京のVol.2「「織」の音楽会」
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2025年11月16日(日)11:00開演 西陣織会館1階フロア
中川佳子(フルート)、三瀬由起子(ヴァイオリン)、丸山緑(ヴィオラ)
モーツァルト/アンダンテ レーガー/フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデから第1楽章、第3楽章 ヘンリー・クレイ・ワーク/大きな古時計 ベートーヴェン/フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ(抜粋)
座席:全席自由
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京の音楽会Vol.1「「市役所」の音楽会」に続いて、京都市交響楽団70周年記念アウトリーチ事業の「
京の音楽会」の第2回公演です。今回は「織(おり)」の音楽会と題して、西陣織会館で開催されました。本公演は申し込み不要で入場も無料でした。もともと西陣織会館の入館料も無料です。11:00~と13:30~の2回公演で、11:00の公演に行きました。出演者やプログラムは事前には発表されませんでした。
西陣織会館は堀川今出川にありますが、今まで一度も行ったことがなく、こういう機会がないと絶対に行かない施設と言えます。1975年(昭和50年)に竣工して、今年で竣工50年で、地下2階地上7階建てです。なお、本公演の前日の11月15日(土)と当日は、西陣織会館竣工50年を記念して「西陣織博2025 ori-expo ~五感で巡る織と技~」が開催中でした(詳細は後述)。
演奏は1階フロアの空引機(そらひきばた)の前で開催されました。このフロアは2階まで吹き抜けになっています。パイプイスが50脚ほど置かれていましたが、満席で立ち見も出ました。会場で配布された紙で、出演者と曲目が分かりました。ヴァイオリン、ヴィオラ、フルートの三重奏でした。
メンバーが着物を着て登場。左から、ヴァイオリンの三瀬(さんせ)由起子、ヴィオラの丸山緑、フルート副首席奏者の中川佳子の3人が立って演奏。三瀬は京都市交響楽団では第2ヴァイオリンを担当しています。メガネをかけていました。三瀬はX(@yukikoviolin)に、SOU・SOUの衣装を着た写真がよくアップしています。3人とも前日の
京都コンサートホール×京都市交響楽団プロジェクトVol.6「広上淳一×ローマ三部作」に出演していたので、2日連続の本番です。お疲れ様です。
プログラム1曲目は、モーツァルト作曲/アンダンテ。吹き抜けなのでよく響きます。ゆったりとしたテンポでいい曲ですが、フルートが忙しい。着物を着ての演奏は違和感がありません。演奏しにくそうといったこともなし。演奏後に三瀬がマイクで曲目を紹介。「もともとは小さいオルガンのための曲で、この編成に編曲された」とのこと。「京都コンサートホールには大きなパイプオルガンがある」とPRしました。
プログラム2曲目は、レーガー作曲/フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデから第1楽章、第3楽章を演奏。こんな編成のために作曲された曲がある驚きです。三瀬は「レーガーの本名は長いので、画数が多くて親近感がある」とのこと。三瀬はテストで名前を書くのが大変だったようです。演奏は親密なアンサンブルで、音色に統一感がありますが、あまり親しみやすいメロディーではありません。
三瀬が「レーガーは難しい曲だったので」ということで、プログラム3曲目は、ヘンリー・クレイ・ワーク作曲/大きな古時計。「着物を着て演奏する機会はニューイヤーコンサートがあって、三瀬と中川はニューイヤーコンサートでは着物を着て演奏している」と紹介しました。
プログラム4曲目は、
ベートーヴェン作曲/フルート、ヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデ。三瀬は「7楽章あるので今回は抜粋で。難しいテクニックを披露する作品で緊張する」と紹介。なお
映画「ベートーヴェン捏造」は3人ともまだ観ていないとのこと。フルートが豊かに響いてすばらしい。細かな音符を丁寧に演奏しました。
45分で終了。優雅な日曜日の昼になりました。西陣織にちなんだ選曲ではありませんでした。ヴィオラの丸山が芯のある音でした。オーケストラがアンサンブルを演奏する機会が増えるのは、技術力向上の点からよいことです。「
京の音楽会」の第3回公演はしばらく間が空いて、来年2月に「「工芸」の音楽会」が京都伝統産業ミュージアムで開催されます。
せっかく西陣織会館に来たので、開催中の「西陣織博2025 ori-expo ~五感で巡る織と技~」を見て回りました。西陣織工業組合の主催で、各階でイベントが開催されて、修学旅行生や外国人観光客も来ていました。同じ1階のフロアでは、空引機(そらひきばた)の実演がありました。明治時代にジャカード機が輸入されるまでは使われていた手織機で、国内にはほとんど現存していないとのこと。空引をする人が機械の上部(2階と説明していた)に上がって、経糸(たていと)を引き上げて、2人がかりで織りますが、少しずつしか進まないので、大変な時間と労力がかかりますね。2階のショップでは、手織(てばた)の実演。3階では「西陣織ができるまで」と題して、職人の実演。4階では「織りのしごと博(ワークショップ)」と題した体験型ワークショップ(有料)、5階と6階では「西陣織竣工50周年記念 西陣織大会」が開催されて、西陣織の新作の入賞作品の展示や解説がされました。415点の出品があり、内閣総理大臣賞、経済産業大臣賞、文部科学大臣賞、中小企業庁長官賞、京都府知事賞、京都市長賞、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官賞など賞の種類も多い。なお、前日の11月15日(土)には、「ニシジン ネオ ワンピース ファッションショー Oh! Neo Neo「西陣金襴×嵯峨美術大学×神戸大学」」が開催されました。西陣織を活かしたワンピースのコレクションで、西陣織会館のInstagram(@nishijinorikaikan)に動画が掲載されています。各階に設置された6つのスタンプを集める「五感で巡るスタンプラリー」も開催されました。スタッフにお聞きしたところ、スタンプは手作りとのことでとても凝っています。各階のスタンプを全部集めると、西陣織公認キャラクター「ニシジンくん」が現れます(上の画像を参照)。ニシジンくんのクリアファイルがプレゼントでもらえました。

(2025.12.21記)
