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2011年6月21日(火)19:00開演 京都コンサートホール大ホール 金聖響指揮/京都大学交響楽団 シューマン/マンフレッド序曲 座席:S席 3階C−2列29番 |
京都大学交響楽団に金聖響が客演指揮するというので聴きに行きました。京都大学交響楽団の演奏を聴くのは、第180回定期演奏会「創立90周年記念特別公演」以来、 4年半ぶりです。この京都公演の2日後に西宮公演(兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール)も行なわれました。
金聖響は2009年には立命館大学交響楽団を指揮しました(第101回定期演奏会、第102回定期演奏会)。今回のプログラムと一部の曲目が同じなのが興味深いです。金聖響のお気に入りの曲なのでしょうか。
席種は、S席(事前座席指定)とA席(当日座席指定)の2種類。S席は1ヶ月ほど前に完売しました。S席は事前座席指定なので、楽々入場できました。客の入りはほぼ満席。
開演に先立って、音楽部長(教授)の挨拶。金聖響が京都大学交響楽団を指揮するのは今回が3回目で、前回のマーラー/交響曲第6番「悲劇的」は「伝説の名演と言われた」と紹介。
金聖響が登場。髪は染めておらず黒髪でした。オーケストラの配置は立命館大学交響楽団に客演した際の対向配置ではなく、第1ヴァイオリンが第2ヴァイオリンの隣に配置された通常配置でした。
プログラム1曲目は、シューマン作曲/マンフレッド序曲。この曲は立命館大学交響楽団第101回定期演奏会でも指揮しました。個々の力量が試される曲と言えるでしょう。ヴァイオリンは線が細いですが、よく揃っています。ただし、管楽器の音色が汚くて残念。ティンパニも重い。
プログラム2曲目は、ワーグナー作曲/「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死。この曲は立命館大学交響楽団第102回定期演奏会でも指揮しました。響きに一体感が増し、ワーグナーらしい濃密さもありました。メロディーも抑揚がついていて表情があります。金聖響は腕を回転するように指揮しましたが、オーケストラはよくついてきていました。ヴァイオリンがこの曲でもすばらしく、驚異的な完成度。管楽器はアインザッツが揃わなくて残念。
休憩後のプログラム3曲目は、ショスタコーヴィチ作曲/交響曲第5番。冒頭から力まずクリアーな音響。響きに不純物がない。表現力もプロ並みです。この演奏が1500円で聴けるとは安い。ただし、管楽器は音が裏返るなど精度がいまいち。トランペットは音色が汚い。管楽器は以前よりもレベルが落ちたように感じました。また、木琴の音程がおかしい。新しい楽器を買ったほうがよさそうです。
第1楽章は107小節からヴィオラが高音域で奏でるメロディーの音程が悪い。ここは難しいようです。第2楽章はホルンのメロディーがもう少しかっこよく鳴って欲しい。第4楽章は冒頭から激走。247小節からのコーダは遅いテンポ。最後まで遅いテンポを維持しました。324小節以降のヴァイオリンの八分音符の美しい響きが壮観でした。
(2011.6.25記)