ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」


◆作品紹介
ベートーヴェン最後の交響曲。通称「第九」と呼ばれる。第4楽章に声楽(4人の独唱と混声四部合唱)を用いている。声楽付きの交響曲は、すでに他の作曲家がいくつか作曲していたが、当時は大きな挑戦であり、この作品の成功によって後世の作曲家に大きな影響を与えた。歌詞は、シラーの「歓喜に寄す」からの抜粋と、ベートーヴェンが書いたレチタティーヴォによる。
1824年5月7日に行われた初演では、ベートーヴェンが総指揮者として指揮台の横に立ったが、すでにベートーヴェンは耳がまったく聞こえなかったため、演奏終了後の聴衆の拍手に気づくことができなかった。
日本初演は、第一次世界大戦のドイツ兵捕虜によって板東俘虜収容所(徳島県鳴門市)で1918年に行なわれた。年末には日本各地で頻繁に演奏されるが、日本のみの現象である。
第4楽章の「歓喜の歌」の主題が「欧州連合(EU)の歌」に制定された(1985年)。


◆CD紹介
演奏団体 録音年 レーベル・CD番号 評価
トスカニーニ指揮/BBC交響楽団、BBC合唱協会、ベイリー(S)、ジャレッド(Ms)、ジョーンズ(T)、ウィリアムズ(Bs) 1937 ミュージックアンドアーツ(輸) CD1144 B
S=イッセルシュテット指揮/北ドイツ放送交響楽団、北ドイツ放送合唱団、ニルソン(S)、イロスファイ(A)、ルートヴィヒ(T)、ヴェーバー(Bs) 1951 ターラ(輸) TAH522 B
カラヤン指揮/ローマRAI交響楽団、ローマRAI合唱団、ランダル(S)、マイダン(Ms)、クメント(T)、フリック(Br) 1954 ウラニア(輸) RM11915 D
ミュンシュ指揮/ボストン交響楽団、ニュー・イングランド音楽院合唱団、L.プライス(S)、フォレスター(A)、ポレリ(T)、トッツィ(Bs) 1956 RCA BVCC38428 B
フリッチャイ指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、聖ヘドヴィヒ大聖堂聖歌隊、ゼーフリート(S)、フォレスター(A)、ヘフリガー(T)、F=ディースカウ(Br) 1957〜1958 グラモフォン(輸) 463 626-2 B
ルートヴィヒ指揮/ベルリン交響楽団、ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団、ジーメリング(S)、リッツ(A)、ズートハウス(T)、ヴィーマン(Bs) 1960頃 デンオン COCQ84525 C
カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、聖ヘドヴィヒ大聖堂合唱団、RIAS室内合唱団、ヤノヴィッツ(S)、S・ワーグナー(A)、アルヴァ(T)、ウィーナー(Br) 1963 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(輸) BPH0606 D
山田一雄指揮/京都市交響楽団、京都市立芸術大学音楽学部合唱団、ベリョースカ合唱団、秋山恵美子(S)、荒道子(A)、田口興輔(T)、勝部太(Br) 1983 ビクター/タワーレコード NCS622 C
テンシュテット指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー合唱団、ヘガンデル(S)、ホジソン(A)、ティアー(T)、ハウエル(Bs) 1985 BBCレジェンズ(輸) BBCL4131-2 B
ジンマン指揮/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、スイス室内合唱団、ツィーザク(S)、レンメルト(A)、デイヴィスリム(T)、ロート(Bs) 1998 アルテ・ノヴァ(輸) 74321 65411 2 A
小林研一郎指揮/日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー協会合唱団、高橋薫子(S)、竹本節子(Ms)、錦織健(T)、青戸知(Br) 1999 エクストン OVCL00190 D
スダーン指揮/東京交響楽団、東響コーラス、佐藤しのぶ(S)、坂本朱(Ms)、福井敬(T)、アンゲル(Bs) 2004 東京交響楽団 TSOCD001 B


