京都黒笛音楽隊第17回クラリネットコンサート
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2026年2月15日(日)14:00開演 京都コンサートホールアンサンブルホールムラタ
京都黒笛音楽隊
クラリネットアンサンブルステージ 福島弘和/ケンタウル祭の夜に~クラリネット三重奏のための~ 大森元貴/僕のこと 佐々木すぐる(小栗克裕編)/ピアソラ風「月の砂漠」 J.S.バッハ/トッカータとフーガ クラリネットオーケストラステージ 指揮:品川健 マッキー/アスファルト・カクテル モーツァルト/歌劇「魔笛」ハイライト サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲
座席:自由
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午前中の京都コンサートホール・ロビーコンサートVol.21「Magritt(マグリット) デュオ・コンサート」に続いて、午後からは京都黒笛音楽隊のクラリネットコンサートに行きました。第14回以来3年ぶりに聴きます。昨年に創立20周年を迎えました。クラリネットコンサートは、ここ数年は毎年2月に京都コンサートホールアンサンブルホールムラタで開催されています。今回はラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」がクラリネットオーケストラで演奏されるので興味を持ちました。昨年の第16回も、ストラヴィンスキー「火の鳥」に興味があったのですが、芝交響楽団京都特別演奏会~すべての道は古都に通ず~とバッティングしたので断念しました。
京都黒笛音楽隊のX(@Kyoto_kurobue)によると、昨年10月から練習がスタート。鈴木啓哉(奈良フィルハーモニー管弦楽団ホルン奏者)や村上てるみ(京都市立京都堀川音楽高等学校非常勤講師)のレッスンを受けたようです。
入場無料ですが、予約優先で、1月12日からGoogleフォームで申し込み開始。2月12日に予約で満席になったので、当日券の配布はなし。なお、第15回も第16回も満席でした。受付で名前を伝えてチケットを受け取りましたが、開場待ちの長い行列ができました。プログラムに掲載されたメンバーは28人です。
前半は、クラリネットアンサンブルステージで、4曲演奏されました。プログラム1曲目は、福島弘和作曲/ケンタウル祭の夜に~クラリネット三重奏のための~。B♭クラリネット3人が座って演奏。細かな連符やメロディーのハーモニーがよく揃っています。曲間で司会の白木ちづるがMC。きれいな声ですが、原稿を噛みがちでした。京都黒笛音楽隊は昨年に結成20周年を迎えたと紹介。なお、ケンタウル祭とは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の冒頭に登場する祭りとのこと。
プログラム2曲目は、大森元貴作曲/僕のこと。大森元貴(もとき)はMrs. GREEN APPLEのボーカルで、同バンドが5人バンドだったフェーズ1の頃の作品。B♭クラリネット3人が立って演奏。この作品のみ白い服を着て演奏しました。音色が洗練されていないし、聴いていて頼りない演奏。
プログラム3曲目は、佐々木すぐる作曲(小栗克裕編)/ピアソラ風「月の砂漠」。楽譜を購入したが、まだYouTubeにも音源がない作品とのこと。左から、E♭、B♭、バス、コントラアルト、アルト、B♭×3の八重奏で、座って演奏。童謡「月の沙漠」(1923年)のアレンジですが、前半はゆっくりしたテンポで演歌のように聴こえました。後半はリズミカルな音型でピアソラっぽくなりました。
プログラム4曲目は、J.S.バッハ作曲/トッカータとフーガ。バスクラリネット四重奏で立って演奏。楽器の下のエンドピンで固定しました。ユニゾンで始まりましたが、バスクラリネットにしては音域が高い。運指が大変なので、テンポが遅い。バスクラリネット4本ならもっとパイプオルガンのように重厚に響くかと思ったら、そうでもなくて期待外れ。続くフーガも同様で、あまり成功したとは言えないアレンジと演奏でした。最後はクレッシェンドで終わりました。
