【中止】Osaka Shion Wind Orchestra第3回京都定期演奏会「Japanese Masterworks」


  2020年11月1日(日)14:00開演
ロームシアター京都メインホール

ダグラス・ボストック指揮/Osaka Shion Wind Orchestra
玉木優(トロンボーン)

第1部(作曲:伊藤康英)
 煌夜ー祭の幻想
 トロンボーンと吹奏楽のためのソナタ
 吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」
第2部(作曲:真島俊夫)
 鳳凰が舞うー印象、京都 石庭 金閣寺
 富士山ー北斎の版画に触発されてー
 三つのジャポニスム

座席:S席 2階1列23番



Osaka Shion Wind Orchestraの第3回京都定期演奏会が新型コロナウイルスの影響で中止になりました。残念です。

Osaka Shion Wind Orchestra(オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ)は、2015年3月に大阪市音楽団から改称されました。音楽監督に宮川彬良、芸術顧問に秋山和慶を擁しています。定期演奏会は年6回ザ・シンフォニーホールで開催されています。
京都定期演奏会は、第1回(2018年)は宮川彬良、第2回(2019年)はダグラス・ボストックが指揮しました。会場は前回までは京都コンサートホール大ホールで開催されましたが、第3回の今回はロームシアター京都メインホールの予定でした。

指揮は前回に続いてダグラス・ボストック。イギリス出身で、東京佼成ウインドオーケストラの常任指揮者を経て、現在は、南西ドイツ室内管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督、スイスのアールガウ・フィルハーモニー管弦楽団名誉指揮者を務めています。

本演奏会では、「Japanese Masterworks」のタイトルの通り、日本人作曲家の作品が取り上げられました。第1部は伊藤康英の作品。煌夜(こうや)ー祭の幻想は、2016年の作曲。「吹奏楽のための抒情的「祭」」と同じく、海上自衛隊大湊音楽隊の委嘱作品です。
トロンボーンと吹奏楽のためのソナタは、なんと新曲。トロンボーン独奏の玉木優は、東京佼成ウインドオーケストラに在籍した後、現在はソロで活動しています。島根県で開催されている「ふくたまフェスティバル」の音楽監督を務めています。
吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」は、1990年の作曲。今年で30年を迎え、音楽之友社からポケットスコアが出版され、各地で演奏予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で、管弦楽版(管弦楽のための交響詩「ぐるりよざ」)の神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ第358回を含めて多くが中止になってしまいました。委嘱団体である海上自衛隊佐世保音楽隊の第48回定期演奏会では伊藤康英自身が指揮し、無観客での開催となりましたが、YouTubeで視聴することができます。10月10日(土)には、ニコニコ生放送「大井剛史のTalk Live! with composer」のゲストで伊藤康英が出演し、この作品を解説しました。

第2部は真島俊夫の作品。残念ながら2016年に亡くなりました。鳳凰が舞うー印象、京都 石庭 金閣寺は、2005年の作曲。川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団の委嘱で、2006年のフランスのクー・ド・ヴァン国際交響吹奏楽作曲コンクールでグランプリを受賞しました。まさに京都で演奏されるのにふさわしい作品です。
富士山ー北斎の版画に触発されてーは、2014年の作曲。相模原市民吹奏楽団の委嘱です。
三つのジャポニスムは、2001年の作品。東京佼成ウインドオーケストラが委嘱し、当時常任指揮者のダグラス・ボストックが初演を指揮しました。京都市立芸術大学 芸大祭2017「弾丸はチョコレイト」の「芸祭ブラス」でも演奏されました。

チケットは、「がんばれ!Shion応援団」会員を対象に、会員限定先行販売がShionオンラインチケットで8月24日から開始しました。「がんばれ!Shion応援団(レギュラー応援団)」は入会金も年会費も無料で、5%割引で購入できました。

10月1日に公演中止が発表されました。理由は「新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴う出入国制限等により、指揮者の来日が困難となりましたため、以下の公演は開催中止を決定いたしました。」と説明されました。ボストックの公式ホームページにも「POSTPONED DUE TO CORONA VIRUS.」と掲載されています。後述するように、Osaka Shion Wind Orchestraは演奏活動を再開しているので、代役の指揮者を立てる選択肢もありましたが、それを採らなかったということでしょう。
「公演中止のお知らせ」と「カード払戻のご案内」は、メールでも届きました。払い戻しは、クレジットカード決済でチケットが未発券だったため、手続き不要で返金されました。

Osaka Shion Wind Orchestraの定期演奏会は、第129回(2020年2月)から第131回(2020年6月)までは中止となりましたが、第132回(2020年9月)からは開催しています。また、10月4日(日)にはフェスティバルホールで「Osaka Metro コンサート2020」が開催されました。2回公演で、あわせて2,200名が無料で招待されましたが、抽選に外れました。残念です。

なお、10月30日には、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の来日公演の実施が発表されました(指揮はワレリー・ゲルギエフ)。うれしいニュースで明るい兆しですが、 海外の演奏家が来日できるのはもう少し先でしょうか。

(2020.11.4記)


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