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2011年12月24日(土)16:00開演 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール大ホール 中山福太朗・寺岡清高指揮/立命館大学交響楽団 シューベルト/歌劇「フィエラブラス」序曲 座席:全席自由 |
立命館大学交響楽団定期演奏会が、今年はクリスマス・イヴに開催されました。自由席なので、1階席後方で聴きました。
プログラム1曲目は、シューベルト作曲/歌劇「フィエラブラス」序曲。珍しい曲です。指揮は、学生指揮の中山福太朗(3回生)。感情を込めた指揮で、棒振りにはなりません。弦楽器もよく揃っています。もう少し音が客席に飛んできてほしいですが、これまでの定期演奏会の前プロとしては出色の出来と言えるでしょう。期待できる1曲目でした。
プログラム2曲目は、シューベルト作曲/交響曲第7番「未完成」。客演指揮の寺岡清高が登場。大阪交響楽団常任指揮者を務めています。立響を指揮するのは今回が初めてとのこと。速めのテンポでスイスイ進めます。軽めですが、聴きどころは押さえています。なめらかな指揮で、風格を感じる演奏でした。ヴァイオリンの音程がよく揃っています。ホルンが不安定で残念。
休憩後のプログラム3曲目は、マーラー作曲/交響曲第1番「巨人」(作曲の経緯からすれば「巨人」の標題を付けるべきではないと考えていますが、プログラムの記載通りとします)。一挙に大編成での演奏。全体的にやや速めのテンポ。さわやかで爽快感のある指揮で、オーケストラから若々しさを引き出しました。ただし、ある楽器が突出して聴こえてしまうなど、音量のバランスが残念。
第1楽章22小節からの舞台裏トランペットは、下手の舞台袖で演奏。第2楽章50小節からホルンのゲシュトップもよく揃っています。第3楽章から休みなく、第4楽章へ。657小節からホルンがスタンドアップ&ベルアップして演奏。
ここ数年の立命館大学交響楽団定期演奏会と比べても、完成度が高い演奏でした。オーケストラがレベルアップしたのがうれしい。特にヴァイオリンは上手くなりました。寺岡清高は実力のある指揮者のようです。また聴きたいです。
(2011.12.30記)