トスカニーニ指揮/BBC交響楽団、BBC合唱協会、ベイリー(S)、ジャレッド(Ms)、ジョーンズ(T)、ウィリアムズ(Bs) 【評価B】
1937年11月3日のロンドン・クィーンズホールでのライヴ録音。針音らしき雑音がところどころ聴こえる。特に第3楽章はノイズが多い。
トスカニーニは速めのテンポで進めていて、オーケストラは一心不乱に演奏している。そのテンションがすごい。最後まで緊張感を保って演奏している。ティンパニを強めに聴かせていて、勢いのある力強い叩き方がすごい。ところどころでスコアにない音符を追加して叩いている。他の楽器もきちんと演奏しているが、録音のせいもあって情報量が少ないのが残念。
第1楽章は強奏でのノイズ混じりの破壊的な爆音がすごい。第3楽章は、弦楽器と木管楽器の響きが豊か。第4楽章の合唱の歌詞がすべて英語で歌われている(戦時中の影響?)が、違和感がある。やはりドイツ語のほうがふさわしい。合唱団もハキハキした発声で力強い。331小節からのAllegro assai vivaceは遅めのテンポで演奏。806小節と827小節でテンポをやや落としているのが効果的。
他のトスカニーニのライヴ音源を聴いていないが、録音の悪さを超えた演奏内容である。


S=イッセルシュテット指揮/北ドイツ放送交響楽団、北ドイツ放送合唱団、ニルソン(S)、イロスファイ(A)、ルートヴィヒ(T)、ヴェーバー(Bs) 【評価B】
モノラル録音だが、ノイズはなく聴きやすい。音符ひとつひとつに重みがある。やや遅めのテンポで風格が漂う。音程や縦線など技術的な問題はほとんど感じない。弦楽器がアクセント気味にスピードをつけて演奏していて爽快である。第3楽章122小節からのファンファーレはテンポを落として堂々と響かせるが、その後は遅くなりすぎてやや冗長である。第4楽章の合唱は、マイク位置のせいか音像が遠く発声が不明瞭なのが残念。


カラヤン指揮/ローマRAI交響楽団、ローマRAI合唱団、ランダル(S)、マイダン(Ms)、クメント(T)、フリック(Br) 【評価D】
1954年12月4日のローマでのライヴ録音。MONO表記だが、擬似ステレオ化されている。ラジオ並みの貧しい音質で、雑音混じりの音を聴き通すのは厳しい。長時間聴くと頭が痛くなる。聴衆ノイズはわずかに感じられる。
オーケストラは予想以上の出来。縦線をしっかり合わせて、着実な足取りである。ヴァイオリンのボウイングも鋭い。マイク位置のせいか、トランペットはほとんど聞こえない。第2楽章は速めのテンポで始まるが、練習番号Cから遅くなる。507小節からのヴィオラとチェロの旋律をやたら強調している。反復後の290小節でティンパニが小節数を数え間違ったようで乗り遅れている。第4楽章は、独唱、合唱、オーケストラの解像度が悪く、音が割れてノイズ成分が増える。665小節からのAllegro energico,sempre ben marcatoは遅めのテンポで演奏。演奏後の拍手は収録されていない。
カラヤンには同曲の音源が多数あるので、このCDをあえて買うほどではない。ただし、資料的には貴重であり、カラヤンファンなら一聴して損はない。


ミュンシュ指揮/ボストン交響楽団、ニュー・イングランド音楽院合唱団、L.プライス(S)、フォレスター(A)、ポレリ(T)、トッツィ(Bs) 【評価B】
ミュンシュ同曲唯一の録音。LP時代に「最も速い第九」と称されたが、CD時代の現在に聴くと、驚くほどの速さではない。オーケストラは速いテンポについてきていてパワーがすごい。各楽器の音色をうまくブレンドさせて、濃厚に聴かせる。栄養価が高い。色彩感もある。pでもしっかり鳴らすため、音量の変化に乏しい。
第1楽章はティンパニが和太鼓のように派手に叩かれる。特に301小節からの連打は雷鳴のようである。第2楽章45小節からクラリネットの全音符の伸ばしを聴かせるのが斬新。第4楽章はアインザッツをアクセント気味に勢いをつけて演奏する。140小節からヴィオラとチェロによる対旋律を聴かせる。241小節からバリトン独唱を伴奏するオーボエとクラリネットが存在を主張する。合唱はハキハキと発音する。


