京響70周年記念 友の会Special Thanksコンサート


  2026年4月29日(祝・水)14:00開演
京都コンサートホール大ホール

沖澤のどか指揮/京都市交響楽団

ワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
松井孝治(楽団長)と沖澤のどか(常任指揮者)によるミニトーク
ベートーヴェン/交響曲第7番

座席:全席指定 1階17列22番


京都市交響楽団の友の会会員限定イベントに行きました。友の会会員限定のイベントは毎年1回行なわれていて、昨年12月の京響友の会CONCERT以来の開催です。京響友の会会員宛に、京都市交響楽団から3月に届いた演奏会案内の封筒に案内に同封されていました。京響友の会は2023年度から入会していて、今年度で4年目です。今年度は「セレクト・セット(Sセット)」を2セット購入しました。なお、セレクト・セット会員は、好評につき早くも今年度の受付を終了したとのこと。人気がありますね。

今回のイベントは全席指定で事前申込制でした。3月16日からteketで申し込み。友の会で購入しているマイシートではなく、座席が選べたので、いつもと違って1階席にしました。

びわ湖の春 音楽祭2026~いざない~ 25-L-2「沖澤のどか(指揮)・京都市交響楽団」を経て、本公演の練習は前日(4月28日)に京都市交響楽団練習場で行なわれました。沖澤がワーグナー/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲の指揮を始めたところ、「ハッピーバースデートゥーユー」が演奏されるというサプライズ動画がSNS掲載されました。沖澤はバースデーケーキを見ながら「20歳になりました」とボケをかましています。お誕生日おめでとうございます。

QRコードをスキャンして入場。メッセージを書いたボードを持った団員とスタッフの写真を集めた「おかげさまで ㊗京響創立70周年 ほんま おおきに!」のパネルが設置してあり、黒山の人だかりでした。石田泰尚は「ちゃんとやります!!」とだけ書いています。なぜか神戸新聞社が取材しているとの掲示がありましたが、まだ記事にはなっていないようです。神戸市室内管弦楽団の関連でしょうか。お客さんの入りは、6~7割くらい。友の会会員が全員来場したら、おそらく満席になるはずですが、意外に空席がありました。京都府知事の西脇夫妻も来場されていました。

コンサートマスターは泉原隆志(コンサートマスター)。沖澤はマントのように後ろがひらひらする衣装で登場。プログラム1曲目は、ワーグナー作曲/楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲。いつも聴いている3階席よりも、1階席の方がヴァイオリンの響きが生々しい。ヴィオラとチェロの内声を聴かせて、リヒャルト・シュトラウスのような響きがしました。抑揚の波が沖澤の指揮で視覚的にも見える演奏。見通しがよくて解像度が高い。最後に主題が回帰する前のトロンボーンのアクセントを強調しました。

続いて、松井孝治(楽団長)と沖澤のどか(常任指揮者)によるミニトーク。松井が「70周年の御礼」ということで、オーケストラ全員が起立して礼。オーケストラは退場して、舞台転換を利用して、沖澤と松井がマイクを持って立ったまま話しました。立ったまま話したせいか、客席のリアクションが硬い。沖澤は「マイスタージンガー」前奏曲を選曲した理由について、「オペラだと5時間くらいある。京響の長い歩みとこの先の幕開けにふさわしい」と説明。松井は「今日は70周年記念式典と思ってください」と話して、京響の70年の歴史を短く説明。沖澤は「ヨーロッパツアーとかではなく、京都のお客さんが大事」と話して、アウトリーチとして70周年記念事業の「京(みやこ)の音楽会」を紹介。また、「「プロコフィエフ交響曲全曲演奏会」は全7曲で、70周年の7にかけている」。さらに、ロームシアター京都開館10周年との共同プロジェクトである「カルミナ・ブラーナ」と「春の交響曲」を紹介しました。
松井は京響鑑賞デビューは京都会館だったとのことですが、「市長に就任して以来、京響が税金で運営していることの苦情は聞いていない」と話しました。これが本当ならかなり意外です。ホール練習について、松井は「今年度の定期演奏会は、最初からここで練習できるようにした。ほぼ実現した」と話しました。沖澤も「井上道義先生の頃からの悲願。ホールで3日間練習できるオーケストラは珍しい。英雄の生涯(第698回定期演奏会)は音の仕上がりが歴然だった。プロコフィエフチームもホールで練習する」と話しました。昨年度から始まったリハーサル公開(松井はオープンリハと呼称)について、沖澤は「とても静かに聴いてくださった。お客さまの温かさや距離の近さがよい」と話しました。松井が某音楽評論家から「ブラボーのタイミングがすばらしいと聞いた」とのことですが、3月の第709回定期演奏会のプレトークで沖澤が話したようですね。沖澤は「ブラボーを早く言うなは無粋」とも話しました。松井は「今年も6回のオープンリハーサルを行なう。敷居を低くしていく。もっと市民に還元したい。気楽に自転車で来れるホールをこれからも目指す」と話して、14:30に終わり。京都コンサートホールの改修の話題が出るかと思いましたが出ませんでした。