休憩後は、クラリネットオーケストラステージ。1列目の左端はE♭クラリネットで、1列目のそれ以外と2列目はB♭クラリネットが19本、3列目は雛壇で左から、アルト×3、バス×4、コントラアルト。B♭でチューニング。指揮は品川健。譜面台を置いて指揮しました(指揮台はなし)。
プログラム5曲目は、マッキー作曲/アスファルト・カクテル。吹奏楽コンクールの自由曲で演奏されることが多い曲です。音圧が強く、アンサンブルステージよりも完成度が増しました。不協和音の重なりが見事。
プログラム6曲目は、モーツァルト作曲/歌劇「魔笛」ハイライト。ここからアンコールまで上手側にコントラバス(弦楽器)×2(客演奏者)を追加しました。冒頭の「序曲」も全曲ではなく抜粋で、「私は鳥刺し」、「誰もが恋の喜びは知っている」に続いて、「この道はあなたを目的へと導いていく」はモゴモゴしてぼやけがちで、中音域の音程がもっと揃えばスマートに聴こえるでしょう。「第2幕フィナーレ 行進曲」「恋人か女房があればいいが」「復讐の心は地獄のように胸に燃え」「第2幕フィナーレ 太陽の輝きが夜を追い払い」と続きましたが、全体的にはクラリネットオーケストラとして成熟した響きで、メロディーも伸びがありました。
プログラム7曲目は、サラサーテ作曲/ツィゴイネルワイゼン。MCは「挑戦の1曲」と紹介しました。ヴァイオリンソロのパートをあちこちに散りばめて、アルトやバスにも割り振られます。E♭クラリネットとその隣のB♭クラリネットのソロは思い切りがいい。後半のAllegro molto vivaceからは連符をがんばりました。117小節からが意外に難しいようで、テンポを落として演奏しました。最後は原曲とアレンジが違ってちょっと長い。
プログラム8曲目は、ラフマニノフ作曲/パガニーニの主題による狂詩曲。編曲者は不明ですが、この曲をクラリネットオーケストラで演奏するのはすごい挑戦です。もともとはピアノ協奏曲なので、よくアレンジしたと思いましたが、全曲の演奏ではなく、カットがありました、カットして演奏しているのに譜めくりをしないので、もともとそれ以外の変奏は編曲していないようです。よく演奏される森田一浩の吹奏楽編曲版よりも演奏される変奏が多くて長い。後述のYouTube動画によると、約12分です。原曲のピアノパートよりもオーケストラを中心にアレンジされていて、ピアノパートが演奏されないこともあります。主題の断片を意識的に強調して聴かせました。かなりがんばった演奏で、スピード感もありました。ただし、雛壇の中低音楽器があまり聴こえてこないのが残念。前奏から始まり第3変奏の後は第7変奏に飛び、第9変奏をカットして、第10変奏と第12変奏、第13変奏、第14変奏の後は第18変奏へ。ピアノ独奏で演奏されるメロディーはB♭クラリネットがソロで演奏。その次はいきなり第24変奏に飛んで終曲です。最後はpで静かに終わります。
指揮の品川がMC。アンコール曲を紹介して、アンコールは、
スパーク作曲/メリーゴーランドを演奏。陽気な行進曲のようなメロディー。中間部で後ろに座っていたメンバーが中央まで歩いてきて、けん玉のようなウッドブロックを叩いたり、笛を吹いたりのアトラクション。15:55に終演。
チャレンジングな選曲でしたが、指がよく回りました。かなり練習したと思われます。リードミスが少し耳につきましたが、3年前の第14回よりレベルアップして、有料にしてもいいくらいの演奏のクオリティーです。今後の活動が楽しみです。
なお、2月27日に京都黒笛音楽隊のYouTubeチャンネル(@Kyoto_kurobue)に、早くも本公演のアーカイブ映像がアップされました。客席後方からステージ全景を撮影した固定カメラなので寄りの映像はありませんが、演奏はじゅうぶん楽しめます。ありがとうございます。