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2017年1月29日(日) ロームシアター京都 座席:自由 |
2016年1月10日に開館したロームシアター京都が、開館1周年を記念して、「プレイ!シアター」を開催しました。兵庫県立芸術文化センターが開館10周年を記念して開催した「兵庫県立芸術文化センター オープンデイ」に似た企画です。すべて無料でしたが、企画の規模はやや小さい。
ロームシアター京都のTwitterで、この「プレイ!シアター」のイベントを知りました。開催日程は2017年1月10日(火)から1月29日(日)までの20日間ですが、メインイベントの劇場ツアー「BACK STAGE TRAVELING!」は、最終日の1月29日(日)に3回行われました(要事前申し込み、詳細は後述)。
写真展「わたしのお気に入りinロームシアター京都」 パークプラザ3階共通ロビー
「わたしのお気に入りinロームシアター京都」をテーマに、広く一般から募集した写真31作品が展示されました。「観客賞」が設けられ、よいと思った写真に一票を投票できました。
展示「写真とポスターで振り返るロームシアター京都オープニングイヤー」 1階プロムナード
この1年間のロームシアター京都での公演を撮影した写真展。「寒川晶子ピアノコンサート 〜未知ににじむド音の色音(いろおと)〜」の写真もありました。
14:30〜15:00 弦楽四重奏ロビーコンサート 2階共通ロビー
京都市立芸術大学の卒業生・修了生による弦楽四重奏で、三輪めぐみ(第1ヴァイオリン)、水野万裕里(第2ヴァイオリン)、白石優香(ヴィオラ)、一樂恒(チェロ)の4名が演奏しました。三輪めぐみがMCも担当。
映画「マイ・フェア・レディ」より「踊り明かそう」、ヴィヴァルディ/「四季」冬より第2楽章、ふるさと、Shall we dance?、レハール/メリーウィドーワルツ、J.シュトラウスⅡ世/春の声、というプログラムで、アンコールも1曲(曲目失念)演奏しました。ヴィオラの音量がやや小さめ、チェロが重みのある音色を響かせました。
「東アジア文化都市2017京都」屋外パフォーマンス ローム・スクエア
日本、中国、韓国による文化交流事業「東アジア文化都市2017」のPRを兼ねて、中国民族舞踊、ちんどん屋「はるぼんず+ユユリリカ」、韓国のプンムルノリ(風物遊)のパフォーマンスが披露されました。雨天のため、屋根のあるピロティで行われました。プンムルノリは爆音で演奏されましたが、「BACK STAGE TRAVELING!」の受付時間と重なったため、近くで見られませんでした。
16:00〜17:10 劇場ツアー「BACK STAGE TRAVELING!」 メインホールほか
上述したように、1日3回(10:00〜、13:00〜、16:00〜)行われましたが、3回目に参加しました。ファミリー向けとして企画されたようですが年齢制限はなく、参加無料でしたが、先着順で事前申し込みが必要でした。参加申込フォームからエントリー。定員は明示されていませんでしたが、小さな子供を含めて40名程度の参加でした。京都新聞の記事によると、3回合わせて約100名の参加だったようです。
全体の感想を先に書くと、とても楽しめました。「兵庫県立芸術文化センター オープンデイ」の「マエストロ[指揮者]はどんな音を聴いているの!?」では、楽屋やホール裏を自由に見学できる形式でしたが、今回の「BACK STAGE TRAVELING!」はストーリー仕立てで、架空のミュージカル「Musical In You」公演の舞台裏を、シアター・アテンダントが案内しました。普段は体験できない夢のような体験ができました。構成・演出は、ユリイカ百貨店。2001年から京都で活動をしている演劇ユニットです。これだけ館内ツアーをおもしろく楽しませてくれて拍手。サウスホールには、「寒川晶子ピアノコンサート 〜未知ににじむド音の色音(いろおと)〜」で入場しましたが、メインホールには今回初めて入りました。
27日(金)にメールが届き、屋外を歩くシーンがあることや、公式のカメラ撮影があること、参加者はレクリエーション保険に加入すること(費用負担はなし)、の連絡がありました。当日は15:30から1階総合案内横で受付開始。撮影についての同意書にサインした後、受け取った「SPECIAL PASS」のストラップを首からかけました。裏面には「BACK STAGE TRAVELING!クイズ」が印字されていました。