プログラム2曲目は、ベートーヴェン作曲/交響曲第7番。沖澤はミニトークで「70周年の7をかけた。イ長調で明るいオレンジ色のイメージ。期待感や希望がある70周年を盛り上げて勢いづける」と選曲の意図を話しました。大編成での演奏ですが、響きが軽い。京都市交響楽団特別演奏会「第九コンサート」の第九と同じスタイルと言えるでしょう。細部のデフォルメはなく、バランスではヴァイオリンが大きく、金管楽器は抑えめ。第1楽章は冒頭からトゥッティの響きが伸びやか。63小節からのVivaceから速めのテンポで、176小節の反復記号は無視。オーボエソロが始まる300小節からテンポを落として演奏。第2楽章は4小節、6小節、8小節の四分音符にスタッカートにタイがついた音符は短く演奏。トランペットが木管楽器のように聴こえました。第3楽章は適度なスピード感でバランスが取れています。過激な表現ではなく、演奏に余裕を感じられます。第4楽章は速いテンポですが、乗ってついてこれています。アンサンブルが崩れないのはさすがです。324小節がsfではなくffだとはっきり分かるように音量を上げました。405小節からチェロパートに向けて身体をねじらせて指揮。452小節と458小節でティンパニがアクセントを粒が見えるように強調しました。
15:10に終演。今回は過去2回にあった抽選会はありませんでした。定期演奏会でもないのに、1階で団員のお見送りがありました。

なお、沖澤と松井はYouTubeの動画でも対談しています。【京都市公式】きょうと動画情報館のYouTubeチャンネル(@CityOfKyoto)に3月31日にアップされた「【京都市交響楽団創立70周年】特別対談:沖澤のどか(京響常任指揮者)×松井孝治(京響楽団長)」で、約19分の動画です。沖澤は常任指揮者に就任してまもなく3年ですが、「体感としてはもう10年くらい一緒に演奏してるような気持ちがしている」と話しています。なお、「ボストン交響楽団の指揮は、アメリカに行くこと自体初めてだった」というのは意外でした。京響が今後行っていくべき活動として、「地道な活動で、アウトリーチ、いわゆる出前コンサートですね。私たちの方から出向いて行って、音楽を楽しんでいただくコンサートは長く続けていきたい」。京響の特徴としては「大胆かつ緻密という感じで、もともとあった自主性がさらに前に出てきた。ホールでの練習が増えたことによって、演奏するときの音の立ち上がりとか音の処理の仕方がすごく変わった。すでにワールドクラスだと私は自負してます」と話しました。京都市交響楽団がさらに上を目指すためには、私自身の課題でもあるんですけど型を破ること。どこに向かっていくか、そのフレーズその抑揚がどこへ行くのか、その方向を出すことが一番だと思っている。うねるオーケストラにしたいですね」と話しました。また、「地元のアマチュア音楽家の方と関わる機会というのをもっと持ちたい」と話しています。来年2月の「第22回京都市ジュニアオーケストラコンサート」(2027.2.6)は沖澤が指揮するので、今から楽しみです。

YouTubeチャンネルでは他にも、「オーケストラ・ディスカバリー2025 「発見!メモリアルイヤーの作曲家」第3回 時代を超えて踊る踊る」(2025.12.21)を撮影した【京都市交響楽団創立70周年】子どもたちにも音楽の楽しさを!「オーケストラ・ディスカバリー」編と、特別演奏会「第九コンサート」(2025.12.27)を収録した【京都市交響楽団創立70周年】あの感動の公演を再び!特別演奏会「第九コンサート」編も公開されています。

2ヶ月ぶりに京都コンサートホールに行きましたが、Re.Nova北山(リノヴァ北山)の北山通り沿いに、4月3日から、洋食レストラン「Re.member」、全天候型ドッグラン「Wonderful Teracce ドッグラン」、フードコート「Wonderful Teracce フードコート」がオープンしました。「家族や愛犬と過ごす日常を豊かにする広場」を目指しているようですが、犬が多くなりましたね。

おかげさまで ㊗京響創立70周年 ほんま おおきに! おかげさまで ㊗京響創立70周年 ほんま おおきに! 神戸新聞による取材がございます Re.Nova北山 Re.Nova北山 洋食レストラン「Re.member」 全天候型ドッグラン「Wonderful Teracce ドッグラン」 フードコート「Wonderful Teracce フードコート」

 

(2026.5.15記)


びわ湖の春 音楽祭2026~誘(いざな)い~ 25-L-2「沖澤のどか(指揮)・京都市交響楽団」 京都市交響楽団 プロコフィエフの陣~交響曲全曲演奏会「壱」