京都市交響楽団練習風景公開


      
2009年9月12日(土)10:30開演
京都市交響楽団練習場

秋山和慶指揮/京都市交響楽団

ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」
ドヴォルザーク/スラヴ舞曲第10番

座席:全席自由


毎月1回行なわれている京都市交響楽団練習風景公開ですが、今回は京響友の会会員および京都コンサートホール会員限定の練習見学会です。ファックスで申し込んだところ、めでたく参加票のハガキが届きました。
翌日に行なわれる「第13回京都の秋音楽祭開会記念コンサート」の練習で、演奏曲目は、ラフマニノフ作曲/ピアノ協奏曲第2番(ピアノ:上野真)とドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」の2曲です。指揮は秋山和慶。秋山の指揮は、東京交響楽団第531回定期演奏会「ファジル・サイ、もう1つの才能」で一度聴いたことがあります。

いつものように10:30までは音出し。10:30に音が鳴り止んで、事務局から連絡事項。今日の練習は、新世界、アンコール、午後からラフマニノフの順。明日のゲネプロは11:30集合。衣装はタキシード。搬入から本番前までKBS京都テレビの収録が入る。本番の演奏は、オクタヴィア・レコードが録音する。飯田公演の名古屋のバスの出発時間を変更する、などなど。また、事務長が「いつも温かく見守ってくださっている会員の方が見学されます」と団員に紹介。団員から聴衆に拍手。いつもは拍手を送っている団員から逆に拍手されると変な感じでした。コンサートマスターの渡邊穣が立ち上がってチューニング。秋山和慶が指揮台に登場。オレンジ色の半袖ポロシャツを着ていました。

「おはようございます」と挨拶して、イスに座ると、間髪入れずに指揮棒を構えて演奏を開始しました。秋山の練習は、めったに演奏を止めません。ほとんど通し練習でした。ゲネプロに近いでしょう。これまで何人かの指揮者の練習を見学しましたが、こんなにスイスイ進む練習は初めてでした。リクエストがほとんどありませんでしたが、どうやら演奏の方向性を事前に団員に伝えているようで、練習ではそれを確認しているようでした。イスに座って指揮しましたが、たまに立ち上がって指揮。東京交響楽団第531回定期演奏会「ファジル・サイ、もう1つの才能」の記憶と比較すると、指揮は大きなアクションで、意外にスピード感がありました。洗足学園音楽大学教授だけあって、正確なバトンテクニックを見せました。どういう音を求めているか指揮を見れば大体分かります。また、団員に話す声が小さい。前列に座っている首席奏者に話しかけているようで、後ろの団員まで聴こえていないかもしれません。
第1楽章の5小節は長めに休符を取りました。6小節のオーボエは「ちょっと前に進めるように」。ヴァイオリンは休符がなくて忙しいためか音程がやや粗い。金管楽器はご機嫌でバリバリ鳴ります。最後まで通すと「繰り返しの前後、ちょっとやらしてくれる」と言って練習。「OK」と言って1回で終わりました。
10:45から第2楽章。7小節で「イングリッシュホルン出る前(弦楽器を)十分落としますので、ちょっと待ってね」と話しました。27小節からの弦楽器のアンサンブルが美しい。特にヴィオラとチェロの内声がいい。最後のコントラバスの音程を合わせて「OKです」と話して、終了。
11:00から第3楽章。「トライアングルは大きめにください」と話してから演奏開始。247小節まで演奏すると「コーダ行きます」と話して繰り返しはカット。この楽章はノーコメントでした。
11:10から第4楽章。一度演奏を止めて、チェロに「付点音符が途切れそう」と話しました。最後の小節のフェルマータは長め、音量はpppまでは落とさずにやや大きめ。

「OK。アンコール行きましょう」と話して、11:20からアンコール。演奏曲目はドヴォルザーク作曲/スラヴ舞曲第10番でした。トランペットなど出番のない楽器は退場。抑揚のあるダイナミックな演奏で、色彩感もあってすばらしい。rit. a tempoの調整など、「新世界より」よりも秋山のコメントが多いです。最後の小節は「ディミヌエンドちょっと長いです」と話しました。「ありがとうございました。休憩します」と話して、11:30に終了しました。

秋山和慶の練習は、余談や雑談が一切ありませんでした。一度もギャラリーを振り向きませんでした。いつもは午前中の練習では交響曲は第2楽章までしか進みませんが、秋山は全4楽章を通した上にアンコールも練習しました。オーケストラを信頼しているためか、あまり細かく指示することはしないようです。演奏解釈も妥当でした。実にスピーディーな練習ですが、今回は練習時間がもともと短かったのかもしれないので真相は不明です。団員に話す指示がほとんどなかったので、秋山がどういう部分にこだわっているのかはよく分かりませんでした。

「京都の音」石碑

(2009.9.14記)




京都市交響楽団みんなのコンサート「サウンド・オブ・ドリーム」 同志社女子大学音楽学科管弦楽団大津演奏会