16:00に1階の総合案内に集合。すると、カウンターの下から、ピンクの衣装を着た女性2名が登場。「集合場所はこちらです」とアナウンスして、「ぱひゅーん」と言いながら、カウンターの下に消えました。ハイテンションなノリにびっくり。Perfumeにちなんだのでしょうか。クレジットが書かれた紙(後述)によると、アテンダントAは松田ちはる、アテンダントBは山岡美穂で、なんと二人ともロームシアター京都で働くスタッフではありませんでした。松田ちはるは、京都造形芸術大学舞台芸術学科の2回生と思われますが、非常にしっかりしています。山岡美穂は役者さんのようです。公式カメラは3台で撮影されました。参加者の写真撮影は自由でした。参加者が集まったところに、ミュージカル「Musical In You」を観るために、親子四人連れが総合案内に駆け込んできました。このメンバーはユリイカ百貨店の常連で、実際の親子ではないようです(友井田亮、中村こず恵、りいこ、ほのか)。4人はカウンターでチケットを受け取り、通常のルートでホールに向かいました。
ここから参加者は普段は入れないバックステージへ潜入。1階の総合受付の右横にある扉から中へ入ると「EVホール(エレベータホール)」があります。その先にまた扉があり、「共用廊下」に出ます。そのすぐ右の扉から、「メインホール 楽屋入口」へ。壁の内装は白色で、開館してからまだ1年なので、兵庫県立芸術文化センターよりも新しくてきれい。
楽屋通路で寸劇。演出助手(福田有司)がマネージャー(真野絵里)に、これから上演するミュージカル「Musical In You」の歌詞を、本番直前になって一文字(「はじめる」を「はじまる」に)だけ変更するとのこと。「楽屋3」に入ると、女優(inori)がいて、マネージャーが歌詞の変更を伝達しました。なお、メインホールの楽屋は、1階に加えて、地下1階にもあります。今度は地下1階の楽屋も見てみたいです。
いよいよメインホールの下手舞台袖へ。まず、船越さん(女性)がAOB(オートメーション・オペレーション・ボード)の説明。船越さんは以前はびわ湖ホールに務めておられたとのこと。さらに、音響調整卓とスモークマシーンの説明。メインホールのステージはとても広い。床から天井(スノコ)までの高さは、キリン5頭分とのこと。搬入口はステージ奥にあります。女優が登場。公演に向けて、マイクチェックが行われました。スタッフ同士のやりとりは、セリフでなく日常会話の雰囲気でした。
幕が上がっていよいよ開演。先ほどの親子四人もホールに入場してきました。参加者もステージから客席に下りて、座席に座ってミュージカルを鑑賞しました。メインホールの客席数は、2005席。座席の背面はススキがデザインされていますが、その理由は、京都会館が建設されるまでこの一帯は何もなくススキが生えていたためとのこと。ミュージカルの冒頭は「My Favorite Things」のメロディーに乗せて、日本語の歌詞が歌われました。ミラーボールが回ってすごくきれい。ここで記念撮影。ステージのカメラマンに向かって、客席に座ったまま、両手でポーズを取って撮影しました。この写真はメールで届きました(後述)。
エレベーターで3階席へ。通路(ホワイエ)の窓からは、平安神宮の大鳥居が見えました。3階席は角度が急です。ここで「今日しかできないこと」ということで、ステージに向かって大声で「ヤッホー」と叫びました。すると、スタッフが両舞台袖から出てきて手を振ってくれました。
1階に下りて、ピロティへ移動。雨が降っていたので、「プロムナード」を通りました(アテンダントは「秘密の通路」と紹介しました)。ピロティでパフォーマンス。パフォーマー(Adey)のヒューマンビートボックスに続いて、曲は「雨に唄えば(Singin' in the Rain)」。アテンダントの二人も傘を持って踊りました。女優も登場して歌いました。すばらしいパフォーマンスでもう一度観たいです。 ロボットのPepper(ペッパー)の前で、クイズ(全3問)の答え合わせ。警備員(尾上一樹)がロボットマイムを披露しました。
クイズに全問正解した人は、パークプラザ1階の「京都トラベルインフォメーション」で、袋を受け取りました。袋の中には、「ロームシアター京都」のロゴ入りのオペラグラスと、キャストやスタッフのクレジットが書かれた紙が入っていました。裏面には、ユリイカ百貨店代表のたみお(中杉美知子)の演出ノートが掲載されています。翌日の30日(月)に「参加者アンケートご協力のお願い」のメールが届きました。 また、2日4日(土)には、メインホールで撮影した集合写真がメールで届きました(所定のページからダウンロード)。サービスがよくてびっくり。
アテンダントの二人(松田ちはる、山岡美穂)が楽しく案内していただけて楽しめました。ロームシアター京都のスタッフではないのに、自分の職場のように流暢に説明していただけました。ペーパーを持たずに案内していただけたのもすばらしい。大拍手。クイズがあるためか、参加者もアテンダントの話をちゃんと聞いていました。ストーリーがあると思っていなかったので、忘れがたい時間となりました。スタッフが撮影されたビデオも公開を希望したいです。この日はサウスホールでは他のイベントが行われていましたが、ノースホールで催し物はありませんでした。次は、サウスホールやノースホールにも行きたいです。企画したロームシアター京都にも感謝です。なお、「兵庫県立芸術文化センター オープンデイ」に比べると、無料イベントは人がまばらでしたが、開館1周年でここまで企画いただけて、今後の企画にも期待が持てます。