フリッチャイ指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、聖ヘドヴィヒ大聖堂聖歌隊、ゼーフリート(S)、フォレスター(A)、ヘフリガー(T)、F=ディースカウ(Br) 【評価B】
F=ディースカウが歌った唯一の第九。オーケストラは各楽器を融合させずに、音色の個性をはっきり聴かせる。明るく開放的でありながら、チェロやコントラバスの下支えが効いていて芯が通っている。バランスもよく聴きやすい。音飛びする箇所があるが、「オリジナルス」シリーズなので原盤に起因するものか。
第1楽章は遅めのテンポ。 第2楽章のティンパニはややこもり気味。木管楽器が前面に聴こえる。412小節のPrestoからも遅めのテンポでやや重たい。第3楽章は「Adagio molto e cantabile」の指示以上に過剰と言えるほど濃厚に歌い込まれる。25小節からもゆっくりしたテンポで、ヴァイオリンの十六分音符を両手で包み込むかのように丁寧に演奏される。ファンファーレの金管楽器は音色が深い。最後はリタルダンドして終わる。第4楽章92小節からはやや速めのテンポ。171小節からのトゥッティは絢爛豪華に鳴り響く。独唱はマイクに近い位置で歌われる。合唱はリズミカルに歌う。人数が多いようで発音は明確ではないが重厚に響く。


ルートヴィヒ指揮/ベルリン交響楽団、ベルリン聖ヘトヴィヒ教会合唱団、ジーメリング(S)、リッツ(A)、ズートハウス(T)、ヴィーマン(Bs) 【評価C】
宇野功芳の「すべてにおいて三流の第九」という酷評(『レコード芸術』2008年12月号新譜月評)を読んで、怖いもの見たさに買ったが、予想したようなひどい演奏ではなかった。
普段聴こえない音符が聴こえるなど新しい発見がある。低弦がよく聴こえるのもおもしろいが、弦楽器の音色は乾燥してカサカサしている。木管楽器がよく響き、フランス音楽のように陽気。音程が悪いなど技術的な弱さがあり、作品が持つ厳格さには欠ける。録音は優秀。
第1楽章冒頭は、第2ヴァイオリンとチェロの六連符の刻みをはっきり聴かせる。sfを強調するなど勢いがあり、スピード感と活気があるが、縦線は揃わないことが多い。音色も整えられていないので強奏は雑然とした響きになるが、量感は出ている。木管楽器が華やかに響き、第1楽章から歓喜の表情が聴き取れる。第2楽章は、93小節からホルンが木管楽器のパートを補強して、スラーをグリッサンド気味に演奏する。ラスト3小節は、金管楽器とティンパニがクレシェンドして終止感を出す。第3楽章28小節の第2ヴァイオリンとヴィオラは、スラーではなくてテヌートで演奏する。第4楽章は、冒頭のチェロとコントラバスの音程が悪い。独唱がマイクに近く、一生懸命歌いすぎてややうるさい。合唱は血気盛んな歌声で悪くない。270小節で異音(小鳥の鳴き声?)が聴こえる。331小節からテンポを落として演奏する。


カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、聖ヘドヴィヒ大聖堂合唱団、RIAS室内合唱団、ヤノヴィッツ(S)、S・ワーグナー(A)、アルバ(T)、ヴィーナー(Bs) 【評価D】
1963年10月15日に行なわれたベルリン・フィルハーモニー・ホール・オープニング・コンサートのライヴ録音。もちろんカラヤンが生前に発売を許可した音源ではない。
オーケストラが新しいホールに慣れていないからなのか、マイク位置の問題なのか、全然響かない。ドイツ・グラモフォンからリリースされている正規録音とは比較にならない。同じ場所で演奏しても、録音の出来がこれだけ違うとは驚きである。
演奏もカラヤンらしさが感じられない。スタジオ録音よりも完成度が低く、それに代わる長所も見つけられない。響きがまとまっていないので、凡庸な演奏に聴こえる。音圧が低く、sfやアクセントも効いていないので、輪郭があいまいである。
資料的価値は高いが、正規のスタジオ録音を聴くことを勧める。


