ませんでした。理由は、中学生のときに観た「ジュラシックパーク」(第1作)です。話題作だったので軽い気持ちで観に行ったのですが、本当に最悪な思いをしました。もともと人が殺されたりする映像を観るのが大嫌いなのですが、この映画はそのオンパレードで、最後のほうは「早く終わってくれー」と祈り続けてました。最近、観に行ったのは「アルマゲドン」と「千と千尋の神隠し」くらいですね。 今回、映画批評を書く課題があったので、何年ぶりかに見に行くことにしました。観たのは「東京原発」という邦画です。今読むとイマイチな出来ですが、課題全文を載せておきますので興味がある方はお読みください。DVDが先月発売されています。 →映画批評「東京原発」(1,200字) |
2004年10月02日 |
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今年度から通信教育を受講しようと思ったきっかけのひとつが楽典の理解です。高校で吹奏楽をはじめたとき楽譜が読めなかったので、本を買って勉強したのですが、「リズムと拍子」までは理解できても、その先の「音程」、「音階」、「和音」になるとさっぱり分からなくなって、そのまま放置していました。何年ぶりかにその本を手に取って勉強しましたが、やはり「音程」は難しいですね。ピアノを習ったことがある人なら、鍵盤を思い浮かべれば自然に度数を理解できるのかもしれませんが、私にはその経験がないもので…。もうひとつ感じたのは、通常使われるinCの楽譜に慣れていないこと。クラリネットはinB♭で書かれていたのですごく違和感があります。inB♭の楽譜を7年間読んできたのですから仕方ありません。 理解を定着させるには、しばらく時間がかかると思うのでゆっくり取り組みたいと思います。「音程」が理解できれば、「音階」と「和音」はその組み合わせでしかないので、スムーズに頭に入るでしょう。やっぱり頭で理解するよりも鍵盤楽器を弾いて耳で理解したほうが早いと思うので、適当な楽器(ミニサイズのピアノ?)を見つけてきます。「音楽検定」で理解度を確かめてみるのもひとつの方法だなと思います(いろいろ批判があるようですが、一応文部科学省後援の検定試験です)。 「楽典は完全に理解している」という方がおられましたら、何かアドバイスをいただけるととてもうれしいです。 |
2004年09月03日 |
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初めて大学に登校しました。通信教育科目には「テキスト科目」と「スクーリング科目」の2種類がありますが、仕事の都合でスクーリング授業の日程が合わなかったので、今年は「テキスト科目」しか履修していません(そのかわり「テキスト科目」の課題は質量ともにハイレベル)。なので、大学に行く必要はまったくないのですが、せっかく学費を払ってるので、どういうキャンパスなのか行ってみようということになりました。 大阪芸大の出身者としては、笑福亭笑瓶、松尾貴史、筧利夫、羽野晶紀、時任三郎、渡辺いっけい、立原啓裕といった芸能人や、中島らも(作家)、モブ・ノリオ(第131回芥川賞受賞者)、世良公則(歌手)、牧村邦彦(指揮者)がいます。 教授陣では、細川俊之(俳優)、財津和夫(元チューリップ)、島田歌穂(歌手)、増田明美(マラソンの解説)、前田昭雄(音楽評論家)、宮川泰(紅白の最後で蛍の光を指揮する人)を擁し、かつては、フランキー堺(故人・俳優)、小松左京(SF作家)も教壇に立っていました。 電車を乗り継ぐこと約2時間半。ようやく最寄り駅の喜志駅(近鉄長野線)に到着。路線バスに乗って、東山(芸大前)で下車。バス停の周りには見事なまでに何もない。そこからすごく急勾配な坂をのぼると、キャンパスが姿を現しました。学生は少なかったものの、学生のジャズバンドが野外で放送機器を持ち込んで演奏をやってました。 |
2004年07月19日 |
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大阪駅前第一ビル地下1階にオープンした「Walty堂島」に行ってきました。オープンに至った経緯は詳しく知りませんが、倒産した「ワルツ堂」の社員が新しく店舗を構えたようです。 店内には宗教音楽がBGMとしてかかっており、とってもいい雰囲気。CDの品揃えも予想以上に豊富で、何よりも価格が驚くほど安い! ポイントカードがないのでその分安いのかもしれませんが、400円以下で聴いてみたいCDが数多く揃っていました。いろいろ買ってみたいところでしたが、今月はすでに買いすぎているのでやめときました。 欲を言えば、試聴機がないのと、 |
2004年05月04日 |
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この芸大生日記では、管理人の芸大生としての活動を不定期に更新していく予定ですが、将来的には、日記だけでなく、作成した課題や作品を掲載していきたいと思います。
課題はすでに発表されているのですが、一番困ったのが、ピアノ曲の作曲(演奏時間2〜3分)という課題。 |
2004年05月02日 |
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4月から大学で音楽の勉強を始めることにしました。 専門的な音楽教育を受けたことのない私が、趣味の範囲内でその場の感覚にまかせてクラシック音楽を自由気ままに論評してきましたが、CDコレクションもいつの間にか充実し、クラシック演奏会にも足を運ぶようになり、そして感想を発信するためのホームページをこれだけ多くの方が見ていただいている現状を考えると、さすがに役不足を痛感するようになりました。つまり、音楽理論に基づいた科学的な分析・理解と、日本中のクラシック音楽愛好家に読んでいただくに値するような文章表現をさらに深めなければならないと思うようになりました。 と言っても、音楽に対する関わり方を変えるつもりはありません。今まで通り、自分が好きな音楽、多くの方にもっと聴いてもらいたい音楽を自由なスタンスで紹介していきたいと思います。 音楽に対する私のコメントが「今までと少し変わったな」とみなさんに思っていただけることが当分の目標です。どうぞご期待ください。 |
2004年04月15日 |