RYUKOKU Clarinet × Percussion Ensemble 2025


  2025年11月8日(土)13:30開演
龍谷大学深草キャンパス成就館メインシアター

龍谷大学吹奏楽部クラリネットパート&パーカッションパート

Ⅰ部 クラリネットステージ
 阿部勇一/コン・モート~4本のクラリネットのための
 阿部勇一/超絶技巧練習曲第5番「グラフィティー・オブ・スイング」
 天野正道/ドゥ・ダン
 真島俊夫/ラ・セーヌ

Ⅱ部 パーカッションステージ
 Julie Davilla/RECYCLED

 Ary Barroso(飯吉高編)/Brazil!
 大野雄二(嶋崎雄斗編)/ルパン三世のテーマ′80
 Gustav Holst(菅原淳編)/組曲「惑星」より木星
 HAYATO(大曽根和樹編)/Time Limit

座席:全席自由


龍谷大学吹奏楽部のクラリネットパートとパーカッションパートの演奏会「RYUKOKU Clarinet × Percussion Ensemble 2025」に行きました。6月21日に龍谷大学吹奏楽部のX(@ryu_windmusic)に早くも案内が投稿されました。入場は無料でしたが、予約フォームからの予約が必要でした。

2年前のRYUKOKU Clarinet × Percussion Orchestra 2023と同様に、「RYUKOKU Clarinet × Percussion Orchestra 2025」として、「Ⅰ部 Clarinet Stage」「Ⅱ部 Percussion Stage」「Ⅲ部 Joint Ensemble」の3部構成の予定でしたが、その後、10月21日に吹奏楽部幹事長(部長に相当)から、一部内容を変更する旨のメールが届きました。それによると、第3部の開催を中止して2部構成にするとのこと。変更の理由は「諸事情」というだけで、定かでがありませんが、Ⅲ部で指揮を務める予定だった児玉知郎(吹奏楽部コーチ)の出演が難しくなったのかもしれません。Ⅲ部で演奏される予定だった酒井格「たなばた」に期待していたので残念。演奏会名も「RYUKOKU Clarinet × Percussion Orchestra 2025」から「RYUKOKU Clarinet × Percussion Ensemble 2025」に変えて開催されました。予約フォームが変更されたので、再度申し込みが必要でした。

龍谷大学吹奏楽部は、今年度の全日本吹奏楽コンクール(2025.10.25)で金賞を受賞しました。金賞受賞は6大会連続16回目です。本公演7日前の11月1日から、龍谷大学吹奏楽部のXで、当日に向けてのカウントダウン動画が毎日配信されました。この動画では、本公演を「クラパカブル」と呼んでいました。

龍谷大学深草キャンパスの最寄り駅のJR奈良線の稲荷駅は、行きも帰りも観光客で大混雑でした。成就館(じょうじゅかん)は2020年2月に竣工しました。府道中山稲荷線(第一軍道)の南側で、深草キャンパス南エリアに立地しています。レンガ造りの校舎が多いですが、成就館はガラス張りの外観が目を引きます。1階の「En Square 1」には「RYUKOKU UNIVERSITY」の幕が飾られています。
ちなみに、RYUKOKU Clarinet × Percussion Orchestra 2023の会場だった龍谷大学響都(きょうと)校友会館(アバンティ9階)は、2024年3月に利用が終了して、その後売却したようで、2026年春から和太鼓パフォーマンス集団「DRUM TAO(ドラムタオ)」の専用劇場「DRUM TAO THEATER KYOTO」としてオープンします。

誘導にしたがって、外付けの階段で4階まで上がって、開場時間の13:00まで待機。誘導や受付などは学生が運営していました。メインシアターの定員は350名。横長のホールで、ステージに向かって階段状に客席が配置されています。記者発表などでも利用されているようです。なお、客席は上の階にもありますが、客席内に階段はなさそう(つまり、客席から上の階の客席には行けない)で、一つ上の階の5階から入るようです。残念ながら、ホール内は写真撮影禁止でした。ほぼ満席の入り。音楽監督常任指揮者の若林義人氏(相愛大学非常勤講師、龍谷シンフォニックバンド主宰、大津シンフォニックバンド首席客演指揮者)もジーパン姿で来場されていました。

プログラムによると、クラリネット25名、パーカッション21名、コントラバス1名の出演です。今回は、メンバー表(演奏者名)の記載はありませんでした。曲目解説はぎっしり掲載されていました。

Ⅰ部はクラリネットステージ。青のブレザーを着て演奏。プログラム1曲目は、阿部勇一作曲/コン・モート~4本のクラリネットのための。2008年の作品。RYUKOKU Clarinet × Percussion Orchestra 2023でも1曲目に演奏した作品です。B♭クラリネット4人が立って演奏。よく響くホールです。響きが統一されて、方向性も揃っています。息遣いが強く、息漏れも聴こえました。

プログラム2曲目は、阿部勇一作曲/超絶技巧練習曲第5番「グラフィティー・オブ・スイング」。2014年の作品で、「スウィングが描いた落書き」という意味。B♭クラリネット4人が座って演奏。ハンドクラップを鳴らしたり、足を踏んだりのパフォーマンスがあります。前曲の演奏よりも音色が洗練されていて、芯のある響きがすばらしい。後半は第1クラリネットがジャズのようなスウィング奏法。終盤の細かな連符が見事に揃っていました。