山田一雄指揮/京都市交響楽団、京都市立芸術大学音楽学部合唱団、ベリョースカ合唱団、秋山恵美子(S)、荒道子(A)、田口興輔(T)、勝部太(Br) 【評価C】
第259回定期演奏会(1983年12月21日 京都会館第一ホール)のライヴ録音。山田一雄は京都市交響楽団音楽監督・第6代常任指揮者を歴任し、当時芸術顧問の地位にあった。
録音の解像度が低い。ホール後方で聴いている感じで、ステージとの距離感がある。京都会館らしく遠鳴りして、録音で損をしている。聴いていても気持ちがあまりのめり込めない。聴衆ノイズもそれなりにある。
技術的には予想以上のレベルで、大きな不満はない。音程もまあまあ。京響ファン(≒京都市民)なら聴いて損はない。
第1楽章はやや遅めのテンポ。304小節からのティンパニの下の音がアクセントのように炸裂して気持ちがいい。第2楽章は遅いテンポ設定が減点。かったるくてうっとうしくなってくる。438小節からのホルンソロもテヌート気味にダラダラ聴こえる。第4楽章の合唱は歌詞がよく聴こえる。テノール独唱はやや地声。


テンシュテット指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー合唱団、ヘガンデル(S)、ホジソン(A)、ティアー(T)、ハウエル(Bs) 【評価B】
ライヴ録音。マイク位置が遠く、残響が多めである。拍感をあまり出さず、スタッカートやスフォルツァンドもきつくない。節目でもきっちり決めずに流しているが、もう少しかちっと固めてほしい。強奏でも音色を混濁させずに自然体で鳴らす。力んで美感を損なうことはない。木管楽器とホルンがよく聴こえる。木管楽器の表情豊かな音色が聴きものである。
第1楽章513小節からティンパニを聴かせる。第2楽章は速いテンポで爽快。127小節で木管楽器の入りがずれてしまう事故があり、アンサンブルが乱れている。第3楽章は遅いテンポで演奏。第3楽章から第4楽章へは休みなく入る。第4楽章126小節からファゴットを聴かせる。のどかな雰囲気がいい。合唱はテヌート気味に伸びやかに歌う。柔らかい響きで、力強さより美しさを印象づける。ソプラノのバランスが大きく、宗教曲のような厳かさがある。子音の発声が強くないため、歌詞は聴き取りにくい。オーケストラも重苦しくなることはなく、むしろ軽やかに演奏する。
演奏終了後の聴衆の熱狂的な拍手と歓声がすごい。


ジンマン指揮/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、スイス室内合唱団、ツィーザク(S)、レンメルト(A)、デイヴィスリム(T)、ロート(Bs) 【評価A】
ベーレンライター版を用いたモダン楽器による世界初録音。ジンマン独自の解釈によるスコアの変更もある。詳しい分析は、金子建志「わたしの研究ノート ジンマンのベートーヴェンが投げかけた波紋について�� ベーレンライター版をめぐる顛末記」(『レコード芸術』1999年6月号掲載)を参照のこと。第4楽章331小節以降は、747小節の前にパウゼがあるかないか(自筆譜に何も書かれていない1小節があるため)で、わざわざ2パターンを収録している。
感情を入れずに速いテンポで進む。スピード感があって見通しがよく、対旋律がはっきり聴こえる。スリムで引き締まった音響が衝撃的であり魅力である。音量はひかえめで、強奏でもうるさくならず美感を損なわない。叩き方に特徴があるティンパニやヴィヴラートが少ない弦楽器など古楽器奏法をところどころで採用している。スタッカートはハキハキした発音ながら鋭角的でなく、柔らかくて軽い。長い音符は音価が維持されないで減衰させて演奏する。
第1楽章82小節のフルートとオーボエの音程を変えている。 第2楽章は、478小節4拍目のスタッカートをテヌートに変更している。388小節からの反復をスコア通り行なう。トリオは超速いテンポ。
第4楽章は、7小節のチェロとコントラバスの旋律線は、ベーレンライター版スコア欄外の音型を採用している。164小節からはトランペットよりもフルートを聴かせる。235小節のテノール独唱の「ad lib.」はスコア通り行なう。合唱団は人数が少なめで音量がひかえめ。331小節からのalla Marciaは速いテンポ。343小節からのシンバルは軍楽隊用の小シンバルを使用しているようである。375小節からのテノール独唱は、後半で合唱が入ってきてもはっきり聴こえる。543小節からの有名な部分は速すぎて味気ない。テノール合唱の声部がよく聴こえるのが珍しい。595小節(Andante maestoso)からはゆっくり丁寧に演奏して対比させる。655小節(Allegro energico, sempre ben marcato)から合唱の各声部がはっきり聴こえるのが他に類を見ない。目から鱗。932小節から弦楽器の八分音符が克明に聴こえるのが圧巻。


小林研一郎指揮/日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー協会合唱団、高橋薫子(S)、竹本節子(Ms)、錦織健(T)、青戸知(Br) 【評価D】
小林研一郎2回目の録音で、1999年12月27日のサントリーホールでのライヴ録音。小林の低いうなり声が耳について、時に不快である。 オーケストラは意外に冷静で、燃焼度は低い。金管楽器が鳴らないので、表現が表面的で単調になりがちである。
第2楽章は速いテンポ設定だが、トリオは標準的なテンポである。最後の小節にティンパニを追加している。第3楽章は、ゆっくりしたテンポでたっぷり歌い込んでいるが、音程が気になる。121小節からのファンファーレは、小林のうなり声がすごい。第4楽章冒頭と17小節、208小節は、トランペットに主旋律を演奏させている。 合唱は豊かに響くが、歌詞が不明瞭である。543小節からはテヌート気味に歌う。
Disc2には小林が常任指揮者を務めている武蔵野合唱団の公開リハーサル(2003年11月3日 東京芸術大学奏楽堂)を収録している。小林の指導は、 音程や強弱だけでなく、ドイツ語の発音や歌詞の意味を重視している。自分でも大きな声で歌ったり、ピアノを弾きながら作品を解説したりする。また、10歳で初めて「第九」をラジオで聴いた時、涙が流れて立っていられなくなったと語る。


スダーン指揮/東京交響楽団、東響コーラス、佐藤しのぶ(S)、坂本朱(Ms)、福井敬(T)、アンゲル(Bs) 【評価B】
東京交響楽団川崎プレ定期演奏会第1回「音楽監督就任記念 ユベール・スダーンへの期待」(2004.9.23 ミューザ川崎シンフォニーホール)のライヴ録音。速いテンポですっきりと聴かせる。第3楽章のAndante moderatoが驚くほど速い。
スマートな響きが美しい。格調高い響きで、日本のオーケストラとは思えない。交響曲の重々しさはなく、涼しく聴きやすい演奏である。弦楽器がヴィヴラートしないなど、古楽器の奏法を部分的に採り入れ、強弱のメリハリを明確につけている。好悪分かれるだろうが、個性的な演奏として評価したい。合唱はアマチュアながら健闘していて、澄んだ声を聴かせる。独唱は、ソプラノが裏声で歌っている。アルトはあまり聴こえない。



2006.10.22 記
2007.6.8 更新
2007.7.31 更新
2007.9.24 更新
2008.2.3 更新
2008.7.10 更新
2008.10.25 更新
2008.11.27 更新
2009.10.1 更新
2010.9.19 更新
2013.1.21 更新


ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」 ブラームス/クラリネット五重奏曲