プログラム3曲目は、天野正道作曲/ドゥ・ダン。2004年に作曲されたクラリネット8重奏のための作品。本公演では、左から、E♭クラリネット、B♭クラリネット×4、アルト、バス、コントラアルト、コントラバスの9人で演奏。バスクラリネットよりも大きな楽器を目にする機会はオーケストラでもめったにありませんが、部が所有する楽器でしょうか。第1楽章「ダン・メランコリック」は、ゆるやかなメロディーで、和音が鮮やか。第2楽章「ダン・アンティパシック」は、軽やかにメロディーを吹きます。後半にバスクラリネットが変な高音を出して、突然終わります。後ろの白いカーテンに当てるホリゾントの照明の色を楽章で変えました。

プログラム4曲目は、真島俊夫作曲/ラ・セーヌ。2004年の作品。第2回京都市立芸術大学サクソフォン専攻生によるアンサンブルコンサート「Saxtation」で聴きましたが、もともとはクラリネット8重奏のために作曲されました。左から、E♭クラリネット、B♭クラリネット×2、バスクラリネット、コントラバス(=弦楽器、立って演奏)、アルトクラリネット、B♭クラリネット×2の8人で演奏。弦楽器のコントラバスは、コントラバスクラリネットの代用としてスコアに書かれているようです。コントラバスが入るとピツィカートもあるので、雰囲気が変わります。
第1楽章「Pont Neuf (ポン・ヌフ)」は、アクセントの息の吹き込みがすごい。息漏れもけっこう聴こえましたが、サクソフォン版以上に躍動的で迫力がありました。こんなに流れが見える曲だったとは驚きです。 第2楽章「Pont Mirabeau (ミラボー橋)」は、弱奏でもアンサンブルが崩れません。第3楽章「Pont Alexandre III (アレクサンドル三世橋)」はやや速めのテンポ。 
メンバーは1回生から4回生までがいるはずですが、演奏レベルが高くてほとんど回生の区別がつきませんでした。

休憩後のⅡ部は、パーカッションステージ。冒頭にプログラムを追加するとのアナウンスがあり、プログラム5曲目は、三宅一徳作曲/チェイン。黒い服を着た男性が、マリンバソロで演奏。譜面台を立てずに、両手に各2本のマレットを持って演奏しました。音域が広いので、左右に移動しながら演奏。音大生並みのクオリティーでした。

プログラム6曲目は、Julie Davilla作曲/RECYCLED。白いシャツを着た4人が、白いプラスティック製のバケツを持って登場。バケツを床に置いて、一列に並んだ椅子に座って演奏。スティックでバケツを叩きますが、たまにバケツを持ち上げました。隣のバケツを叩いたりするのは、RYUKOKU Clarinet × Percussion Orchestra 2023で演奏した「STOOL PIGEON」に似ています。スティックを回して持ち直すパフォーマンスもありました。最後は全員でスティックを投げやりに放り投げました。

プログラム7曲目は、Ary Barroso作曲(飯吉高編)/Brazil!。有名な「ブラジル」です。白いシャツ(サンバのようなデコレーション)を着た9人で演奏。左からマリンバ(1台を4人で演奏)、カホン(と手で叩くシンバル)、スルド(バスドラム)、小さなマーチングスネアの表面、アゴゴ、マラカスの順です。マリンバで演奏されるメロディーが華やかで、なかなかの完成度です。

プログラム8曲目は、大野雄二作曲(嶋崎雄斗編)/ルパン三世のテーマ′80。黒いシャツとカラーネクタイの衣装に着替えて12人で演奏。ドラムセットと、鍵盤楽器が7人(マリンバ×2、シロフォン、グロッケンシュピール、ヴィブラフォンの計5台)と小物楽器が4人です。どのメンバーも上手で、層が厚い。

プログラム9曲目は、Gustav Holst作曲(菅原淳編)/組曲「惑星」より木星。もともとは打楽器6重奏のアレンジですが、8人で演奏。この曲ではネクタイをとって、一曲ごとに衣装チェンジしました。チャイム、鍵盤楽器が5名 ティンパニは原曲では2セットを2名で演奏しますが、このアレンジでは1人で6台を演奏。これは本格的な練習が必要な作品で、しかも指揮者なしで演奏するのは大変です。クラベスの音色が意外性があって楽しい。有名なメロディーはマリンバソロから始まります。後半でよさこい祭りで使う鳴子を両手で振りました。

プログラム10曲目は、HAYATO作曲(大曾根和樹編)/Time Limit。作曲者のHAYATOは、ピアノとカホンの2人組ユニット「→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)」のピアノ担当。お揃いのマーチングコスチュームに着替えて21人全員で演奏。ステージ後方にマーチング隊が7名。胸の前で叩くマーチングバスドラム×4、マーチングスネア×2、マーチングマルチタルで、白のコスチューム。ステージのメンバー14人は青のコスチュームです。指揮者なしですが、リズミカルで圧巻の演奏。ストロボの照明効果がありました。15:10に終演。

全日本吹奏楽コンクールが終わってから約2週間で、あまり時間が経っていないのに、このレベルはびっくりでした。どの曲も演奏レベルは高く、コンクールに出てないメンバーも含まれているとなると、クラブ全体のレベルの高さを実感しました。メンバーは若々しく輝いていて、充実した学生生活を送っておられるようですね。楽しいコンサートでした。

なお、本公演の前に、聞思館(もんしかん)2階のフードコートに行きました。300席もあって、とても広い。大阪王将の龍大聞思館店が営業していました。土曜日に営業している学内食堂が少ないのでうれしい。スタミナ龍大丼セット(780円)を食べました。ちなみに、同じフードコート内にスガキヤ龍谷大学店がありますが、残念ながら土曜日は営業していません。


東門 正門 成就館の標識 成就館の外観 「RYUKOKU UNIVERSITY」の幕(En Square 1) 聞思館フードコート スタミナ龍大丼セットの食券 スタミナ龍大丼セット

(2025.12.7記)

 
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